最後の王様   作:souやがみん

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1st
仕事


血と煙の匂いがする大地に2人の男が立っていた。片方は碧銀の髪で右目が紫、左目が青の虹彩異色の瞳を持つ青年。もう片方は真っ赤な髪に青い瞳を持つ青年だ。

「覇王クラウス、もう辞めろ。それではオリヴィエが犠牲になった意味がない。」

真っ赤な髪の青年が言う。だがクラウスと呼ばれた青年は少し俯くも顔を上げ、答える。

「オリヴィエが、救った世界で戦争を行おうとするあんたはどうなんだ。白夜の王ヘルドラム。」

クラウスは赤髪の青年をこう呼ぶ。だが、ヘルドラムはやれやれと首を振り構える。

「それはあなたのことだ覇王クラウス。どうしても闘いたいなら俺を殺してみろ。」

ヘルドラムの挑発にクラウスは返事もせずに突っ込んでいった。そこまで見て全てが白い光に包まれ消えた。

 

 

 

 

 

 

またか、そう呟いた少年は何処かの船のなかのベッドで寝ていた。軽く体を動かす。ベッドから立ち上がると逆立ちをする。10秒ほど我慢すると次は右手のみの逆立ち、その後左手で。

「よっしゃ!」

というかけ声と共に飛び上がり両足で着地する。着地すると赤い髪が、揺れる。それを触りそろそろ切らないとなぁ、とか考えながら部屋を出る。

「起きたか。」

声を掛けられ振り向くとそこには全身真っ黒な少年が立っていた。

「おう、起きたぜ。クロノきゅん!」

氷の刃が此方に飛んでくるがそれを首を傾けて回避する。よっぽど怒っているのかクロノと呼ばれた少年はすごい剣幕で睨んでくる。その顔にニヤニヤ顏で答える。クロノが拳を握るが、溜息をついてから話始める。

「母さ‥‥艦長が、呼んでる。」

この船の艦長、リンディ・ハラオウン。今のセリフでわかる通り、クロノの母である。まぁ、家族でエリートコースまっしぐらでごぜぇーます。

なんてアホなことを考えつつクロノと共に艦橋へ向かう。

 

 

 

 

艦橋というのはその船の機関部といったってもおかしくない。だがこの船アースラにはそんな感じはなく、とてもゆるい感じだ。緑色の髪をポニーテールにしている女性、この艦の艦長リンディ・ハラオウンは少々腹がたっていた。理由は部下である赤髪の少年、アデルが来ないからである。確かに少々問題児なのは知っている。だが仕事はキチンと遣る子。そう思っている。

「艦長、お茶です。」

そう言って湯のみを差し出してきた少女エイミィに聞く。

「アデル君とクロノはまだかしら。」

すると少しエイミィは目を逸らし溜息をついてから

「クロノ君が起こしたんですけど、その後アデル君がクロノ君に何かしたみたいで。今艦のなかで鬼ごっこ状態になってます。」

リンディはこの時初めて疑問に思った。管理局って保育園だったかと。

 

 

 

 

怒っているクロノとニヤニヤ顏の赤髪の少年、アデルが艦長であるリンディの前に着いたのはあれから30分を有していた。大層ご立腹のリンディが口を開く。

「今私達は管理外第97世界地球に向かっています。仕事内容はわかってますね。」

クロノは、はい!っと返事し、アデルは腑に落ちないといった顔をしている。それに気づいたのかクロノが聞いた。

「どうかしたのか?」

アデルは顔をあげ、リンディを見ながら言った。

「古代兵器(ロストロギア)のジュエルシードの回収任務‥‥、ですよね。それに俺は必要ないと思う。理由はなんです?」

「理由は2つよ、エイミィお願い。」

そう言うとエイミィが前に出てきた。茶髪のショートカットの髪を少し弄ってから話始める。

「まず一つ目の理由がジュエルシードは複数あるの。ジュエルシードは人や動物などの想いに反応して魔力を解放するの。だから数個が一気に解放された場合、クロノ君1人では少し分が悪い。そしてもう一つは未確認の魔力反応があるの。」

アデルは少し殺気を出したようでクロノに注意される。

「魔力は全て管理局に登録してあるはずなの。それが一つではなく3つ。だから管理局のエースであるアデル君に来てもらったって訳。」

エイミィは何も無いように話し切ったがこれはかなりの問題だ。

「で、素質は測ったんでしょう?どうだったんです?」

「2人がAAAもう1人が少なくともAはあるわ。」

頭イタイ。なんです?その修羅の世界。AAAなんて普通いないよ。こんな辺境に。馬鹿なの?で、そんな修羅の世界に俺を送り込むの?考えていることはリンディには筒抜けのようだ。ただ一言、

「頑張ってね〜。」

絶望の声が響いた。

 

 

 

 

 

 

白いドレスのような服に赤いリボンの少女が杖を振りながら空を舞う。その姿は誰が見ても綺麗だと言えるものだった。

「ねぇ!なんでジュエルシードを集めてるか知らない。でも理由が分かれば手伝えるかもしれない。教えて!」

その言葉は先にいる黒い服に黒いマント、綺麗な金髪をツインテールにし、黄色の刃がついた杖を握っている。その少女は少し悩む素振りを見せるも、白い少女に斬りかかる。それを寸前で回避するが向こうも引く気が無いのがわかる。

「私が勝ったらお話させてもらうからね。」

言うよりも早く金髪の少女が突っ込み2つの杖が衝突する瞬間、2人の動きが止まる。杖を握られた。お互いが互いの杖を握っているのではなく、第3者の少年が握っていた。その少年の髪は赤かった。




クラウス殺したのって結局分かるのかな?

気になるわ〜ww
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