”他力本願な不死”と”自由気ままな指揮者”も来るそうですよ?   作:バリアリーフ

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さあ!おふざけ回です!


お風呂とクレーター

「本当に待っててくれたのかい?

十六夜もありがとうね」

 

「約束したし~」

 

「こんなもん礼言われるほどの事じゃねえよ。

春日部と黒ウサギがお嬢様のフォローしてっから、

そっちに言ってやれ」

 

「分かったよ。

それでも、ありがとう」

 

「くっはっっっ。

性格悪いのに、こうやってちゃんとお礼言うんだから

祭って滅茶苦茶だよね~」

 

「単に”根暗”なだけだろ」

 

「上手い!座布団一枚!!」

 

「ヤハハハ、もう一枚寄こせ」

 

「ははははははは。

間違っちゃいないけど、欲張りすぎだよ」

 

「本当は二十枚は欲しいところを、遠慮してやってるんだぜ?」

 

「十六夜、わがまま~」

 

「それじゃあ十八枚分、何か僕にできることは?」

 

「お?ならちょっと付き合え」

 

「分かったよ。頼華は?」

 

「え~?仕方ないな~」

 

「最初からそのつもりだったろ」

 

「暇だったからで

べ、別にコミュニティのためでも

子供たちのためでもないんだからね!」

 

「はいはい。分かってますよ」

 

「お前のツンデレなんて興味ねえんだよ」

 

男子三人仲良く、よそ者退治に向かった。

 

 

_______________________________

 

 

本拠の大浴場。

女性三人は湯につかり、一心地付いたように息を吐いた。

 

「本当に長い一日でございました」

 

「うん。でもこうしてお風呂に入れるのはありがたい」

 

「水樹を手に入れてくれた十六夜君に感謝ね」

 

「十六夜さんたちが”世界の果て”に向かったときは

問題児にもほどがあると思いましたが、

まさかあれ程素晴らしいギフトをお持ちとは思っておりませんでした。

とてもうれしい誤算でございます」

 

「頼華君も自由奔放だけど、

案外しっかりした部分もあるみたいだしね」

 

「YES。私も驚きました」

 

「?

ふざけてるとこしかなかったと思うけど」

 

「耀さんはゲーム中でしたし、

知らないのも無理ありませんね」

 

「彼に言われたのよ。

『心配するより信頼しよう』って」

 

「意外!!」

 

「本能的に、物事の本質を掴むことに長けているのではないでしょうか」

 

「野生の勘?」

 

「どうかしらね」

 

「もう少し落ち着いてくだされば、

黒ウサギは言うことがないのです」

 

「「それは無理」じゃないかしら」

 

「でしょうねー」

 

はあ、とため息をつきウサ耳をへにょらせる。

 

「・・・・・・・・・飛鳥」

 

「何かしら春日部さん」

 

「明日のゲームには、祭も出る」

 

避けていた話題に耀が切り込んだ。

 

「それは・・・・・・私だってわかってるわ。

それでも祭君のあの態度は本当に酷いものよ。

なにより春日部さんに」

 

「ありがとう飛鳥。でも私なら大丈夫」

 

「・・・・・・・・・」

 

「確かに祭さんに非があったでしょう。

ですが祭さんも『分かってほしい』と

歩み寄ろうとなさっておられました。

明日のためにも仲直りをなさった方がよろしいかと黒ウサギは思うのです」

 

「私だってそこまで子供じゃないわ。

祭君もちゃんと割り切ってゲームに挑むはずよ」

 

「あらら?」

 

「その反応は何かしら?黒ウサギ。

私を、感情のまま癇癪を起こしてしまうような小娘だとでも思っていたの?

だとしたら心外ね」

 

「いえいえ、そんな事ありません。

(夢にまで見たガールズトークが始まるかと思ったのですが)」

 

「彼の事は私なりに評価してるわ。

結果苦いものにはなったけれど、

ガルドを問い詰める様は非常に小気味いいものだった。

私たちくらいの歳で

あれ程の駆け引き、交渉ができ、弁が立つ人はそうはいないわよ?」

 

「それでそれで!!」

 

「一見すると落ち着いた印象、

実際に紳士的な立ち居振る舞いが見て取れるし、

十六夜君たちと話すときの年相応の砕けたところ、

それと時折垣間見える遊び心にも好感が持てるわね」

 

(まさかとは思いましたがこれ程とは)

 

「ガルドの非道に対して見せた怒り。

彼の優しさの裏返しでしょうね」

 

「つまり飛鳥さんは」

 

「そんな彼の自分を下卑した態度が気に食わないのよ!」

 

「はえ?」

 

「祭君が命を貴んでいることはよく分かるわ。

でも自分自身は別、私はつまらない人間です。

とでも言うような態度が許せないの!!」

 

「飛鳥は祭に自信を持って欲しいの?」

 

「持ってもらわなければ困るわ。

それじゃあ、彼の事を認めた私の目がフシアナだって言われているも同じよ。

そんなの私は絶対にイヤ!!」

 

 

それを宣言とでもするかのように勢いよく立ち上がる飛鳥。

唖然とする耀と黒ウサギはただ見上げるばかり。

 

「だからそうね。

祭君が帰ってきたら黒ウサギのご希望通り、

お説教(仲直り)でもしましょうか」

 

「頑張って、飛鳥」

 

「ありがとう、春か

 

ドァゴオオォォォーーーン!!

 

飛鳥が応えようとしたちょうどそのとき

屋敷の外から隕石でも落ちたかのごとき爆音がした。

 

「ねえ、黒ウサギ?」

 

「十六夜さんに間違いないのですよ・・・・・」

 

「彼ともお話ししないといけないようね。

行きましょう、春日部さん」

 

「もう少し温まったら行く。

先に行ってて」

 

「わかったわ」

 

飛鳥は大浴場を出る。

 

「・・・・・・黒ウサギ」

 

「何でしょう?」

 

「飛鳥って可愛いね!」

 

「YES!」

 

 

_____________________________

 

 

 

頼華が侵入者に捕まっていた。

 

 

特別な理由はない。

ふざけた頼華が侵入者に近づき、縄でぐるぐる巻きにされた。

ただそれだけ。

 

「コイツが大事なら、おとなしくしてもらおう」

 

「ツカマッチャッタヨ~」

 

「ちょっと頼華は黙ってて。

お気の毒ですが、あなた方の人質はもういません。

もうガルドに従わなくても・・・・・・」

 

「そのことはもう知っている・・・

だとしても逆らえば、他の同士達も危ないのだ」

 

「コワイヨ~、不~二子○ゃ~~ん(タ~スケテェ~~イ)

 

「なあ、あの頼華(バカ)にお仕置きしたいんだが」

 

頼華(バカ)だけならいいんじゃないかな」

 

「つー訳だ。

消し飛べぇぇーーーー!!」

 

十六夜はそばにあった石を投げつけた。

 

「ちょ!

 

全力(・・)で回避する頼華。

爆音とともにクレーターが生まれた。

 

「何すんのさ!?危うく死ぬとこだよ!?」

 

「君のギフトなら大丈夫でしょう?」

 

「だとしても怖いもんは怖いの!」

 

「うるせえマッパ(・・・)、自業自得だ」

 

「十六夜が暴君過ぎる~」

 

「君が悪い」

 

頼華の全力の”透過”、それは服すら通り抜け、地に潜ることも可能であった。

 

爆音を聞きジンが駆けつける。

 

「何事ですか、って本当に何事ですか!!」

 

それもそうだ。

彼の目の前にある光景は

祭と十六夜、”フォレス・ガロ”と思われる吹き飛ばされた侵入者、

そしてクレーターの真ん中で堂々と立つ全裸の頼華。

 

理解しろというのが無茶である。

 

「「ふざけた頼華のお仕置きついでに、侵入者を退治した」」

 

「だからといって、やりすぎです!!

頼華さんは服を着て下さい」

 

「ほーい」

 

「ところでそこで寝転がってるお前ら」

 

「十六夜?」

 

呼ばれてやっと起き上がる侵入者たち。

 

「お前らのガルドへの、”フォレス・ガロ”への恨みは分かった。

その恨みはこのジン坊ちゃんが晴らしてくれる」

 

「なっ!?」

 

「それだけじゃねえ。

このジン=ラッセルが立ちあがった以上、

魔王におびえなくてもいいんだぜ。

ジン=ラッセルの”ノーネーム”は

今日から魔王を倒すためのコミュニティとなった!!」

 

「冗談

 

十六夜がジンの口をふさぐ。

言葉をつづけたのは祭だった。

 

「冗談のような話で信じられないかもしれません。

ですから明日のゲームで”フォレス・ガロ”を破り、

それを証明したいと思います。

魔王を倒せることを示すため、明日のゲームは

リーダーであるジンと僕、そして二人の少女の四人だけでクリアします」

 

「ちなみに~、さっき石投げた十六夜とオレは秘密兵器?

魔王待ちみたいな感じ~」

 

「それほどの人材が!?」

 

「ああ、だからお前らは戻って仲間たちに伝えろ!

俺達のジン=ラッセルが魔王を倒してくれると!」

 

「必ず伝えよう!」

 

「明日は頑張ってくれ!ジン坊ちゃん!」

 

「そっちの兄ちゃんも頼んだぜ」

 

「ありがとう、頑張るよ」

 

問題児三人は侵入者たちを見送り、

そしてやっとジンは解放されたのだった。

 

「なんてことをしてくれたんですか!!」

 

「さっきの音、十六夜君よね、

今度は何をやらかしたのかしら?」

 

遅れてやってきた飛鳥の問いに、

これ幸いと頼華が答えた。

 

「十六夜が投げた石でクレーター爆誕!

そしたらジンがきれちゃってさ~」

 

「本当に何やってるのかしら。

もう夜なんだから、近所迷惑よ」

 

「悪いなお嬢様。

憶えてたら気を付けるさ」

 

「祭君も帰ってたのね。

ちょうどいいわ、話があるの」

 

「僕も話をしなければと考えていました。

ジン君、談話室のようなところはありますか?」

 

「(だいたい聞いてるだろ、先にこっちの問題を片づけるぞ)」

 

「(・・・・わかりました)案内します」

 

 




祭をべた褒めするも、自覚ゼロ!!

いんや~~
飛鳥ってカワイイ
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