”他力本願な不死”と”自由気ままな指揮者”も来るそうですよ? 作:バリアリーフ
「ダンチョーさん!いくらあなたが強かろうと、
次は最強の”階層支配者”である白夜叉様が相手です。
もうこのゲーム貰ったも同然でございます!!
おとなしく負けを認め早々に降参するといいのですよ!」
「任せておけ黒ウサギ!ワシが戦うからには心配などいらん!!」
「何と心強い事でしょう!
さあ白夜叉様やっちゃって下さいまし!」
一つため息をついたダンチョーは手にした鞭を一打ちし、
「ちょっと黙ってよか?」
「すみませんすみません大した活躍もしてないのに調子に乗ってすみません」
先ほどのアーシャ同様膝を抱えて自己嫌悪に陥る黒ウサギ。
「黒ウサギかっこ悪~」
「返り討ちに逢うなら最初から威張らないの!」
「でも白夜叉が相手であそこまで余裕そうなのは不気味」
「ね~なんでそんな余裕なの~?」
「頼華さんいくらなんでも手の内をばらすような真似はしませんよ」
「”予言”のギフトがあるさかいなあ」
「だって~」
「あっさり教えてくださったー!?」
「”予言”か、やっかいじゃな。
予言したことが実現するといった類かの」
「そんなところどす。
”階層支配者”はんでもウチには勝てまへん」
「そんな!?それでは白夜叉様といえど・・・」
「嘘だな」
「嘘ですね」
「嘘じゃな」
「ええ嘘どす」
「だって~」
盛大にズッコケてリングのふちに激突した黒ウサギ。
「からかうのもいい加減にしてください・・・」
「でもまぁ、”階層支配者”はんがウチに勝てへんゆうのは、
ホンマの事やさかい予言と変わりまへんえ。
ウチの攻撃を防ぐことも、ウチを傷つけることもできひん」
「随分な挑発だの。
なれば一つ試してみるとするか」
パチンと愛用の扇子を閉じた白夜叉は一足でダンチョーに詰め寄り、
その扇子で鳩尾を突く。
(貫く気でいったのじゃが・・・どういった恩恵だ?)
ダンチョーはわずかに後ろにぐらついた程度。
白夜叉の攻撃のダメージは見受けられなかった。
「白夜叉様!!」
黒ウサギの声で思考の海から呼び戻された白夜叉は、
自身の体がいくつも切り付けられたように傷ついていることに気付いた。
「こちらの攻撃は効かず、攻撃された覚えすらない傷か。
フム、まさに予言通りといったところか」
「その通り。今宵お集まりの皆様方は大変幸運どすえ!
”階層支配者”白夜叉の敗北に立ち会うという最高のショー。
最期まで楽しんでいってください!!」
「「「「「ウオオオオオオォォォォォォォ!!」」」」」
観客たちの興奮と共に白夜叉の傷が増す。
「思った以上にマズイわね」
「十六夜さん!さっきおっしゃっていた予想はどうなのですかっ!?」
「ほぼ間違いないだろうぜ」
「なら!!」
「しまった!!」
突然祭が声をあげる。
「どうしたんですか?」
「お前だって正体見抜けてるんじゃねえのか?」
「それはそうだが、それ以上の問題だ!
のんびり戦ってる場合じゃない!!」
「「えっ?」」
「そう言うことか!構うな白夜叉!!
まとめて全部吹き飛ばせ!!」
「いきなり何じゃおんしら、
もうちょっとくらい戦わせてくれてもいいじゃろうに」
「敗北条件です!!
陽が昇るまでに三勝し切らないとこちらの負けですよ!!」
「そうだった!」
「でもなんで吹き飛ばせ?」
「お前なら飛べるだろ!
リングごと吹き飛ばしてそれで場外だ!!」
「なるほど、致し方あるまい」
スッと浮かび上がった白夜叉は手のひらに光球を生み出した。
「何をする気どす!?
いくらリングが壊れてもウチかて飛べばそれで終いどす!」
「こっちは何とかするから構うな白夜叉!
テントごと全部やっちまえ!ウサ晴らしだ!!」
「それも面白そうじゃな!!」
「十六夜やっぱり戦いたかった?」
「そりゃあな」
耀の質問に十六夜が律儀に返す。
「冗談じゃねえ!」
「巻き込まれるなんて御免だ」
「やばいやばいやばい」
「逃げろーーーー!!」
「どけ邪魔だ!」
観客たちが我先に逃げ出そうと騒ぎ出す。
「静 ま れ え え え え え ぇ ぇ ぇ い !!」
白夜叉の一喝によりテント中の空気が張り詰める。
「小僧、本当の狙いは此方か?」
「ついでにうまく行きゃ儲けものだとは思ってた」
「なるほど、私の傷も消えておるか」
知らぬ間に白夜叉が負っていた傷が跡形もなく消えている。
「お主のギフトじゃが、集団の持つイメージを具現化するものじゃな」
「ええそうどす!まだ観客がいればこちらのモノ。
さあ白夜叉の敗北が拝めるえっ!!」
「甘い!!
皆の者よく聞くがいい!!
おんしらのイメージ次第で黒ウサギのスカートの中が覗けるのだぞ!!」
「・・・」
「「「・・・・・・」」」
「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「なんだってーーーーーーーーーーええええええええええぇぇぇーーー!!!!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「な、な、何を言っきゃあああああ!?」
突然すっころんだ黒ウサギ。
何もないところで物理法則を無視してすっころんだ。
「クソッ!!見えなかった!!」
「ここからじゃ遠い!!」
「どけ邪魔だ!!」
「違う!客席の高さじゃ角度が悪い!!」
「「「「「「「「「「クッソ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」」」」」」」」」
実際は白夜叉が用意した衣装に、
”見えそうで絶対に中が見えることがない”
という鉄壁の恩恵が付与されているとも知らずに悔しがる馬鹿達。
「あきらめるな」
「そうだ転ぶところまでは行けたんだ!」
「もう一度だ」
「集中しろ!」
「one for パンチラ!all for パンチラ!!」
「「「「「「「「「「ウオオオオオオオオオォォォォォ!!!!!」」」」」」」」」」
見るために目をつぶって意識を集中させる馬鹿達。
「きゃああああああ!???」
「「「「「「「「「「今だああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」」」」」
先ほど以上にすっころんで180度真っ逆さまにひっくり返った黒ウサギ。
そのまま落下しコメディのような土煙を巻き上げた。
「「「「「「「「「「馬鹿なあああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」」」」」
一斉に頭を抱える馬鹿達。
「男の人って・・・・・・」
「そんな目で見ないでください。
僕は黒ウサギのパンチラなんて興味ありません」
「ジャックさん、あれ」
アーシャが指差す先には”ウィル・オ・ウィスプ”の取引相手の男。
「もう契約は打ち切りましょう」
「これでおんしの言葉に耳を傾ける者はいなくなった」
「まさかこんなふざけた方法で破られるとは思わへんかった。
この勝負ウチの負けどす」
「私はもう少し楽しみたかったがな」
「
もうオマンマの食い上げどすな」
「いや、長く楽しみたかったという意味だ!」
「ホンナラよかった!
あんさんらやったらこのサーカスを
白夜叉と握手を交わそうとしたダンチョーが霞のごとく消えた。
「最後の最後でつまらん仕事をしおって・・・」
「ダンチョーの消失イリュージョンでしタ!!
楽死んでイタダけたかな??」
「この声は!?」
「はあ、マジかよ」
「ダンチョーに変わリ僕が相手ダよ!!」
残念イケメンが花吹雪をまき散らせ現れた。
「黒ウサギ以上に残念な人っているんだね~」
「流石にコレと比較されるのは黒ウサギも我慢なりませんよ!!」
「残念は認めるんだ」
「いえいえ認めませんよ!?」
「女性受ケを狙ったんだけドナー」
「生きてやがったのかねじ切れ太!」
「どさくさニ紛れて変ナあだ名ツけるの止めてくれるかカナ?
ピエールだよ」
「また燃やされたいの?」
「そう火っ火しないデヨ。
せっかく
大勢の人たち、人以外も武器を構えて現れた。
「サあさア!フィナーレト行こうじャないカ!!」
観きゃ・・・馬鹿達がいい感じに味を出してくれてます。