ラブライブ!変態お兄ちゃんはμ'sのプロデューサー!?(凍結) 作:流麗なアリス
優たちが乗り込もうと決心した時、とある屋敷では……
「ん……うぅ………こ、ここは?」
「ん?やっと気付いたんだね絵里ちゃん」
「あ、貴女は!穂乃果を返して!」
「あ、そっか。絵里ちゃんはもう知ってるんだっけ?じゃあわざわざこの子の真似しなくていいよね」
私が目を覚ますと、穂乃果の姿をしたあの女が座っていた。どうやら私は捕まってしまったらしかった。
そこは普通の家にあるようなサイズの部屋で中にはバケツとベッドしかなかった。
「くっ……手に鎖が……これじゃ動けない」
「うん。動いたら面倒だもの。どうやらあなたはμ'sの中心的存在。それに結構腕も立ちそう」
「ト、トイレとかはどうするのよ?」
「ああ。それならそこのバケツにしなさいよ」
「なっ!?バ、バケツなんかにできるわけないでしょ!?」
私がそう反論すると、その女は急に冷たい目を私に向けてきた。そして私の目の前まで来て私の頬を掴んで上にあげた。
「あ?なんであんた反論してんの?そんなことできないよね?そんな格好で。なのに反論なんて、いい度胸してんじゃない」
「な、何する気よ……」
言葉こそ強がっていたが、声は震えていた。直感でわかった。この子はヤバイ、と。
「何をするのかしらね?あ、この子に出てきて貰おうかしら?」
と言ってその女はドアから何かを引っ張り出した。
「は、花陽じゃない!?貴女も捕まったの?」
「ん〜〜〜〜〜っ!!」
「はいはい今外してあげるから。……ほら。因みに私の名前は幽鬼よ」
その女、幽鬼が引っ張りだして来たのは花陽だった。どうやら彼女も捕まっていたらしい。
幽鬼が花陽の口の縄を解くと苦しかったのか花陽は大きく咳き込んだ。
「ぷは!ごほっ、ごほっ!え、絵里ちゃん!」
「花陽!他の皆は?」
「わ、私にも分からない……」
「安心なさい。この家のどこかにいるわよ」
「何が安心なさい、よ。全員を解放してよ!」
「だぁかぁらぁ、立場理解してる?これはもうお仕置きが必要だね」
その言葉を聞いてさっきこいつが言っていたことを思い出す。確か、この子に出てきて貰おうかしら?とか………まさか!?
「あなたまさか……花陽に何かする気じゃないでしょうね?」
「さあ?わからないわ。ふふ」
幽鬼は恍惚そうな顔で不敵に笑った。何か、嫌な予感がする……
「さてと……これ、なんだと思う?」
「な、何って……ろうそく?」
「正解よ。私ね、人を虐めるのが好きなのよ。ドSなの」
「……っ!?や、やめて!」
私は咄嗟に、この女が何をしようとしてるのかがわかった。いや、わかってしまった。
「え……?な、何するの?」
「大丈夫よ。何も問題ないから」
私はどうにかしようと思った。でも手錠のせいで近づけない。このままでは花陽が……!
だが私はふと何かに気づいた。おかしい。あの女の顔が、見たことない顔になっている。いや、表情とかではない。顔自身が、ということ。
つまり、穂乃果の顔ですらないということ。
「あ、あなた……顔が………」
「ん?ああ、やっとね。全くしぶとかったわ」
「ど、どういうことよ?」
「この体の本来の持ち主、穂乃果がずっと私から体を奪おうとしてくるから取り込むの大変だったのよ。んで、取り込み終わったから本来の顔に戻ったってわけ」
「そ…そんな……穂乃果!!」
「だからいないっての。さあて、この子をどうしようかしらね……」
「や、やめて!……優…早く来て……優!!」
「まだ着かないの?」
「あと少しだ。頑張ってくれ」
凛に急かされて脳内の地図を見てみる。病院や俺の家からは結構遠い場所にあるこの屋敷までは後15分程度ってところだ。
「なんだか……胸騒ぎがするよ……」
「ことり……そうだな。早く行ってあげよう。何されてるかわからないからな」
「うっ!?……く、うぅぅぅ……あ、熱い……」
「花陽!?……幽鬼!!もうやめて!花陽が可哀想だわ!!」
「あんたがそんな態度取るからでしょ。私は人に命令されるのが嫌なの」
私は無力だった。手錠で繋がれ、目の前で背中にロウを垂らされて苦しんでる花陽を助けることもできず、止めることもできない。それが何より苦しかった。これが生き地獄なのかもしれない。そう思わせる程に自分の無力さを痛感した。
「おらぁ!!来てやったぞ幽鬼!出てこい!」
「あらぁ、来ちゃったわ。意外と早かったわね」
その男の子の声を聴いた瞬間、私は安心して全身の力が抜けてしまった。
良かった……やっと、やっと来てくれた……
「もう、遅いわよバカァ……!」
今回はちょっと花陽があれでしたね。遂に到着した優たち。無事に全員助けられるのか。因みに捕まった他の人たちの話も随時やろうかと。