新世紀ヱヴァンゲリオン ~アナザーシンジ~ 作:kageto
ちょっと違和感が残るけれど、ちまちまと進めていきます。
プールの底から浮かび上がったみたいに、すーっと意識が浮かんできて目が覚めた。左向きに寝てたみたいで、左手がちょっとしびれてる気がする。そして首が痛い。
「お?おきたかい?」
視界いっぱいに広がる窓の向こうの緑を眺めながら、ボーっとしてたら声をかけられた。起き上がろうとして首の痛みに顔をしかめる。首痛いけどそれ以前に固定されてて動かせない。
「あぁ、動くな動くな。首、むち打ちだってんで、固定してるから。あと右目、ちょっと検査の結果待ちだから酷使しないようにな」
パイプいすを引きずって、視界に男の人が入ってきた。髪の長くて若い人だ。声に聞き覚えがあるような気がするんだけど、正直思いだせない。まだ頭が重い。
「あの時、声だけの挨拶だったからな。だれか分からないよな。俺は青葉、青葉シゲルだ。よろしくな」
あの時、と言われてやっと頭の中で色々とつながりだす。どうやら死なずにすんだらしい。あの光は絶対に人生終わったって思ったんだけど。
「碇、シンジです」
どんだけ盛大にむち打ちしたのか、声を出すだけで首が痛い。
「あんまり無理してしゃべらなくていいぞ」
痛むだろ?という言葉に、目だけでお礼を言う。
「ほんとは赤木博士とか、マヤちゃんあたりがいた方が目覚めの花的によかったんだろうけどな。技術部は使徒の調査にエヴァの修理にでてんてこ舞いでな。あと、俺のほかにもう一人挨拶した、日向マコトの方は、作戦部所属なんで、戦後論評に引っ張られてってな。あの時の作戦部代表だったから。で、比較的手のすいた俺が来てるんだ」
どうやらアレは昨日の出来事の様で、赤木さんたちは後始末に忙しいということらしい。あと、どうやらシト?とかいう巨大怪物は倒せたらしい。
「で、だ。ある程度の期間はここで治療を受けてもらうことになるんだけど、その前に確認したいことがあってね。シンジ君、葛城作戦本部長にはあったかい?」
カツラギ?誰のことだろう?昨日聞いた名前にはいなかった気がするんだけど……。
「あー。うん。あってないね。言わなくても表情でわかった。たぶんシンジ君、顔は知ってると思うんだ。本人が『分かるように私の写真入れておいたから』って言ってるらしくてね」
写真。手紙に入ってたブロマイドしか思い浮かばないんだけど。ジェスチャーで荷物の中の手紙を出すように伝えてみる。意外とジェスチャーで意思伝達を図るって難しい。
「ん?あ、荷物ね。で・・・手紙?荷物の中に手紙が入ってると。見ても?」
了承の視線を返すと、ベッド下に置かれていたらしい荷物入れの籠をパイプ椅子の上に乗せて鞄を出すと、僕の見えるところで鞄を探って手紙を出した。まぁ、探すでもなく鞄の中の目立つところに入れてたんだけどね。なんかカードとかも入ってたから。
「うん。あの人何してるんだ」
手紙に入ってたブロマイドを見て青葉さんが頭を抱えた。どうやらあのブロマイドの人がカツラギ?作戦本部長らしい。
正直僕は父さんの愛人のたぐいだと思ってたよ。タンクトップにホットパンツの作戦本部長なんて、レトロ映画どころかSF映画にだって出てこないよ。
次回、『見知らぬ、戦闘記録』
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