ラブライブ!変態お兄ちゃんはμ'sのプロデューサー!?(凍結) 作:流麗なアリス
「どうすればいいんだ………」
「とりあえず、ライブの予定がなかっただけ安心できるわ。メンバーがいないのにできるわけないもの」
「そうだな……どうする?消えたメンバーを見つけようにも手がかりもなんもないんじゃ……」
「そうよね………」
俺はにこが消えた後、今日の練習を休みにした。この状況のままでは練習にならないと思ったからだ。そして俺は絵里と二人で集まり、今後の対策を立てている。と言っても、なんも解決策は得られないんだが。
「くそっ……このままいても仕方ない。探していくしかないだろう。明日はきちんと練習しよう。俺は時々探しに行くから絵里はその時のまとめ役を頼む」
「……わかったわ。でも優、なにかあったら言うのよ?無理だけはしないで」
「ああ。わかってるさ」
「………穂乃果ちゃん。あなたは誰……」
私は、一人家の中で呟いた。あの時、にこっちが消えた時の穂乃果ちゃんの顔が鮮明に残る。
穂乃果ちゃんはあんな顔するような子じゃない。μ'sを最初から見てきたウチが言うんだから、それは間違いない。だとしたら………
「誰かに、乗っ取られてる?」
そんなオカルトチックなことがあるのか、と自分でも思う。私はあんなキャラをしているけどそういう見たことない突飛なことはどうにも信じきれない。だけど、そうとしか考えられない。それか、穂乃果ちゃんの心に、何か変化が………。
「優、今日はどのような練習をするのですか?二人もいなくなった以上、やることは限られてくると思うのですが」
次の日、俺たちはいつも通り練習をしに屋上にきた。だがみんな、どうするのか不安そうな顔をしている。
「確かに、二人もいなくなると本番形式のものはできなくなる。だがその他の練習はやっておいて損はないはずだ。だから最初はいつも通り。ランニングをしてストレッチをする。その後は基礎体力を上げるために筋トレその他をやってもらう。そしてフォーメーションの確認だ。要はイメトレってこと。さあ、お前らはやることに集中しろ!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
「ふぅ……今日はいつも以上に疲れたね凛ちゃん」
「ふぇ〜〜……疲れたにゃ〜〜」
練習が一通り終わり、皆は今休憩中だった。そこで私は、行動に出る。
「穂乃果ちゃん」
「ん?希ちゃん?どうしたの?」
「ちょっと付いてきてくれない?」
「え?なんで?」
「生徒会のことで話があるんよ」
「あ、うん。わかった」
ことりちゃんと話していた穂乃果ちゃんを引き剥がし、中庭へ連れて行く。勿論、人がいないとこに移動するためだ。
そして私は、もしもの時のために優くんのパーカーにとある紙を貼っておいた。これが、優くんたちを導く鍵になってくれる………。
「それで?生徒会のことで話ってなに?」
「……ごめんね穂乃果ちゃん。生徒会のことじゃないんよ」
「え?」
私は、穂乃果ちゃんを中庭へ誘導した。まだ、普通の穂乃果ちゃんだった。
「穂乃果ちゃん。真姫ちゃんとにこっち、どこにやったん?」
「っ!?」
私は単刀直入に聞いた。穂乃果ちゃんは動揺した様子はなかったけど目が少しだけ大きくなっていた。
「な、なんで?穂乃果知らないよ??」
「そうだよね。穂乃果ちゃんは知らないよね。穂乃果ちゃんは」
「……希ちゃん?どうしちゃったの?」
核心に迫っていく毎に恐怖を感じた。私も、やられてしまうんじゃないかと。
「………ねえ。そろそろ出てきなよ。あなたは、穂乃果ちゃんじゃないんよね?穂乃果ちゃんの中で何してるの?それと、二人をどこにやったの」
「………すごいねぇ希ちゃんは……ふふ」
「っ!?信じたくなかったけど、やっぱり……」
私の、悪い想像どおりだった。辺りの空気が一瞬にして変わった。穂乃果ちゃん自身も、虚ろな目に変わっていった。
「どこからわかったの?」
「……にこちゃんがいなくなったとこ、かな。穂乃果ちゃん……いや、幽霊さんは皆で集まってたあの時、笑ってたよね?穂乃果ちゃんはそんなことする子じゃない。ウチは見てたんよ?」
「……見られちゃってたんだね。ふふ、どうするつもり?」
「そりゃ、優くんや皆に教えてあげたいところ。なんだけど、無理そうやね………」
「……優くんの彼女は、私だけで十分なの。だから、邪魔しないでよ」
「それは、どっちの意見?あなたの?それとも、穂乃果ちゃんの?」
「私はこの子の意見を尊重、増幅してるだけだよ。さて、お話は終わり☆」
「っ!?は、早い!」
話が終わるや否や、穂乃果ちゃんが私に突っ込んでくる。それを間一髪で避けて何とか立て直そうとする。だけど、それは叶わなかった。
ザシュッ!
「え………?」
「ふふ、ちょっと、寝ててもらおうかな」
私は、何が起こったのかすぐにわかった。前からお腹を包丁かなんかで刺されたんだ。痛い。すごい痛い。意識が遠のいていく。
「大丈夫。致命傷は避けたから死にはしないよ」
「うっ……ほ……のか……ちゃんを…返して」
「今は私が穂乃果なんだよ」
ガッ!という音がしてお腹を蹴られる。
「いっ!……ゆ、優……くん……お願い………助けて……」
それから、私の意識は途絶えた。
「あれ?そういや、希と穂乃果は?」
「あれ?そういえば……どこ行ったのかしら?」
練習を再開しようとしたが、穂乃果と希がいないことに気がついた。
「あ、そういえば、希ちゃんが穂乃果ちゃんを呼んで屋上から出て行ってたよ」
「そっか。ありがとうことり。俺は探しに行ってくるからお前らはまだ休憩しててくれ!」
と、俺は屋上を降りようとした。
「ま、待って!ことりも行く!穂乃果ちゃんの事、心配だから……」
「……わかった。じゃあ行くぞ!」
「穂乃果〜?出てこ〜〜い!!」
「穂乃果ちゃ〜ん!希ちゃ〜ん!」
二人を探しに出たが一向に見つからず、なにかあったのではないかと不安になってくる。それは隣のことりも同じだったようで。
「……穂乃果ちゃん……どこなの……うぅ」
「ことり……泣くなよ。穂乃果まで消えたりしないって!一階に降りてみようぜ」
「う、うん……」
そして俺たちは中庭へと辿り着いた。結局ここに来るまで手がかりも得られずあいつらさえ見つからなかった。
だが、ここで俺は、奇妙かつ重要な手がかりを見つける。
「おーい!穂乃果〜〜!希〜〜!!……ん?なんだあれ?」
俺は木に何かを見つけ、それに近づいた。
「これは……っ!?ま、まさか……」
それは、深紅に染まった血だった。
「優くん?なにか見つけたの?」
「見るなっ!」
俺はことりの目を必死に隠した。ことりがこんなものを見たら動揺してパニックになるに違いない。
「え?え!?ど、どうしたの優くん……」
「悪い。一旦帰ろう。もしかしたらすれ違っていたかもしれない」
「あ、うん……わかった」
あれは、誰の血だったんだ?いや、恐らくどっちか二人のだろう。では、何故あんなところに血がついていたんだ?
「あ、あれ?穂乃果?」
「あ、優くん!やっと帰ってきた」
「お前……どうして?」
「穂乃果ちゃん!!」
「わわっ、ことりちゃん。ごめんね心配かけて」
「穂乃果は、優たちとすれ違いで来たのよ。優たちが出てから数分くらい後に来たの」
「そうなのか。穂乃果、希は?」
「わからない。私は希ちゃんに生徒会のことで呼ばれて、それから希ちゃんは先に戻ったはずなんだけど……まだ見つからないの?」
「ああ。どこで話してたんだ?」
「え?中庭だよ」
っ!?……中庭。俺が血を見つけた場所だ。あの血を見てみるとそこまで時間は経っていないらしい。これは……確定要素だがまだ言わない方がいいな。混乱させたら困る。
「そうか………」
あれから、練習は中止にして全員帰らせた。穂乃果はなんだか皆より先に帰ってしまったようだ。
「しかし、なんなんだろうな……これ」
「次々と人が………ん?優、背中に付いてるのはなんですか?」
海未が言う通り、背中に何かがついていた。パーカーを一旦脱ぎ、背中に張り付いていた紙を全員で見てみる。
「優、なんて書いてあるの?」
「えっと……」
そこには、こう書いてあった。
『犯人は、春の太陽を覆う闇の雲。太陽は闇によって心に閉じ込められてる。優くんならきっと…見つけられる。だから、しばらくさよならだよ。
助けて。
愛しの彼女 希ちゃんより 』
「こ、これって……」
「希……」
「……………」
「希ちゃん……」
「………希に感謝だな」
「ですね。せっかくヒントをくれたんです。絶対に見つけましょう」
「希……ありがとな。俺は絶対に、見つけてみせる。犯人も、お前らも!!」
さあ希が残してくれたものを手に物語が展開していきます。さて、次は誰が闇穂乃果の毒牙にかかるのでしょうか………