ジュエルシードはとても危険だということは知っている。が、それを悪用しようとするなんてもっと危険だ。辞めさせる。クロノ・ハラオウンは決意を固めていた。金髪の少女はなぜあんなことをしているかは分からない。こんな時のためにあの管理局最強に近い男を呼んだんだ。
「クロノー!」
その最強の男からホロウィンドによる通信が来る。ふとホロウィンドを見ると赤毛の最強の男は顔をゆがめて変顔をしていた。何も言わずホロウィンドを叩き割る。ふぅ、今日も平和だ。
アースラ艦橋にアデル、クロノ、リンディが集まっていた。
「アデル君、なのはさん達はどれぐらい使えるように?」
リンディとしてもあまり良い気にはなれないのだろう。なぜなら管理局の答えは外部協力者として使え、ということだった。まぁ、どっちしにろあの2人は関係なしに戦闘に割り込むだろけどな。
「ユーノに関しては元々自分のスタイルが確立されてたから、あまり問題ない。なのははなぁ。」
アデルが言葉を濁す。なのはは才能ありすぎて、弟子にしたいなんて言ったらなのはは問答無用で社畜になっちまうしなぁ。なんて言えない。
「なのはは使えないのか?」
そう言うクロノに少し目を逸らしてから言う。
「戦闘はできる。才能はある。」
もちろん全部は言わない。なのはの将来は彼女のものだ。此処で変なことを言うよりは隠すべきだろう。ただ魔力の量がおかしいほど多い。いずれはバレるだろうな。そう思っていた。
「それで充分だ。2人の教育は君に一任する。」
大きな欠伸の声がする。その声はアデルのものだ。仕事中に欠伸するのは、アデルくらいだが‥‥、この昼間は基本アデルにとっては暇な時間だった。なのはは学校、ユーノは護衛のような感じでついていく。転校しても良いのだが、読みや計算できても漢字?だったけ?アレが無理だな。でも久しぶりに学校行きてぇなぁ、なんて考えていた。
「アデル君!いる?」
エイミィの声がする。エイミィが艦橋以外にいるのは少々珍しい。
「どうした?クロノキュンの奥さん。」
ブン、という音がなる。横にはエイミィの拳があった。顔笑ってるけど、笑ってないよね。どっちに対して怒ってるんだろう?タラーと冷や汗が流れる。まぁ良いやと話始める。
「艦長の命令で明日からなのはちゃんたちの送り迎えね。」
必死に土下座したところで結論は変わらなかった。
さっきの念話は本当だろうか。アデルが迎えに来てくれるのは嬉しい。でもアリサとすずかにどう説明しようか。なのはは昼からの授業中そのことで頭がいっぱいだった。そんな時ほど時間が経つのは早い。そして放課後になる。
「それにしてもなのは、今日どうしたの?」
アリサの質問にビクッと震える。少し冷や汗をかきながら笑うことしかできない。なんでもない、と答えなのは、アリサ、すずかは校門へ向かう。そこにはやはり例の赤髪の少年が待っていた。
「おう、来たな。学校てのは面倒くさそうだよなぁ、ほんと。」
やはり笑うことしかできない。ちらっと横を見ると、あぁ、やっぱり不審者見る目してるよ。どうしよかなぁ。
「アデル君、友だちのアリサちゃんとすずかちゃんだよ。」
するとアデルは微笑みながら言う。
「俺はアデル。アマチュアの格闘家みたいなもんだ。よろしくな。」
沈黙が流れる。はっ、とした顔とともにすずかが口を開く。
「アデルさんはなのはちゃんのなんなんですか?」
「ん?‥‥‥、旦那だがぁぁぁ。」
ボケに対し物理的ツッコミ(飛び蹴り)をかますなのは。やっぱりアデルが何考えてるかわかんない。注意しないと。アリサとすずかは信じられないものを見た顔をしているから後で説明しないとなぁ。苦労が絶えないなのはであった。
次からが本番だなぁ。