光side
次の日の放課後、俺たちは昨日と同じグラウンドに来ていた
新たに亮介のクラスメイトである轟雷市、雷市の知り合いである秋葉和真、三島優太が加わった
秋葉と三島は同じシニアだったが、二人で帰ってる時に雷市と雷市の親父さんに誘われて野球を教わったのが出会いの始まりらしい
秋葉は全ポジション経験があり、三島は一塁手だったらしい
雷市は小中ともに野球部もなく、家庭の事情でリトルやシニアには入ってなかったが、素振りだけはしていたらしい
「そういえばなんで三人はここに来たんだ?」
「ああ。雷市と同じ高校で野球をやろうって三人で約束したんだが、こいつここ以外の高校落ちてたんだ」
俺の言葉に三島が呆れながら教えてくれた
確かこの学校って男子三十人までは無条件で合格するってあったような
なるほど、雷市はとんでもないバカなのか
「それじゃあまずはノックからするか。それぞれ位置についてくれ。雷市は三塁、秋葉は……今回は外野で」
俺の声を聴いて全員が守備位置につく
あおいは昨日と同じように走りこんでもらってる
そしてノックをしてみたが、雷市の守備はひどかった
ゴロのボールは後ろにそらすわ、送球は乱れてると今のままでは使い物にならない
けど、鋭い打球にはキチンと反応して飛びついたり、肩もよく早い送球だった
三島と秋葉は言うことなしだった
秋葉は足もよく肩もいいのでセンターに置くのもいいな
その場合矢部君はライトになるな
「それじゃあ次は三島、秋葉、雷市の順に打撃を見せてもらう。他は守備についてくれ」
「カハハハ。頑張れミッシーマ」
「その呼び方やめろ!雷市」
守備につくときに雷市が三島もといミッシーマにエールを送る
「それじゃあ始めるぞ、ミッシーマ」
「だからやめろ!」
ミッシーマをいじった後、打撃練習を始める
ミッシーマは五球、秋葉は八本のヒットを放った
ミッシーマは五球中ホームランが二本、外野の頭が超えるあたりが二本、外野真正面のあたりが一本だった
秋葉はホームランが二本、長打が四本、ポテンが一本、真正面のあたりが一本だった
二人の打撃力は中堅校なら即四番に抜擢されるレベルだな
あえて違いをあげるならミッシーマはパワー型、秋葉はバランス型ってところか
「それじゃあ最後に雷市」
「カハハハ。よっしゃー!」
俺の言葉を聞いて雷市は嬉しそうに打席に入る
(まずは外角一個分外したストレート)
あおいは俺のサイン通りの球を投げる
雷市は一瞬反応しかけたが、そのまま見逃す
(次は外からストライクになるカーブ。できれば低めに)
俺のサインに頷き、一球を投じるあおい
(よし、注文通り)
あおいの球が良いコースに決まる
あおいの投げた球がストライクゾーンにかかった瞬間、そこからボールが消えて外野のフェンスに直撃していた
(おいおい、なんつースイングスピードだよ。スイングが目に捕えられなかったなんて初めてだ。久々に他のバッターのバッティングに尊敬を覚えるぜ)
俺が雷市のバッティングに感心してると、雷市が吠えていた
「うおーーーー!今の球スゲーぎりぎりのコースだ。スゲーコントロール良いな。次はホームラン打つぞ!」
「ストップだ、雷市。お前は秋葉とキャッチボールしてろ。少しは送球のコントロールを良くしろ」
雷市がテンションあがってる時に俺はマスクを外してそういってあおいの方に向かう
雷市が固まってるが無視だ
「えっと、どうしたの?轟君のバッティングを見るの途中で止めちゃって……。あ、僕ならまだ投げられるよ」
「違ぇよ」
あおいがいろいろ言ってきてるが、俺の雷市のバッティング確認を途中で止めた理由はもっと単純だ
「もう見る必要がねぇ。あのスイング、あれは俺以上の……いや、プロ顔負けのスイングスピードだ」
あいつは打撃だけなら名門の四番に今でも座れる逸材だ
「ただまぁ、さっき言った理由も嘘じゃねぇ」
「え?」
俺が呆れながらある方角を見ると、あおいもそちらに向く
「こら、雷市!一体どこ投げてんだ!」
「カハ、カハハハ」
「笑ってごまかすな!」
雷市が大暴投してるのを秋葉とミッシーマに怒られていた
「最低でも中学レベルの守備になってもらわな困る。夏までには間に合いそうにないし、秋もギリってところだな」
あおいのスタイルは打ってとらせるタイプ
どこか一つの守備がほころんでいればそこを狙い打たれて終わりだからな
「雷市君の守備って三塁にするの?外野も一つ空いてるし、なんだったら一塁の三島君と代わってもらうってのもあるよ」
「外野の起用は確かにありだが、それこそフライの処理を確実にしなきゃ長打になるし、三塁から一塁の送球にもあんなに乱れがあるのに外野からの送球なんて下手すればスタンドに飛び込む」
俺の言葉にあおいは納得してくれる
確かに肩も強いから外野起用も残りのメンバー次第では考えていかなきゃな
「だからちゃんとよく見ろ!」
「また暴投しやがって!」
「緩くていいからまずきちんとコントロールして投げるでやんす」
「ほらほら、暴投した分は自分で取りに行く」
「カハハハ」
他のメンバーにいろいろ言われながらも雷市の顔は本当に楽しそうだった
小湊亮介
ミート B
パワー F
走力 D
肩力 D
守備力 C
E回避 C