「ちょっとー! 飛舞ー早くいこーよー」
こいつは
「はいはい、今いきますよーっと」
こうして俺の入学式が始まった。
―――ただいまより、第71回、入学式を始めます。まず最初に、校長先生からの挨拶です
やばい眠すぎる。早く終われ早く終われ早く終われ
―――これをもちまして、第71回、入学式を終わります。
はーやっとおわった。入学式ながすぎ
「飛舞、ねてたでしょ?」
「ああ、こんなつまらないもん時間の無駄だ」
「そうかなー」
いままであまり竜崎とはあってなかったし、顔なんて全然見ていなかったから気づかなかったけどこいつ意外に美人だな。茶色で長い髪は肩まで伸びていて、顔は目がくりっとしていて、ちょうど遊戯王arcなんちゃらの柚子の髪を茶色にして伸ばした感じ。
「ほら、先生が呼んでるよー? 飛舞もいこー」
「うい」
意外にこの校舎って広いんだな……迷いそうだ
「えー、ここで自己紹介をします。私の名前は
夏海と名乗る先生は、炎属性というのにふさわしい真っ赤な髪で、髪型はショートカット。体型は少しがっちりしている感じである。
「私の名前は
少しかわった名前だなと終わったのは俺だけではないはず。
こちらも光属性としてふさわしい金髪で、でも体型は細い。どこか神々しいオーラをまとっている気がする……
「私達は代表で来たのだけで、ちゃんとほかの属性の先生もいらっしゃるわ。さて、みなさんはもちろん自分がいきたい属性部門は決まってますわよね?」
周りのやつらは(俺みたいに)周りをみることはなく、ずっと加賀先生を見つめている
「あら、そこの真っ黒髪のちびっこ君以外は決まってるようね。で、そのちびっこ君は大丈夫?」
無性に怒りがこみあげてくる。いい忘れていたが、俺は相当体が小さいのだ。
「あ? なめてんのか。俺はちゃんと属性は決めてるし、実力はお前よりはあると想うぞ」
「ちょ、ちょっと飛舞そんなこといっちゃ……」
「ほう、いい度胸じゃない。じゃあいまこの場で私とデュエルする?」
「ああ、いいぜ」
俺は竜崎の注意など聞くこともなく、加賀とのデュエルになった。
「あなた、私のデッキを選ばせてあげる権利をあげるわ。さすがにハンデなしじゃあ、ねえ? 」
「なんのデッキでもいいわ。早くやるぞ」
『デュエル!』
「先行はもらうぜ。俺のターン、俺は手札から『サイバー・ドラゴンコア』を召喚! 効果発動! デッキからサイバーネットワークをくわえ、カードを2枚伏せてターン終了」
初手としてはいい手札である。サイバーネットワークで確実に次のターンは耐えれる。
さらに次のターンも。そうして3枚除外ゾーンにサイバー・ドラゴンがたまったとき、あのカードを使えば…
「私のターン、ドロー。私はエヴォルド・ナハシュ召喚」
は? 攻撃力100だと?あいつ、なめてんのか?
「さらに手札から魔法カード『強制進化』発動」
なんだそれ?
「あら、その顔はこのカードをしらないようね。なら教えてあげるわ」
あいつむかつく……
「このカードは、自分フィールドのエヴォルドモンスターをリリースすることで、デッキからエヴォルダーモンスターを特殊召喚するカードなの。さらに、この特殊召喚はエヴォルドモンスターの効果で特殊召喚した扱いになるのよ」
つまり自分フィールドのモンスターとデッキのモンスターを入れ替えるのか? だが手札1枚を無駄に消費したうえに、最後の効果文はなんの意味が?
「私はデッキから『エヴォルダー・ディプロドクス』を特殊召喚。ディプロドクスの効果発動。このカードがエヴォルドモンスターの効果で特殊召喚されたとき、相手フィールドの魔法、罠カードを1枚破壊するわ。さらにリリースされたエヴォルド・ナハシュの効果発動。このカードがリリースされた場合、デッキからエヴォルダーモンスターを特殊召喚できる。あらたなディプロドクスを特殊召喚。つまりあなたの伏せカード2枚破壊よ。」
なんだと……
「俺は罠カード2枚、サイバー・ネットワーク2枚発動。効果はしってるよな? 」
「ええ」
「デッキからサイバー・ドラゴン2体を除外。さらにネットワークが破壊されたのでサイバー・ドラゴン2体守備表示で特殊召喚」
「どんどんいくわよ。私は、レベル4のモンスター2体で、オーバーレイ! 2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れよ、エヴォルカイザー・ドルカ! 」
2体のモンスターが合体して丸くなったかと想うと、その丸く赤い物体が爆発し、中から青い目の竜が出てくる。
「さあドルカ! 相手のサイバー・ドラゴンコアを焼きちらしなさい! 」
青い目の赤い竜が、口に蒼き炎をチャージし……サイバー・ドラゴンコアめがけて発射。
ビームのようにまっすぐとんだ炎は、サイバー・ドラゴンコアに直撃し、破壊され……いや、溶けた。
「うわあああああああああああああああ! 」
LP4000→2100
「私はカードを1枚伏せてターンエンド」
こちらはかなり絶望的な状況だ。俺の手札は3枚。自分フィールドにはサイバー・ドラゴンが2体のみ。しかしサイバー・ドラゴンではやつには勝てない。
「くっ……俺のターン、ドロー! 」
きた……
「俺は手札から、『パワー・ボンド』発動!」
「まさかそのカードを引かれるなんてね、でもあまいわ、罠カード『虚無空間』発動」
「なっ…」
「勝負あったな」
後ろから、向仁の声が聞こえる…
「え、どうしてですか?パワー・ボンドを引いたから逆転できるんじゃ……」
竜崎が反論している……
「竜崎……虚無空間の効果は俺が説明してやる。虚無空間があるかぎり、お互いモンスターを特殊召喚できないんだ」
「えっ、それって……つまりパワー・ボンドは不発したってこと? 」
「そういうことだ。そして、俺のデッキでは、あのカードを除去することはできない」
「そんな!? 」
虚無空間が発動されてから、俺は一方的に攻撃されてばかりで……負けた。
俺のデッキでは……あいつには勝てないのか……?
「これでわかった? これが教師と生徒の差よ」
「ちく……しょう……」
―――本当にこれでいいのか?
誰だ!
―――本当にお前は、あいつに負けたままでいいのか?
な……嫌だよ!俺はあいつに勝ちたい! でも! 俺のデッキじゃ……
―――なら仮に、お前が、時間転移ができて、あのデュエルに戻れるとしたら、お前は勝てるか?
だから……無理だって言ってるだろ! 俺のサイバーじゃ、虚無空間には勝てねえんだ!
―――まあそう熱くなるな。ならお前にこの2枚を託そう。このカードを持って、あの時間に戻るんだ。そうすれば、勝てる
サイバー・ドラゴン……ノヴァ……?それと……白紙のカード……?
―――健闘をいのる
「ちょっとま」
急にすごく眩しい光が俺の目の前を覆って……
ここは……
周りを見渡してみると、相手フィールドには青き目の竜が。そして俺のフィールドにはサイバー・ドラゴンが2体……
「いや……レベル5のモンスターが2体、かな! 」
「急になにを……」
「俺は! レベル5のモンスター2体で、オーバーレイ! 2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! 蘇れ……サイバー・ドラゴン! サイバー・ドラゴン……ノヴァ!」
「あんなカードいつのまに!? 」
「彼のデータにはそんなカードは持っていないと記されているぞ! 」
向仁が騒ぐ。
「そうさ、俺はいままでこんなカード、持っていなかった! 」
「じゃあなぜ! 」
「カードは……拾った! 」
「はぁ!? 」
「これで終わりだと想うなぁ! サイバー・ドラゴンノヴァの効果発動! 1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使い、自分の墓地の、サイバー・ドラゴンを特殊召喚する! 」
「かかったわね! エヴォルカイザー・ドルカの効果発動! 効果モンスターの効果が発動したとき、オーバーレイユニットを1つ使い、その発動を無効にし破壊する! 」
「かかったのはどっちかな? 」
「え? 」
「サイバー・ドラゴンノヴァがカードの効果で破壊されたとき! 自分のデッキから、機械族融合モンスター1体を、特殊召喚する! 」
「罠カード発動! 虚無空間! 」
「そのカードは読んでいたぜ! 手札から速攻魔」
「すとおおおおおおおおおっぷ! 」
『は? 』
その声の先を見ると、そこには校長先生が立っていた。
「君たちにデュエルの許可は与えていないはずだ」
「ちっ……このデュエルはおわずけよ」
「しかたねえな……」
こうして俺のハチャメチャな入学式は終わり、俺は内心ほっとしていたりする。
それにしても……
虚無空間って、ずるくね?