放課後、光たちは学校から少し離れたグラウンドに来ていた
「よくこんなところを借りれたね」
「まあな。ちょっと伝手があってね」
亮介の言葉に光が答える
「まずノックで守備見せてもらう。あおいはその間アップして投げる準備をしておいてくれ」
「うん。わかった」
光の言葉を聞いてあおいはうなづく
「亮介は二塁の定位置に、矢部君はセンターについてくれ。打球をとった後はこのネットに投げ入れてくれ」
そういって光はネットをホーム後ろに設置し、ノックを開始する
それぞれ二十球前後をうち、それぞれの守備力を見極める
(亮介は打球の反応もよく、足もいいから結構守備はいいな。送球も安定してる。あえてデメリットをあげるとすれば普通の人より身長が低いせいで高いバウンドのボールに届かないぐらいか)
光は次に矢部君を見る
(矢部君は足が速くて守備範囲が広いな。けど、足を過信してぎりぎりのところも取りに行こうとして後ろにそらしてる。送球もずれは少ないけど、もうちょっと肩がほしいところか)
矢部君の評価をし終えた後、光はバットをおろす
「あおい、アップは終わったか?」
「うん。いつでも投げれるよ」
「それじゃあ亮介と矢部君は少し休憩してからバッティングを見せてもらうから」
光がそういうと、亮介がにやりと笑う
「別に休憩なんていらないよ?」
「あおいの投球練習も兼ねてるからサインの取り決めと球筋を確認したいんだよ」
光の言葉を聞いて亮介はそういうことなら、と言って休憩をとる
「あおい、お前っていくつ球種持ってる?」
「えっとね、カーブとシンカーの二つだよ」
球種を聞いて光は軽いサインの確認をする
「それじゃあ球筋確認したいから一球種ずつ投げてくれ」
「うん、わかった」
光は位置について捕球体制になる
それを確認してあおいが投球を開始する
その投球フォームを見て亮介と光は驚きを見せる
(アンダースローか)
あおいから放たれたストレートを光は捕球をする
「ナイスボール。次はカーブ」
そのあと、あおいの球筋を確認する
「それじゃあもういいかな?」
「うん、大丈夫だよ」
亮介がバットを持ってバッターボックスの近くに立って問うと、あおいが元気よく答える
「ルールは十球勝負。ボール球はカウントせず、打球の勢いと飛んだ位置でヒットとかを見極める。今回は選球眼とバッティングセンスを見せてもらうから」
「OK。わかったよ」
光が捕球体制に入り、亮介は左打席に入る
(外角低めボールになるシンカー)
光のサインを見て投げるあおい
亮介も一瞬手を出しそうになるが、止める
(インローにストレート、厳しめで)
先ほどの見送りを確かめるために今度はストライクの厳しめを要求する光
それを亮介は思いっきり振りぬく
打球はセンター前に運ばれる
「これはヒットでいいかな?」
「文句なしだよ」
亮介の言葉に光が答える
その後も厳しく攻めた結果、亮介は十本中七本がヒット扱いとなった
他三本もくさいところをファールにしたり、守備の真正面でゴロという扱いで空振りはなかった
(無駄球には手を出さず、選球眼はいいな。ミート力もいいが、全部外野の頭を超えるような球はなかったな。パワー不足は否めないな)
「それじゃあ次は矢部君」
「わかったでやんす」
矢部君が亮介と代わり、バッターボックスに入る
結果は十本中四本のヒットだった
(亮介と違って無駄球にも振ってたりして選球眼はいいとは言えないな。ミートもいいとはいえないな。足が速そうだから小技を教えた方が出塁率が上がるか?)
矢部君の結果からこれからのことも考える光
(あおいの投球もいいコントロールだし、球速の問題もアンダースローっていう見慣れないフォームのおかげで少しは改善されてるな。でも負担の大きなフォームだから長期登板は厳しいな。やっぱりもう一人投手、できれば本格派がほしいところだな)
あおいの投球も見て今後の課題を考える
「それじゃあ今日はここまでにして、これからの部のことについて話し合おうか」
光がそういうと、全員が集まる
「まず俺らが部に昇格するには最低五人の部員と顧問の先生が必要になってくる」
「明日クラスメイトには声をかけようとは思ってる」
光の言葉に亮介が口を開く
「部員集めは俺と亮介でやろうと思う。あおいは顧問の先生を探してくれ」
「うん、わかったよ」
光の言葉を聞いてあおいがうなづく
「オイラは何をすればいいでやんすか?」
「「「……」」」
矢部君の言葉に三人は黙ってしまう
「それじゃあ今日はグラウンドしびして解散な」
「OK」
「了解」
次の瞬間、光が口を開いて矢部君の地をうやむやにした
基礎能力
早川あおい(高校入学時)
球速 125キロ
コントロール C
スタミナ F
変化球
カーブ 3
シンカー 4
これから一話ごとに登場したキャラの基礎能力を載せていきたいと思います
特殊能力は試合前か学年が上がる時を予定してます