冷え切った場の空気を切ったのは軍の長である於夫羅だった。
「力試しはここまでだ! 以降謙信は我らが匈奴の盟友となる。異議のある者はいるか?」
力自慢達が尽く敗れたので、結果彼女が復権した形になる。
そして彼女の言葉に異を挟む者はいなかった。
「ではこれより謙信を含めて黄巾討伐の方針を決める。各部族の代表をここに連れて来い。残りの者は戦いの準備をしておけ。以上、解散!」
その毅然とした声に皆悄然とした様子で従い、各方面に散っていく。
その様子を見た於夫羅と呼厨泉が複雑な目を向けいている。
「血風吹き荒れる戦場がなにより好きで、強い者こそ畏怖と尊敬を持って迎え入れるアイツらが、強者との戦いを避け、沈黙しちまってよ。ありゃ完全に心が折れちまったな」
「仕方ないよ姉貴。ここにいる奴らは表向き漢への援軍の為に集められたけど、その実最精鋭の奴らに実戦経験と行軍経験を積ませる目的があって集まってる訳でさ。
そんな軍隊にいる各部族の代表が尽く負ける、そりゃ匈奴そのものの負けって意味だろ。
あたいはそれが利になると分かってるから受け入れられるけど、他の連中がそうそう受け入れられる筈がないよ。というか、あたいも軽く捻られて自信喪失してんだけど」
「オレも白の予想以上の強さに慄いたぜ。なあ、白ってば本当に下級官吏なのか? んで、アンタより強い奴ってのはどれぐらい居るんだ?」
「下級官吏なのは本当だ。
俺より強い個人ってのはそういないと思う。けどさっきの俺みたいな事が出来るのは何人か知ってるな」
「……アンタが最上と知って安心してたが、似たような事が出来るのは何人もいるのか。
漢への突撃は無意味な死に繋がると改めて認識したぜ」
「だねぇ、あたいも緩んだ考えを締め直さないと」
顔を引き締める彼女達を見て、良い方に勘違いさせる事が出来たと安堵する。
俺も今後の方針を決めようか。
色々と自信を喪失している今だから、取り敢えず付け込ませてもらおう。それで俺が教導しながら黄巾と戦い、強さに対する自信を取り戻してもらう。成果を挙げて俺が受け入れられたら、徐々に多方面に口出しして行く。
ここで改めて戒める、決して考え方を強制はしないと。
過去のように押し付け、押し潰すのではなく、取捨選択出来るように手だけ差し出す。その上で今後どうするかを選んでもらおう。
最終的に匈奴が無くなったとしても、それが彼らの選ぶ道ならば受け入れ、見届けよう。
それが俺の匈奴に対する償いであり、於夫羅との約束に対する答えである。
さてさてそれで、それからの匈奴軍がどうなったのかというと。
主に洛陽と匈奴の直線上にいる賊を狩りながら、道路工事をやっていました。街道整備は今後の交易の為であり、訓練の為でもある。
街道の整備が進んでいれば、洛陽までの往来が楽になるぞと裏を想起させるよう吹き込み、矢と馬を躱す為の塹壕作りに土木工事は最適な訓練であり、また単純に筋力トレーニングにもなるぞと唆してどんどん街道整備をやらせる。
彼らの身体と戦術的思考を強化するのは鮮卑対策として必須だし、がんがんやらせる。
他の事に関しては、ただ正しい理論に基づいた事を教えただけだ。
出来るだけ節約しながらの正しい食事、効率的な正しい訓練方法、正しい睡眠、正しい衛生、正しい仮拠点の作り方等など、手本を見せる。
強き者にこそ続くと真似をしてくれる部族が出てきてくれたので、彼らに何をどうするとどういう効果が出るのかを説明し、実践してもらう。すると二三日で分かりやすく効果が出て、彼らは部族単位で高い戦果を上げ始める。
そうなると他の部族も相談に来たりして、割と円滑に匈奴軍の生活サイクルを変える事が出来た。
ここ一ヶ月で訓練と生活の質が上がり、匈奴軍全体の外見が大きく変わってきた。健康的な肌ツヤ、睡眠も過不足無くお目目ぱっちりで表情にも余裕が生まれ、無駄が削ぎ落とされて全体のシルエットはシャープに、そして何より衛生に気をつけていたので清潔感がグーンと増した。
本来なら次は戦い方に関して口を出すのだが、今教えて漢の中で調子に乗られるとまずいし、体作りとイメトレだけで十分に満足しているようなので戦術戦略面は今のところノータッチで通す。
次いで略奪についてだが、これは黄巾党の物に限らせてもらった。
略奪したら略奪される、当然の帰結だ。
だが関係のない村に手を出そうとしたら、俺が出て行って割と強めの可愛がりを発動させる。
しばらくすると普通の村には手を出さなくなった。
そんなこんなで二ヶ月程彼らと行動を共にしていると、何となくではあるが彼らの事が分かり始める。
生活に直結する部分では便利さを取る柔軟さがあり、案外意固地ではない。
だが事が生き方などに及ぶと、まるでそこは魂に刻み込まれているので変えられないと不屈さを見せる。
俺はそこに反発せず、ならばこういう形ではどうだろうかと提案し、向こうが納得できる形を第一にした。
俺と匈奴の兵が割とうまく行っていると確信が持てるようになった頃、黄巾党頭目が討ち取られたという報が届いた。
黄巾の乱が終わり、群雄割拠の時代が始まったのだ。
とはいえ派遣技師官としての任を解かれた訳ではない。
俺はそのまま匈奴軍と共に匈奴の地に足を踏み入れた。
単于に挨拶をし、そのまま単于、於夫羅、呼厨泉と共に今後の方針を決める。
そして出来るだけ匈奴に暮らす人間の生活水準を上げ、戦をしなくても済むようにしようという目標を掲げた。
俺は各部族の生活水準を上げるために奔走した。農耕を望む部族には農業を教え、交易を望む部族には文字と数字を教え、医を望む部族には医学を教える。とにかく請われた物をひたすらに教える、そんな教師生活が再び始まったのだった。
そうして気付けば三年程も教師生活に従事していた。
普通に教え、皆が望む方向に伸び始めると、戦いの機運はみるみる内に消え去っていった。
個々の部族は自分達の得意分野を見つけ、各地の産業になりそうな物を見つけ出して整備し、交易によって物の流動が起こって豊かになり、隣国から争いの中であぶれた子供達を買って血が濃くなるのを防いだ。
匈奴の抱えていた問題点が一点を残しほぼ消えたのだ。
そもそも経済的、政治的、外交的な争いや戦いは閉塞の中で生まれる物だ。
皆が一様に上を見上げ、自由に手を伸ばせる場所があるなら戦いは生まれない。つまり、充実し始めている匈奴内に火種は存在しなくなった訳である。
もしあるとすれば大体は外からのものになる。例えば匈奴の地を望む鮮卑、河北を荒らしてもらいたい勢力だとかがちょっかいを掛けて来るのだ。
そうした不穏分子は尽く潰したが、そういった輩が蔓延りそうになる度に対処法を教えてくれと頼まれた。
要請もあり、二年目ともなれば誰に何をどこまで教えたら良いのかも掴めてきていたので、色々と教えることにした。
信用のおける者を選抜し、戦術戦略、謀略調略、軍規規範について教導し、軍としての体裁を一気に整えた。
普段は治安維持と情報収集の為に各地に散っているが、伝令が来れば直ぐ様集合して大軍と成す機構を一年で作り上げた。
そんなこんなで匈奴の地に足を踏み入れて三年、俺のやるべき事はほぼ終わったと言っても過言ではない。
ここまでのシステムを作り上げる事が出来たのは、これらが匈奴全体の望みだったからだ。皆が一丸となって変革を進める事が出来たからこその成果だ。
もはや現状に不満をこぼす人間は異端の目で見られる。
きな臭かった老王の動きもここ最近ではさっぱりである。
色々な思惑があって新しい考えなどいらないと跳ね除けようとも、新しく入ってきた医学のおかげで孫の姿を無事に見る事が出来たなら、一切合切のしがらみを捨てて考えを改めるのがおじいちゃんおばあちゃんというもの。
こうなると裏で暗躍しようとしていた鮮卑も大人しくならざるをえない。
鮮卑は広大な土地を持つが、匈奴の地よりも北にあるので時期の調整や食料事情が匈奴より難しい面がある。
いざ立ち上がるとなると必勝の形を成してからでないと大きく動けないのだ。なので鮮卑は急に反応が悪くなった老王達の意図の解明の為に奔走するだろう。
老王にはのらりくらりと鮮卑の追求を躱してもらい、その上で交易で益を上げて欲しいと頼んである。
交易で互いの国力が上がっている間は、そこまで厳しい追求はされないだろう。それで大体五年は稼げると思う。
五年稼げれば赤壁の戦いを終え、天の御遣い陣営が漢をまとめている筈だ。そこで互いに手を取り合って困難に打ち勝って欲しい。
皆の尽力があり、匈奴は変わった。
馬と共に草原を駆け、恐れなく戦いに興じ、家族の絆を尊ぶ。そんな根源的な部分は変わらず、彼らは彼らが望む方向へ飛躍した。
俺は良い踏み台になれたと思う。
もう俺がいなくても匈奴は自身で最良を選び、決断していくだろう。
華琳からもそろそろ漢での趨勢が決するから帰って来いと言われている。
別れるには良いタイミングだろう。
単于の家のお隣、我が家にて、何時も通り朝飯をたかりに来た二人の娘っこに告げる。
「という訳で、明日漢に帰るわ」
「いきなり過ぎるっ?!」
「白帰っちまうのか?!」
「もう俺がいなくても匈奴は十分やっていけるだろうし、漢が無くなったに等しい今、俺の役職も意味消失しただろうし、俺の帰りを待つ人が向こうにいる。
帰る理由には充分過ぎるだろ?」
「いやまあそれはそうだけどよぉ、オレ達はまだアンタに何も返せてないんだよ」
「俺の望みは大陸の安寧だ。漢と匈奴が共存共栄の道を歩んでくれるのが一番の報いになる」
「そーゆーデカイ話はまたで良いんだよ、今はとにかく白個人に何か返したいんだって。つーか分かっててはぐらかしてんだろ」
「まあ、面と向かって礼とか言われると恥ずかしいというか……」
「改めると照れるけどよ、別れるなら殊更必須だろうが。ちょっと待ってろ、御礼の品を匈奴中からかき集めてやるから」
「やめてくれ、出来れば別れは単于と於夫羅と呼厨泉にしか知らせたくないんだって」
「バッカお前、そんな不義理通したらオレたち一族は匈奴総出での袋叩きにあうっての」
「白さんの気性は分かってるけど、こればっかりはね。けど収拾がつかなくなりそうだから、ちょっとだけ穏便に出来るよ、各部族二名まで、御礼の品は一個だけとか。じゃないと送別会場が人と物で埋まるだろうし」
「だな。じゃあ呼厨泉、各所の連絡とか会場での指揮とか頼むわ。オレは匈奴中走り回って品を探してくる」
「任せてよ、ついでに家の中引っ繰り返してあたいも品物探しとく。そっちは頼むよ姉貴」
「おうともさ! 恥にならんものを見つけてくるさ!」
そうして二人は脱兎のごとく駆け出していった。
ぽつーんと残された俺はどうしようと暫し悩み、しばらくして静々と帰り支度を始めるのだった。
その夜、匈奴の土地はざわめいていた。
単于の部落には百余りの部族からそれぞれ二名ずつ、総勢二百名が集まって宴会を開いていた。
何時もなら飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎなのだが、今日は皆静かに酒を楽しんでいる。
何の変哲もない大人の酒、だが何とも心地が悪い。
とはいえそれを指摘して雰囲気を壊すのは違う。俺も黙って俺が作った料理と俺が作った酒で相伴を……あれ、俺のお別れ会なのに、あれ……。
俺の作る料理は最後だからと思いつく限りの料理を昼過ぎから晩まで山盛りで山程作らされたのだ。
ちょっとわびしい気持ちになりつつちびちびと酒を舐めていると、二人が傍に寄ってきた。
確か農耕を主体に教えた部族の長と奥さんだ。
色々と礼を言われ、最後に差し出されたのは立派な大学芋だった。
それは一つにまとまった複数の成果だった。
彼らは一番根気のいる仕事を任せてしまった人達だ。寒冷地でも育つ作物を左慈に届けてもらい、届いた作物や肥料を使ってゼロから農業を開始した。
さつまいもという作り易い作物ではあったが、寒冷地であり、一切の手入れをしていなかった匈奴の地で丸々としたさつまいもを作るのはそれなりの試行錯誤を要した。
知識にない輪作や肥料作りを嫌な顔ひとつせず実践してくれて、ようやくさつまいもの安定栽培に成功。
ついで甜菜の作成に取り掛かった。こちらは寒い土地に強く、短期間で収穫できる作物だったので比較的安産だった。乾燥対策には多少手こずらされたが、それだけだ。
さつまいもと砂糖。彼らに教え、託した結果が今目の前にある。その苦労の結晶を見て不覚にも涙が出そうになってしまった。
けれど涙での別れはしたくない。俺は二人の手を握り、よくぞやってのけたと健闘を称える。
そして大学芋を受け取り、二人と一緒にひとくち食べ、甘さに笑顔が自然とこぼれる。
互いに笑顔になった所で別れを告げる。彼らは名残惜しそうにしつつ、礼を交わして席に戻っていった。
次は医学を教えた部族だった。
えっ、もしかしてこれ全員分やるの?
やりました。
一組五分ほどかかって、都合五百分かかった。
最後の一組はもう夜が明けてたよ……。
まあしかしこれで終わりかと思うと感慨深い。
少し余韻に浸っていると、於夫羅が立ち上がり、ゆっくりと歌い出した。
それは歌詞のない歌だった。
「あ」や「お」という音に自分の感情を込め、ただひたすらに声を上げる。
情緒的で、活発的で、寂寥的な、千変万化の歌だった。
呼厨泉が立ち上がり、歌い出す。
感情を込めただけの好き勝手に歌う歌だ、そこにハーモニーなどは無い。
だが訴えかけてくる感情は重なり合って響いてくる。
そして一人また一人と立ち上がり、音が複雑さや煩雑さを増す。
だが俺の心には彼らの感情が一つ一つ伝わってくる。
場にいる全員が立ち上がり歌っている、俺だけが座って彼らの感情を受け止めている。
しばらくすると外から声が響いてきた。
徐々に音が重なって響いてくる。
ああ、分かる。
匈奴中の人間が俺の為に歌ってくれている。
彼らと過ごした記憶と感情が溢れてくる。知らず涙が溢れていた。
俺の三年間は報われ、俺は四百年前の罪をしっかりと受け止める事が出来たのだった。
三十分程で歌が終わり、宴は解散となった。
その余韻に浸っていると於夫羅と呼厨泉の二人がやってきた。
「オレ達の感謝、受け取ってもらえたか?」
「これ以上ないほどに」
「あたい達の悲しみ、受け取ってもらえた?」
「これ以上ないほどに」
「なら良かったぜ。改めて言葉にすると恥ずかしいが、言わずに後悔したくねぇし言っとく。
オレらは白を忘れない。オレらは白の家族だ。だから何時でも帰って来い、無茶も言って来い。オレらはそれに全力で応える」
「ああ、分かったよ」
「それじゃあ白さん、どうする? 夜通しだったし、一旦休んでから出る?」
「いや、名残惜しくなるから今出る」
「白さんならそう言うよね、それじゃああたい達からのお礼を受け取ってって」
「他の奴らには金品渡すより成果を見せた方が白が喜ぶと言ってそうさせたけど、オレらは単于としてのメンツがあるから物品になる。遠慮せずに受け取れよ、じゃなきゃオレらが困る」
「そこまで言われたら受け取らざるをえないな」
「おっし、それじゃあまずは匈奴の誇り、馬からだな」
そうして連れて来られたのは年若い、しかし風格と気品を漂わせる偉丈夫のような白馬だった。
「白なら一々コイツについて説明しなくても分かるだろ、オレらが差し出せる最上の馬だ」
白馬はぱかりぱかりとこちらにやってきて俺の匂いを嗅いだ。
すると何かに納得したように視線をやり、二歩ほど下がって俺と対面する。
自分の前に立つ資格はある、後は力を見せろと言わんばかりの目をしている。……気がする。
能力に見合うほど気位が高いのだろう。
俺は遠い昔、灯華様から教わった馬を御する方法を実践する。
闘気を解放し、馬が怯える前に一歩踏み出し、頭に触る。
「よろしく、俺の馬」
そう気を込めて首元を撫でてやる。
すると白馬は身体をビクリと震わせ、ゆっくりと傅いてくれた。
俺は改めて頭やたてがみを撫で付け、可愛がる。
心地よい気を感じてか、白馬がヒヒンと可愛い声を上げた。
「驚いたもんだぜ。馬に関しては自分の出る幕はないと馬にはあんまり触れてなかっただろ? なんでそんな上手くやってのけるかね?」
「昔取った杵柄かな。コイツに名前は?」
「んなもん乗り手が勝手につけるに決まってるじゃねぇか。ああ、一応言っておくと女の子だぞ」
「だったら雄々しい名前は合わんかな、んー真っ白いし、吹雪にするか」
お前の名前は吹雪だぞーと言いながら撫でる。すると分かったわ! と言うように吹雪がヒヒンと鳴いた。
「吹雪? また怖い名前を付けるな。
取り敢えず吹雪が匈奴の代表たる単于からの贈り物になる。次は呼厨泉」
「あいよ、あたい達家族からの贈り物はばっちゃが大事にしてた絵の描かれた銅板だよ。綺麗な絵だから向こうで高く売れると思う」
「いや、友好の証を売りはしないけど……ってこれ」
「勿論高く売れるってのは冗談だから…って、白さんどしたの?」
その品を見間違うはずもない。
四百年前に刻み込んだ盧綰さんの姿がそこにあった。
これまた数奇な巡り合わせだ。灯華様を殺したと憎んでいた盧綰さんの姿絵を、まさか匈奴の長一族から手渡されるとは。
「有難う、すっごい嬉しいよ」
「……そんなに喜ばれるとは思わなかった。それさ、あたいに託す最後の最後まで、ばっちゃが大事に握り締めてたもんでさ。あたい達家族の一番大切なものなんだ。
けど見た目も古ぼけてて価値が有るのかも分からない品だから、白さんがっかりすると思ってた。だから大事そうに受け取ってもらえてすっげー嬉しい」
「そんな大事なモノを受け取って良いのか?」
「ああ、それを見た瞬間にビビビッときてさ。良いのかとも一瞬迷ったんだけど、なんかばっちゃが良いよって笑った気がしたから、きっと大丈夫!」
「そっか、なら受け取らせてもらう。大事にするよ」
「次はオレだな。匈奴の代表として、オレ達家族として渡すモンは渡した。だからオレ個人として贈り物を渡す。
という訳で、オレの名付け親になる権利をやるぜ」
「「は?」」
俺と呼厨泉の声が重なった。
忙しさとネット環境がない事で推敲が甘くなってると思います。
手直しに少し時間がかかるかも知れません。