――――カートに乗ったら戦争だろうが・・・・・!
かつて一つのレースがあった。世界的に有名な帝愛グループの会長にして魔王、兵藤和尊が主催する勝てば日本円にして3兆円という途方もない賞金が手に入る帝愛レースが。
そのレースにある一人の男が選ばれ、参加する事になった。
その男の名は伊藤カイジ。東京に来て三年、借金を背負い底辺をさ迷うセミの様な人生を送っていたカイジは同じ借金仲間の石田光司をサポートメンバーに加え、一攫千金を夢見てこのレースに参加した。
『狂ってやがる・・・・!このレース・・・亀の甲羅だのバナナの皮だの・・・!』
『悪魔共・・・!お前らそれでも人間か・・・!壁のない所で赤コウラでコースアウトさせるとか本当に赤い血が流れているのかよ・・!?』
しかし・・・カイジ達を待っていたのは全うなレースとはかけ離れた狂気、欲望、罠、そして常軌を逸した妨害が渦巻くレースであった。
カイジは、他の選ばれた参加者7名・・・・。
赤木しげる
船井譲二
ジュドー・アーシタ
ブンビー
池田華菜
野原ひろし
綾崎ハヤテ
と共に時には助け合い、時には騙し討ちを仕掛けたりしながら数々のステージで死闘を繰り広げたのであった。
そして最終戦である帝愛サーキットでの
大勝負。
全員に優勝者になる可能性があったこのラストレースでカイジは序盤、ブンビーが放ったトゲゾーから必死で逃げるあまり間違ってコースを逆走した挙げ句、結局トゲゾーの爆発を食らってビリになるという致命的ミスをおこしてしまう。
『まだ・・・・!まだ終わってねぇ・・・!』
それでも絶望的な状況に屈する事なく走り続けるカイジ。そしてファイナルラップにて神が舞い降りる・・・・!
『見つけたぜ・・・!勝利へと続くビクトリーロードを・・・!』
なんとカイジは、トリプルキノコを利用したコースの半分以上を省略出来るショートカットを発見・・・!
ビリからトップに躍り出る・・・!
奇跡的大逆転、ゴール直前の大ジャンプ台を目前にしてカイジは自らの勝利を確信する。
『神様・・・・!ありがとう・・・・!ありがとうございます・・・・!』
だが・・・!しかし・・・!
『ククク・・・!残念・・・・サンダーだ・・・・!』
帝愛レースに舞い降りた天才、アカギの放ったサンダーがカイジを襲った・・・・!
『あ・・ああ・・・・あああああああ・・!』
ジャンプする事が出来ず奈落へと落ちるカイジ・・・・!
天に向かって手を伸ばしたカイジの目には悠々と華麗にジャンプするアカギの姿が映っていた・・・。
『なんで・・・!なんでこんな理不尽な事が・・・・俺の身ばかりに・・・・!?』
こうして・・・長きに渡って繰り広げられてきた帝愛レースの優勝者はアカギとなり彼は3兆円という大金を手に入れた。
一方のカイジは最終順位は4位という非常に微妙な結果に終わってしまったのであった。
そして4位に入った賞金として獲得した2000万は自分と、最後まで自分を支えてくれた石田さんの借金返済の為に使い。
最終的に残った20万を借金から解放されたカイジは石田さんと共に、朝まで飲み明かしたのであった・・・・。
『もし・・・!もし次があったら・・必ず俺が・・・1位になってやる・・・・!』
そして時が流れ・・・・。
夜の帝愛サーキット。かつて8人の勇者達が走り抜けた最後のステージに一人の老人が松葉杖を手にゴールの見える観客席に座っていた。
「ああ・・・!それにしてもレースが見たい・・・!」
涎を垂らしながら老人―――帝愛の会長である兵藤和尊は呟いた。その側には部下である黒服達が静かに控えている。
「カァカァカァ・・・!クゥクゥクゥ・・・!まだかのう・・・?ワシはもう耐えきれんぞ・・・」
松葉杖をバシバシ叩き笑い続ける兵藤。
そんな会長の下に1人の黒服が駆けつける。
「お待たせしました会長。新コースの調整、選手達が乗る新たなるカートの整備。そして・・・レースに参加する者達の選別が・・・!」
「カカカ・・・・!そうかそうか・・・。ようやく手筈が整ったか・・・・!待っていたぞ、この時が来るのを・・・・・!」
黒服からの報告を聞いた兵藤は愉悦に浸った顔で立ち上がると、控えていた黒服達の方へと振り返った。
「お前達・・・・時は満ちた・・・・!急ぎ準備をせよ・・・!新たなるレースの準備を・・・・!」
「はっ・・・・・!」
兵藤に命令された黒服達は蜘蛛の子を散らす様に、走り去っていく。
「カカカ・・・コココ・・・・!ああ・・踊る・・・・!この老いぼれの細胞が踊る・・・・!活性化する・・・・!βエンドルフィンが・・・駆けめぐる・・・!
見れる・・・!またあの最高に素晴らしいレースが・・!」
涎を垂らし最高にハイになった状態で鼻息を荒くする会長。
まさに狂人・・・・!サタンの笑い・・・・!
「国籍、年齢、境遇、貧富の差、性別・・・。そういう、あらゆる垣根をあっさり乗り越え、競え合える・・・!そう・・・・!それが・・・・!」
マリオカートだっ・・・・・・!
―――――――――――――
幕を開ける・・・・・!選ばれし10人の勇者達による死闘・・・レース・・・!
「二代目様、どうかお気をつけて」
「うむ、猿よ。ワシらのいない間、里を頼んだぞ」
「ガハハハハ!それでは行こうぞ扉間よ!お前ならきっと1位になれるであろう!」
忍者が。
「俺の名前を言ってみろぉ~!俺は・・・・エースドライバー・ジャギ様だぁ~!」
外道が。
「頑張ってねお兄ちゃん!」
「シン・・・負けないで」
「ありがとなマユ、ステラ。俺・・・・必ず優勝してみせるから応援しててくれ!」
コーディネイターが。
「のどちゃん!早く行こうじぇ!一体どんなレースなのか楽しみで仕方ないじょ!」
「もう優希ちゃんってば・・・。私も優希ちゃんと一緒に応援するから頑張ろうね和ちゃん・・」
「ありがとうございます優希、咲さん。・・・練習は十分してきたつもりです。勝ってみせます、応援してくれている皆さんの期待に応える為にも・・・!」
女子高生が。
「このレースに優勝して賞金をボスに献上すればオイラ達は幹部になれる事間違いなしニャ!」
「頑張ってくれよニャース!」
「私とコジロウを差し置いて選ばれたんだから、負けたら許さないわよ!」
「ソ~~~~ナンス!」
ポケモンが。
「このレースに優勝すればわしは借金を返して、大金持ちに・・・本田!左近寺!わしに続け~!」
「せんぱ~い!待って下さいよ~!」
「全く、両津の奴は張り切っているな・・・」
警察官が。
「春巻~!あり得ないと思うけどもしお前が優勝したら俺達にも分け前よこせよな!」
「せやせや!一人100万はもらうでー!」
「焼き肉たくさん食べるキャプー」
「優勝・・・・」
「お腹空いたミャオ~」
浦安の教師が。
「よっしゃあ!この天龍様の華麗な走りでどいつもこいつもぶっちぎってやるぜ!」
「頑張ってね天龍ちゃん~」
艦娘が。
「ナランチャ!お前はパッショーネの名を背負って走るんだ!くれぐれも情けねー走りをするんじゃねーぞ、いいな?」
「分かってるよブチャラティ。俺、必ず勝って賞金持ってくるからさ!行こうぜフーゴ!」
「そう慌てないで下さいナランチャ。・・・・それにしてもナランチャがレースですか・・・何もなければよいのですが」
スタンド使いが。
「ククク・・・・待ってたぜこの時が来るのを・・・・!今度こそこの悪魔のレースに勝って・・・・!勝って勝って・・・・!勝ちまくって・・・手に入れる・・・・優勝を・・・!」
そして・・・!リベンジに燃える男・・・・伊藤カイジが作り出す新たなるレジェンド・・・・!
果たして・・・・この10人に待っているものは栄光の光か・・・・?
それとも敗北の闇か・・・?
次回、カイジ・・・・帝愛の下に。そして他の選手達と合流する・・・・!