一応自分では今回頑張って書きました。
それではゆっくり見て行ってください!
「……ん……?」
勇薙翔真は目覚めるとベッドに寝かされていた。
「……ここは?」
確か僕はあの時に死んだ筈なんだが……
「目は覚めた?」
「ファッ!?びびった!」
突然銀髪の女性が現れた事により、僕はらしくもない悲鳴をあげてしまった。
「そんなに驚かなくても良いんじゃない?」
「え?いやいや、普通は驚くでしょ。」
だっていきなり現れたんですよ?こんなの普通じゃ考えられない……
「その様子だと、貴方は外来人のようね。」
「ガイライジン?」
聞き慣れない単語に、僕は顔をしかめる。
「ええ、貴方のように、稀に外からやって来る人間の事よ。」
外?て言うか人間?そんなの当たり前だろ。
僕が渋い顔をしているのに気づいたのか、その女性はため息を一つつくと、僕に丁寧に説明してくれた。
「……なるほど、つまりこの世界は僕がいた世界とは別の世界で、僕は外来人と呼ばれる存在なんですか。一応分かりました。」
「理解が早くて助かるわ。」
そりゃIQ210ですからね、このくらいは当然ですよ。けど、頭で理解しても流石にそんなにすぐにこの状況を受け入れる事もできないですよね……兎に角考えるべきは、これからどうするか、かな……最悪野宿かな……やだなぁ頭が痛くなってくるよ……
そんな感じで僕が困っていると、その雰囲気を感じとったその女性が話しかけてきた。
「……肝心なところを説明していなかったわね。」
「肝心なところ?」
「そうよ、落ち着いて聞いて頂戴、今の貴方は吸血鬼の眷属よ。」
「……は?吸血鬼ってあの?血を吸う奴?」
「そうよ。」
「僕がその眷属?」
「そうよ。」
「え?いやいや、ありえないでしょ。」
僕がまだ現実を直視できないでいると、紫色に近い髪の色を持ち、まだ幼い一人の少女が部屋に入って来た。
「お嬢様!お嬢様のお手を煩わせてしまい申し訳ございません。」
「良いのよ、咲夜。」
この女性は咲夜と言うのか、けどこんな少女が当主なのか?
するとその少女はゆっくりこちらを向くと、口を開き話し始めた。
「貴方にとっては残念だけど本当よ。貴方は私の眷属となったのよ。」
「……………」
改めて現実をつきつけられるとやっぱりショックだな……
「……何で僕を眷属なんかにしたんですか?」
「お嬢様、私から説明させていただいても宜しいでしょうか。」
「任せるわ。」
「ありがとうございます。」
そう言うと咲夜さんはまた消えた。
「消えた!?」
「これが咲夜の『時間を操る程度の能力』よ。」
「時間を操る?」
「ええ、そうよ。待たせたわね。」
後ろを見ると咲夜さんが唐突に出現していた……赤髪の女性を連れて。
「あ、あれ?貴女は確か……僕を助けてくれた……」
僕がそう言うと、その女性は少し驚いた様子で喋り始めた。
「あんな重傷でまだ意識があったんですか、ちょっとビックリですね。はじめまして、私はこの紅魔館で働かせてもらっている紅美鈴です。これから宜しくお願いしますね。」
「あ、どうもご丁寧にありがとうございます。僕の名前は勇薙翔真です。宜しくお願いします。」
そこで少女も思い出したように自己紹介を始めた。
「私の名はレミリア・スカーレット、この紅魔館の当主、そして貴方の主人よ。それじゃあ、後の説明は頼んだわ、咲夜。」
「御意。それじゃあ順を追って説明するわ。まず瀕死の貴方を背負ってここまで来たのがこの美鈴よ。」
「はい、そこから何があったんですか?」
「簡単に言うと、貴方は助かる見込みが無かったの。」
それならなぜ僕はここに居るのか?当然んな疑問が翔真の中には生まれた。
「貴方がそこで死ななかった理由はね、お嬢様が貴方を気に入ったからよ。」
呆れるほどに簡単な答え。気に入られたから眷属にされたのだ。それ以上でもそれ以下でも無い。その事に少しだけ動揺しながら、翔真は尋ねた。
「……それから?」
「お嬢様はそれから貴方の血を吸い、命を救う代わりに眷属にした。それだけよ。」
「じゃあ、僕は言い方を変えれば奴隷ですか?」
奴隷と言う言葉に気を悪くしたのか、レミリアが口を挟んでくる。
「それは少し違うわね、貴方はこれまで通りの普通の生活を送る事が出来るわ。」
その言葉に少しだけほっとしたのも束の間、次のレミリアの言葉で翔真は軽く頭痛を覚える事になった。
「ただし、貴方には紅魔館で働いてもらうわ。当然住み込みで。ただし生活の全てを保証するわ。給料だってだすわ。どうかしら、決して悪くは無い提案だと思うのだけれど?」
確かに普通の精神を持った者なら悪くは無いだろうだが彼は、勇薙翔真は『ニート』だ。働くなど絶対に嫌だろう。だがこのチャンスを逃して生きて行ける自信も無い。彼は恐らく人生で一番心が揺れていた。
「分かりました……ここで働かせていただきます!」
結局彼は生きる為に働く事を選んだ。だが、これから彼に数々の災難が訪れる事はまだ誰一人知る筈も無かった。
「で、働くのはいいんですけど、結局僕は何をすれば良いんですか?」
「その事なのだけどね、貴方には私の妹と遊んで欲しいのよ……」
その声は先程までとは比べ物にならないほど低かったが、彼に何故かは分からなかった。
「そうそう、部屋はこの部屋を使うと良いわ、後は分からない事があれば咲夜に聞いて頂戴。仕事は明日からよ、それじゃあね。」
そう言うと、レミリアは部屋から出ていった。
「うわぁ……ご愁傷様です。」
その後レミリアさんが部屋から出ていくと少し青い顔の美鈴さんにそのような事を言われ、咲夜さんに目配せをしたが、その咲夜さんもそそくさと立ち去ってしまい、結局どういう事かは分からなかった。だが、レミリアさんの妹さんがどんな方か、少しだけ楽しみだ。……怖い感じの人じゃないと良いんだけどなぁ……。
はい、と言う訳で突然眷属にされてしまった翔真君、果たしてどうなってしまうのでしょうか。
そんな感じで、それでは次回もゆっくり見て行ってください!