最後の王様   作:souやがみん

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最近になって1話書きたかった話が飛んでることに気づいた


覚醒

持ち直したアデルを見て一息つきたい、ところだが赤い髪の少女の騎士ヴィータは手を休ましてくれない。鉄槌をギリギリでかわし大きく距離を取る。出来ることは砲撃、砲撃、そして砲撃を打ち込むこと。前に一回負けてるし、この子にだけは5、6発は叩き込まないと気が済みそうにない。近くではアリサとフェイトが激しくシグナムと斬り合い、アルフとユーノはザフィーラと戦っている。すずかとシャマルに関しては姿が見えない。

鉄槌を防御し距離をとりつつ、ショートバスターを打ち込む。それを打撃で相殺している隙をつきまた大きく距離を取る。もう何度もこの攻防が続いている。だが大きく戦況を動かせることができるわけではない。やはりこの戦闘もあの赤毛の少年、アデルが鍵になるだろう。

 

「負けたら承知しないの。」

 

ボソッと呟きまたもヴィータに砲撃を叩き込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一回の打撃の衝突でとてつもない衝撃が空間を揺るがす。その中心にいる2人はまるで振動がないかのように闘い続ける。互いの打撃を互いの拳で相殺して距離をとり、光の早さで近づきまた打撃を繰り出す。その応酬が延々と続いていた。この海鳴町で一番高いと思われるビルの上でその戦闘を眺めている男がいた。その男はマッドサイエンティストのあだ名を持つ男、トライル・スカリエッティだ。

 

「ふむ、そろそろこの空間にも魔力は溜まってきたかな。あの砲撃少女に使われても困るからここで最後の駒を投入しようか。」

 

不気味に笑うスカリエッティの背後の扉が開く。その扉を開けたのは少女だった。茶髪を肩にかかるほど伸ばしバッテンじるしの髪飾りをしている。服装は病院で着るような病衣を着ている。また車椅子に乗っていた。

 

「シグナム!ヴィータ!シャマル!ザフィーラ!どこや!どこにおるんや!」

 

屋上にやってきた少女の顔を見てスカリエッティが一層不気味に笑う。そして話かける。

 

「彼女たちは今戦っているよ。ほらあそこにいる青毛の少年が見えるかい?君も知っている少年だよ。あの少年が君の大切な家族と戦っているのさ。」

 

歯ぎしりする少女はあの王を見ている。ユニゾン状態にあるため誰かはわかっていないだろう。だからこそこれからの苦しみはとてつもなく大きいであろう。その苦しみがみたい。これ以上に興味をそそるショーはない。自分の大切な家族と友だちとさてどっちを取るのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレベーターを使い屋上までやってきて扉を開け、白衣の男に言われ、はやては混乱していた。まず家族が戦っている。それは1度止めたはずだ。なぜ戦っているのか。その疑問以上に不思議なのは青髪の少年だ。あんな男は知らない、はずだ。それでも自分をここに呼んだあの男は知り合いだと言った。

 

「きゃっ!」

 

殴り合っている2人の拳が重なり合った時の衝撃ではやては倒れてしまう。その姿を見た青髪の少年は目を見開いてからこちらに飛んできて防御魔法を展開する。

 

「なにしてんだ!早く逃げろ、はやて!」

 

何故この少年は名前を知っているのだろうか。聞いたことのある声、ただ思い出せない。恐怖と混乱で手で車椅子を上手くうごかせない。

 

「腰を抜かしたか?仕方ねぇ、ディオーネ、ユニゾンを解除してはやてを逃がしてくれ。」

 

そう言うと目の前の少年から青髪の女性が現れる。そしてはやては目を見開いた。青髪の少年は赤い髪に変わっていた。そしてその赤い髪の少年は知人だった。

 

「な、にを。何をしとるんや、アデル君。」

 

絶望の表情と声を出す少女は少年の顔を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、ははははははっ!そうだよ、八神はやてくん、その顔が見たかったんだ。」

 

はやてを見下ろすように見るように立っているアデルは首だけを動かし、スカリエッティを睨む。

 

「てめぇ、何が狙いだ。」

 

未だに笑いの絶えないスカリエッティは手で涙を拭ってからキメ顔を作ってから言った。

 

「今から分かるよ、王よ。ただその前に君は彼女の話を聞いてあげないとねぇ。」

 

怪訝そうな顔をスカリエッティに向けてから笑顔ではやての方へ向く。ただそこには一度しか会ったことはないがそれでもなんとなく何時もとは違うと思えるはやてがそこにいた。

 

「どうしたんだ?はやて。此処は危ないから移動しよう。」

 

「なんでや。」

 

えっ、と声を出すアデルにはやては言葉を続ける。

 

「信じとった。アデル君はウチや家族みんなを守ってくれるって。仲良くしてくれるって。でもアデル君は、アデル君の仲間はウチの家族と戦ってる。」

 

後半は徐々に叫びから金切り声に変わっていた。目を見開き言葉を聞き続けるアデルにはやては止まらない。

 

「もうウチから家族をうばわんといてぇな!!」

 

途端、はやてが座り込む地面から魔法陣が現れる。その魔法陣はアデルにはとても馴染みの深い魔法陣。

 

「古代ベルカ式…だと。」

 

今まで話を聞いていただけだったディオーネがアデルに叫ぶ。

 

「闇の書の主はまさかこの子なのか⁈」

 

顔を見合わせてすぐスカリエッティを睨みつける。睨みつけられている男スカリエッティは、それはそれは嬉しそうに微笑みながら言う。

 

「そうさ、彼女は闇の書の主。君たちが殺そうとする者なのさ。まぁ、君たちにはもう止められない。アリシア、言った通りに。」

 

空中で待機していたアリシアは頷くと消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ?」

 

怪訝な顔をするシグナムはチラッと魔法陣が展開されている方へ目を向ける。フェイトとアリサと名乗る二人は少し離れたところに構えている。2人を目くらましで撹乱して、あちらに向かうことを考えているとめのまえが金色に染まった。それが髪だと気づくのに一瞬思考に囚われた。そして、

 

「がっ。な、んだと。」

 

シグナムの腹に穴が空いた。金色の髪の持ち主。アリシアは微笑しながら右手をシグナムの腹に貫通させていた。その速さに驚くこともできずシグナムの意識はそこで途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はやての元に大きな魔力が4つ取り込まれたのをアデルは感じた。どれもがベルカ式の魔力。つまり、

 

「守護騎士たちを殺したのか。」

 

満面の笑みで答えたスカリエッティは自分の横に着地したアリシアの頭を少し撫でてから

 

「君の大切な守護騎士たちは死んだ。さぁ、憎しみに囚われて力を解放するときだ!」

 

スカリエッティの叫びに応えるようにはやてが絶叫した。紫の光がはやてを包む。はやてだった影は徐々にはやてという形を捨て大人の女性へと変貌していく。紫の光が消える頃にははやてが居た場所には違う女性が立っていた。長い銀髪。赤い瞳。魔力資質も全てが変化していた。変貌を遂げたと同時になのは、フェイト、アリサ、すずか、ユーノ、アルフが、集まってくる。

 

「揃ったね。さぁ、悪夢の祭りの始まりだ!」

 

嬉しそうに笑みを浮かべマッドサイエンティスト、トライル・スカリエッティが宣言した。

 

 








徐々にスカリエッティの独壇場になってる気がするなぁ
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