最後の王様   作:souやがみん

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さてここで過去を少し振り返りますとしますか


過去の戦い

アデルは今、なのは、フェイト、アリサ、アルフの治療のために管理局本部に来ていた。なのは達を医務室に運ぶととある部屋に入る。入るなりクロノが口を開く。

 

「さて、まずは状況を知りたい。管理局でもなかなかいない優秀な魔導師が四人もやられるなんてどんな敵なんだ?」

 

自分の方を向いて言っていることに途中で気づいたアデルが慌てて口を開く。

 

「あいつらが古代ベルカの騎士なのは間違いない。」

 

古代ベルカ…、と呟くクロノをよそにすずかが質問してくる。

 

「結局のところあの人たちは敵なんですか?」

 

「敵か味方かを聞かれれば今のところは敵だろうな、攻撃してきたし。だがあいつらは忘れているかもしれんがあいつらとは過去にあってるんだ。」

 

アデルの過去。エルドラムの記憶。アデルは考える。こいつらにあの騎士達の正体を明かしていいのか。だがそんなことを考える余裕は多分ない。もしかしたら今この瞬間に誰かを襲っている可能性がある。

 

「今からあの騎士たちの話をする。耳の穴しっかり広げて聞けよ。」

 

最後のはいらん、とクロノに言われるが無視して話を続ける。

 

「あの騎士たちは人間じゃあない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジグナムたち四人はとある公園にいた。体のあちこちに傷がある3人をシャマルが治療している。特にザフィーラは半殺しという言葉通りの状態にまで追い詰められていた。

 

「アデルという男、強すぎる。あんな男はエルドラム以来だぞ。」

 

シグナムの言葉にヴィータが憎々しげに舌打ちする。その言葉を聞いたザフィーラが喋り始める。

 

「奴はエルドラムの型と瓜二つ、いやエルドラム本人と同じだ。魔力資質やデバイスは全く違っていたがな。」

 

それを聞いたヴィータが口を開く。

 

「そういやー、あいつ転移する直前に思い出したかって言わなかったか?」

 

シグナムがああ、と返事をする。エルドラムと全く変わらないデタラメな強さを持っている奴が何故そんなことを言ったのか。答えは多分出てる。だが根拠がない。

 

「あの子エルドラムの記憶継承者っていうのはないかしら。」

 

シャマルの言葉に全員が黙り込む。四人ともきっと同じことを考えていた。だが間違いであってほしいと思った。奴はこの四人では止められないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血と煙が混じったあまり吸いたくない空気の中戦争は続いていた。最後の聖王であるオリヴィエがゆりかごの力で自分の命を犠牲に大勢の人間を救った。だが戦争が全て終わったわけではなかった。各国の王は覇権を争い始めたのだ。それを止めようと動き出したのが覇王、クラウス・イングヴァルトだ。だだ覇王クラウスでさえも戦争に奔走する間に自らの成すことも忘れ戦いに明け暮れていた。その行いをエルドラムはクラウスを殺すことで終結させた。自らの友を手にかけた苦しみで一時期エルドラムも荒れた時代があった。その時期が終わってすぐだったヴォルケンリッターが現れたのは。

 

「領内に侵入者だと…。私自ら向かおう。兵には他の侵入者の捜索に当たらせろいいな。」

 

はい!と返事をした兵が目の前からいなくなるのを確認すると重い腰を持ち上げる。友を、クラウスを殺した時に感じた悲しみ。もう自分の民の誰にも味わわせないためにも侵入者の元へと向かう。侵入者は城門前でただ立っていた。

 

「貴殿がエルドラム王か?我らは✳︎✳︎の書の主を守る守護騎士。我らが主の命により貴殿を殺す。」

 

ピンクのポニーテールの騎士、赤い髪に三つ編みおさげの少女の騎士、金髪のショートカットの騎士、そして耳と尻尾の生えた褐色肌の騎士。四人とも殺意を向けてくる。

 

「君たちの主が何を思って私を殺したいのかは知らない。だが私にはこれでも待ってくれている人々がいる。負けるわけにはいかん。」

 

エルドラムが地を蹴る。一歩で懐に潜りまず金髪の騎士の意識を奪う。その後ちりじりに分かれる騎士達の1人、赤髪の少女の騎士を追う。手に持つデバイスで殴りかかってくるがそれを掴み自分の元へ引き寄せ、頭をぶつける。それに怯んだ騎士の頭を掴み地面に二、三度叩きつけ褐色肌の騎士に投げる。横から殺気を感じバックステップをとる。横にいたのはあのピンクのポニーテールの騎士だ。

 

「貴様いったい何者だ。」

 

「友を1人犠牲にして、もう1人を自ら殺した大バカだ。」

 

その言葉にピンクにポニーテールの騎士は笑うこともなく真っ直ぐにこっちを見つめている。

 

「我が名はシグナム。主の命により貴様を殺す。」

 

そして両者が地を蹴る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この後エルドラムは勝利し四人を連れ帰った。体を調べた限り奴らは人間じゃあなくプログラムだったんだ。」

 

「主を守護するプログラム…、か。」

 

クロノの言葉に頷きながらアデルは話を進めることにする。

 

「この先は記憶が薄れてわからんのだがナントカの書のプログラムなんだ。」

 

「その本の名前は私が知っている。」

 

その声のする方へと部屋にいた全員が振り向く。そこには管理局の制服を着ているがお爺ちゃん、という言葉がピッタリな老人がいた。

 

「グレアム提督!お久しぶりです。」

 

クロノがグレアムに話しかけて初めてアデルがこの人物のことを思い出した。このグレアムと呼ばれる老人はクロノの師匠のような方だと聞いている。確か双子の使い魔が強いって聞いたんだが…、考えが顔に出ているのかアデルの手をディオーネが凍らせる。相変わらずの身内からの容赦のなさになぜかほっとする。

 

「君がアデル・ツーリッド君か。噂には聞いている。管理局最強の男だとね。」

 

グレアムの言葉に軽い敬礼で返す。どうぞ、とクロノが席を空ける。ありがとう、とグレアムが席に座った。ちらっとディオーネ、すずか、ユーノに目配せする。三人とも頷いたのでアデルが部屋の扉に手をかけながら言う。

 

「俺たちはなのは達の様子見てくるから。しばらく出てくるわ。」

 

クロノの答えを聞かず四人は部屋をあとにした。

 

「やっぱり優しいのだな、アデルは。」

 

そ、そんなんじゃないやい。

 




アデルはまさかのツンデレ

古代ベルカは本当にいじりやすい。使いやすい。サイコーだぜ!ww
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