FAIRY TAIL 氷の滅竜魔導士   作:syeid

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遅くてすみません!!
就職試験や色々あって・・・・すみませんでした!!
それでは、どうぞ!!


S級クエスト

エルザとナノが評議員に逮捕されてから翌日。

 

「やっぱりシャバの空気はうめえ! 最高にうめえっ!!!自由ってすばらしいっ! フリーーダァーーーッム!!!」

 

「ナツ君、うるさいよー」

 

あの後、ナツは評議員に乗り込み捕まった。

エルザとナツは牢に閉じこめられて、一日過ごした。牢から出たナツはギルドで大騒ぎをして、フェイが呆れながら叱っていた。

 

「結局〝形式だけ〟の逮捕だったなんてね・・・・心配して損しちゃった」

 

「あはは・・・・まぁ無事に帰ってきたんだからいいじゃん」

 

うなだれるルーシィにクロがそう声をかける。

 

「・・・・で、エルザと漢の勝負はどうなったんだよ、ナツ」

 

「漢?」

 

「そうだ、忘れてたっ!!エルザー!!この前の続きだーっ!!!」

 

「よせ・・疲れているんだ」

 

エルフマンの一言で勝負のことを思い出したナツはエルザに再戦を挑むが、エルザは静かに食事をしている。

 

「行くぞーーーっ!!!」

 

だがそんなのはお構いなしにエルザに殴りかかるナツ。

 

「やれやれ」

 

そんなナツにエルザは溜め息をつきながら・・・・

 

ゴンッ!!!

 

ハンマーの一振りをお見舞いした。それを喰らったナツは壁まで吹き飛ばされ、気絶した。

 

「しかたない、始めようか」

 

「終ーー了ーー!!」

 

勝負が始まる前に、ナツの敗北が決定した。

 

「ぎゃはははっ!!だせーぞナツ!!!」

 

「やっぱりエルザは強ェ!!!」

 

「もう、ナツ君ったら」

 

「あ~あ・・・・またお店壊しちゃってぇ」

 

「まったく、うるせーな」

 

その光景に大盛り上がりをするメンバー達。

 

「ふぬ・・・・」

 

「どうしました?マスター」

 

「いや・・眠い・・・・奴じゃ」

 

マカロフがそう呟いた瞬間、ミラがカクンッと倒れて眠ってしまう。

 

「うっ・・・・」

 

「これは!!」

 

「くっ」

 

「眠っ」

 

「ん?」

 

ミラだけではなく、ギルド内に居たナノ以外が一斉に眠り始めてしまう。すると、ギルドに全身を覆い隠すような服装をした男性が現れる。

 

「ミストガン」

 

男性・・・・ミストガンはゆっくりとリクエストボードに向かい、一通り眺めた後で一枚の依頼書を手に取る。

 

「行って来る」

 

「これっ!!眠りの魔法を解かんかっ!!」

 

「よお、ミストガン」

 

ミストガンがギルドから出ようとすると、ナノに呼び止められる。

 

「相変わらず私の魔法は効かないのだな・・・・ナノ」

 

「まぁな、気をつけて行けよ」

 

「あぁ・・・・伍、四、参、弐、壱」

 

そう呟きながら、ミストガンがギルドから出て姿を消す。それと同時に眠っていた人たちが今度は一斉に目覚め始める。ナツは眠ったままだが・・・・

 

「こ・・この感じはミストガンか!?」

 

「あんにゃろうぉ!」

 

「相変わらず、スゲェ強力な眠りの魔法だ!」

 

目覚めた早々に騒然とするメンバーたち。

 

「ミストガン?」

 

「うぅん・・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の男候補の一人だよ」

 

ルーシィの疑問にクロが欠伸をしながら答えた。それに続いてフェイが口を開く。

 

「ミストガンさん、どういうわけか誰にも姿を見られたくないらしいの。だから仕事を取る時はいつもこうやって全員を眠らせちゃうんだ・・・・何故かナノには効かないけど」

 

「なにそれっ!あやしすぎ!!」

 

「だからマスターとナノ以外誰もミストガンの顔を知らないの」

 

「いんや・・・・オレは知ってっぞ」

 

すると突然、ギルドの2階から声が響き、全員の視線がそちらを向く。

 

「ラクサス!」

 

「いたのか!」

 

「めずらしいなっ!」

 

そこには、金髪で耳にはイヤホンを当てているガラの悪そうな男、ラクサスが居た。

 

「もう一人の最強候補だ」

 

「強いけど怖いんだ・・・・」

 

ラクサスの姿を見たクロは怯えてナノの後ろに隠れる。

 

「ミストガンはシャイなんだ。あんまり詮索してやるな」

 

「ラクサスー!!オレと勝負しろーーっ!!」

 

すると、ようやく目が覚めたナツがラクサスに勝負を挑む。

 

「お前さっきエルザに負けたばっかだろ」

 

「そうそう。エルザごときに勝てねぇようじゃ、オレには勝てねぇよ」

 

「それはどういう意味だ?」

 

「え、エルザさん・・・・落ち着いて・・・・」

 

ラクサスの言葉に反応したエルザをフェイが落ち着かせようとする。

 

「オレが最強ってことさ」

 

「降りてこい!!コノヤロウ!!!」

 

「お前が上がって来い」

 

「上等だ!!」

 

「ナツ君ダメ!!二階には・・・・」

 

フェイが止めようとするが既に遅かった。二階に上がろうとしたその時、

 

パキンっ!!

 

「ぎゃっ!!」

 

ナツの体が凍りついてしまった。近くではナノがナツに向かって掌を向けて魔力を放っていた。

 

「まだお前は二階に行ったらダメだろ」

 

「くそっ!放せよナノ!!」

 

「ははっ!!怒られてやんの」

 

「ラクサスもそれ位にしとけ。ナツをからかうのも大概にしとけ」

 

「はっ、オレに命令すんじゃねえよ! 妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の座は誰にも渡さねぇよ。エルザにもミストガンにもナノにも、あのオヤジにもな。オレが・・・・最強だ!!!」

 

そう言い残して、ラクサスはギルドを出て行った。ナノは、その様子を見て溜め息をついていた。

 

そんなひと騒動が終わったあと、ルーシィはカウンター席に座ってミラとフェイと会話をしていた。

 

「さっきナノさんが言ってたでしょ? 2階には上がっちゃいけないってどういう意味ですか?」

 

「まだルーシィには早い話なんだけどね。二階のリクエストボードには一階とは比べものにならないくらい難しい仕事が貼ってあるの」

 

「S級の冒険(クエスト)だよ」

 

「S級!!?」

 

そんなクエストがあることを知らなかったルーシィは驚愕する。

 

「一瞬の判断ミスが死を招くような危険な仕事よ。その分報酬もいいけどね」

 

「うわ・・・・」

 

「S級の仕事はマスターに認められた魔導士しか受けられないたんだ」

 

「今のところ資格があるのは・・・・エルザさん、ラクサス、ミストガン、ナノを含めてまだ六人しかいないの」

 

「S級なんて目指すものじゃないわよ。本当に命がいくつあっても足りない仕事ばかりなんだから」

 

「みたいですね」

 

ミラの言葉に引きつった笑いで答えるルーシィ。

 

「けど、私は目指したい・・・・師匠の為にも 」

 

「え?」

 

「私帰るね。お疲れ様、ルーシィ、ミラさん」

 

ルーシィがフェイの言葉を聞き返す前に、フェイは急いで出口に向かっていった。

 

「今の・・・・どういうことなんですか?」

 

ルーシィの質問に、ミラは少し迷った素振りを見せた後、ゆっくりと口を開いた。

 

「フェイとクロ、そしてナノには師匠がいたの。S級でも通用する凄腕の魔導師だったんだけど・・・・亡くなっちゃって」

 

「亡くなった?」

 

「うん。仕事先から瀕死の状態で帰ってきて、そのまま・・・・それ以来フェイは師匠の跡を継ぐ為にS級を目指してるの。ナノも同じ理由でS級になったのよ」

 

「そうだったんだ・・・・」

 

 

 

場所が変わり、 カルディア大聖堂。

 

そこの墓地で、一人の墓の前にナノの姿があった。

 

「やあ、ネネさん」

 

手に持っていた花束と酒瓶を墓の前に置く。

ナノは昔の事を思い出していた。

 

 

 

『ナノ、フェイ!!仕事に行くよ!!』

 

『はーい!!ほら、ナノ行くよ』

 

『眠い、ダルい、面倒くさい』

 

『僕も忘れないでよー!!』

 

『それじゃあ、皆、行くよー!!』

 

『『おぉーー!!』』

 

『やれやれ・・・・』

 

 

 

「・・・・もう一度、会いたいな」

 

そう呟きながら、空を見上げていた。

 

 

翌日

 

「今ここにいる中で、お前以外誰がナツを力ずくで連れ戻せる!!?」

 

ナノが妖精の尻尾(フェアリーテイル)に着いた時、マカロフがラクサスに叫んでいた。ギルドの全員はざわついていた。

 

「何の騒ぎだ?」

 

ナノの言葉に全員が振り返る。

 

「ナノか!?よいところに来た!」

 

「ナツ君がS級クエストに行っちゃったの!!」

 

「はぁっ!?」

 

フェイの言葉に驚くナノ。話を聞くには、ナツとルーシィ、それにハッピーがS級クエストの依頼書を盗み、勝手に向かったらしい。

 

「馬鹿な事しやがって・・・・グレイ、クロ!!ナツ達を連れ戻しに行くぞ!!ガルナに行くにはハルジオンの港で船を借りるはずだ!!」

 

「おうっ!!」

 

「了解!!」

 

ナノ達は急いで、ハルジオンに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




短いですよ・・・・
もう少し長く書けるようにしたいです。
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