最後の王様   作:souやがみん

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戦いの中で

雷と雷が衝突する。その衝突の爆発に紛れ魔力弾を数個生成し、放つ。当たった感じがしないため、当たってないのは確実だが押しているのは分かる。隣ではなのはが砲撃を撃ち込む。防御したプレシアの背後にアルフが潜り込み一撃を決める。その一撃に少し吹き飛ぶが立て直しアルフに向け雷撃を放つ。アルフが目を見開く。が、ユーノが間に入り防御する。勝てる。お互いのカバーを忘れなければ負けることはない。徐々に顔が苦しみに歪むプレシアに対し言う。

「降参してください。この状況で貴女に勝目はありません。」

しかしプレシアは答える変わりに雷の塊を数十個自分の周りに展開する。その目はもはや狂気の目だった。怖いという感情が自分の中に現れる。それを無理やり押し込めるとプレシアは雷の塊を放つ。それに対し防御しようと動くが、体が動かない。見るとバインドがかけられていた。なっ⁉︎と息を呑んだ瞬間雷が直撃する。

「ぐっ!…、がぁぁぁ!」

地面に叩きつけられるように落ちる。複数の地面に落ちる音が聞こえる。まずいと思った。なぜなら今、体が痺れて動かないからだ。

「全員まだまだ青いわね。確かに全員才能はあるわ。でも私には届かない。あなたたちには勝てない。」

そう言ったプレシアはさらに先ほどより大きな雷を生成する。それは確実に此方を殺せるだけの質があった。

「勝つんだ…、何が‥何でも。」

フェイトがバルディシュにもたれかかりながら立ち上がる。その目はまだ諦めてはいなかった。ただ母を救うために。酷いことしてきた母、プレシアを救うために。

「私だって…。フェイトちゃんの友だちよりも先に私は私の物語の主人公なんだ。そうやすやすと負ける気はないんだから。」

そしてなのはも立ち上がる。アデルと特訓してたあたりからなのはの性格変わったような気がする。

「アデル君が美味しいとこ持ってくならせめて前菜はいただかないと。」

緊張感ないアッパーな一撃をもろに放った。ユーノが倒れながらも青ざめている。フェイトにいたっては思考を停止して考えないようにしているようにしか見えない。まぁ、頼れるといえば頼れる。プレシアは少しなのはに対し怒りの視線を向けるがなのはが軽く無視。それでまた怒りを買う。

「まずは貴女から殺すわ。」

「ヤレるもんならやってみろなの。」

アデルのせいで完全にキャラが変わったなのはがプレシアを煽る。無表情のまま受け止めたプレシアは雷の塊を放つ。その大きさはあの時のスターライトブレイカーよりも大きかった。が、なのはも負けてはいない。何時の間にか終わらせていたチャージ。それに杖を合わせ叫ぶ。

「ディバイン、バスター!」

黄色とピンクが衝突しあたりに衝撃がはしる。徐々になのはが押され始める。地面がえぐれなのはが後ろへと下がっていくたびに雷の塊が迫ってくる。そのピンクの横からさらに雷がプレシアの雷の塊へとぶつかる。フェイトがバルディシュにもたれかかりながら魔法を放っていた。

「くっ……。こ、のぉ。」

それでもなお威力で負けている。歯を食いしばりギリギリの所で耐えている2人を見ると自分が悔しい。クロノは歯を食いしばりギリギリと音を鳴らす。脚に力を込める。が力が入らない。いや、ビビってしまっているのだろうか。恐怖で脚がすくんでいるのか。それはわからない。でも動けなかった。なのはとフェイトの2人は一生懸命受け止めているがそれも長くは続かないだろう。アデルを見ていると感じる。いつも努力を欠かさず誰もかれもを助けようと奔走する。そんな男になりたくて執務官になった。1人でも多くを助けたくて、強くなりたくて。女の子に守られるのは嫌だ。アデルの言葉を借りるなら女に守られる男は男ではない。体が動く。あぁ、そうか。クロノは考える。自分が弱いのをアデルのせいにしていた。アデルを使って自分を弱者として表現していた。確かに強くないのかも知れない。でも問題はそこじゃない。自分の二つの脚で立ち上がる。

「アデルに勝てないと思っている自分がアデルでしか勝てないと思っているから今ここにいる僕は弱いんだ。」

自分のデバイス、S2Uを振りかぶる。なのはのような魔力も、フェイトのような資質変換の才能があるとも思わない。それでも気持ちだけでも誰にも負けないようにすること、それが才能を開花させる。こんな時にまで思い出すあの赤毛の馬鹿の顔を。あいつに負けないためにも。

「はああああああ!」

自分の精一杯をプレシアの魔法にぶつける。3対1でやっとイーブン。3人が叫ぶ。自分たちのありったけを乗せて。そして魔法は消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

長い通路にロウソクが何本も立っている。その一つに光が灯っている。美しい光だった。ロウソクを一つ通り過ぎるごとに寒気がする。過去にもそんな経験があった。だからこそ慎重に進む。奥にいるであろう男、トライル・スカリエッティの元へ。やがて扉が見える。その扉は誘っているように、試すような雰囲気を醸し出す。小さく息を吐き扉を開く。開いた部屋の中には椅子に座るスカリエッティがいた。会いたくて会いたくて、殺したい男。だが今は管理局員としてここにいるためそんなことはできない。

「ようこそ!私の研究室へ。急だったものだからお茶しか用意してないけど大丈夫かな?」

「あぁ、お構いなく。それはお前捕まえた後に船で飲むから。」

つれないねぇ、なんて言う目の前の天才のマッドサイエンティストがやれやれと首を振る。キチガイの考えてることは意味がわかんねぇや。そう思いつつと手短な椅子に手をかけ座る。さて、とスカリエッティが話を切りだす。

「僕を捕まえるのは後にしてくれないか。もちろん簡単に捕まる気はないがね。やりたいことがあるんだ。……、何君の仲間に危害は加えない。プレシア君に話がしたいんだ。」

目を細めつつスカリエッティを見るがいつも通りの薄気味悪い笑みを浮かべているだけだった。

「分かった。その代わり早くしろよ。スパゲッティという名の変態よ。」

私はスカリエッティって名前があるんだけどなぁ、なんて言いながらホロウィンドウを開き話す。

「やぁ、みんな大好きスカリエッティだよ!」

向こうはシラケてるだろうなぁ。

 




スカリエッティってなんでこんなにネタにしやすいんだろうなぁ。


なのセントがギンガイベなんで更新が不定期になります。
(元々不定期っぽいけどねぇww)
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