第1話 2つの幸運
----目の前で仲間が沈んでいく。
僕はどうしていつも生き残っていたのだろう。何も出来なかったのに。
僕はどうして幸運艦と称えられたんだろう。 助ける事が出来なかったのに。
そして
どうしてまた僕はこの海に戻ってきたのだろう。
僕に何が出来るのだろうか。何か意味があるのだろうか。
目の前に起こった悲劇は今でも鮮明に覚えている。艦娘として生まれ変わっても決して消える事のない記憶。何故覚えているのか僕も分からない。
ただ今は誰もいないこの部屋で一人で静かに雨の音を聞く日々が続いている。そんな日々を送っている。
「・・今日の雨は騒がしいな」
だけど今日はいつもとは違う。何か胸騒ぎがするのだ。根拠も何もないけれど僕の直感がそう告げている。
「・・・・・? ・・叫び声? 誰か来たのかな?」
この辺境の鎮守府に来客なんて珍しいこともあるんだ。この胸騒ぎの原因はもしかしてこの事なのだろうか?
もしかしたら今日から何かが変わるのかもしれない。期待と不安が入り混じっている心をそっと奥に閉まい、僕は来客を待つ事にした。
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ザァァァァァァァ・・・
「今日はせっかくのお前の提督着任の日だってのに生憎の雨とはなぁ・・この先のお前の未来を暗示してんのかねぇ」
「やめろじーさん!! 縁起でも無いこと言うな! 冗談に聞こえねーからこえーよ!!」
「はっはっは!!まあお前は俺のかわいい子供みたいなもんだからなぁ!しぶとさはいっちょまえだからそう簡単に死なんだろうな!」
今日から俺は晴れて提督となる。この日が来るのをどれだけ待ったろうか。
「いやあ・・不採用食らった時はもう一貫の終わりかと思ったけどまさか着任出来るなんてな。・・一生の幸運使ったのかもしれないな」
提督の採用率は厳しい。着任倍率も相当なもので俺は本来その試験であと一歩及ばずに落選したのだが、急遽一枠空きが出来、異例の後発採用となった。
「お前その年で一生の幸運なんてジジ臭いこと言うなよ。そういう事お前の親父もそんなこと言ってたなあ」
「仕方ないだろじーさん。俺本来は落ちてた人間なんだぜ? いくら前線で危険な所に着任したとはいえ提督として着任出来たのはすごい嬉しいんだ。 これが幸運と思って当然だろ?」
「はっはっは! お前も随分たくましくなったなあ! 小さい頃ピーピー泣いてたお前と同じとはとても思えんな!」
「や、やめろ!!そりゃたしかに小さい頃泣き虫ですぐ兄さん達に泣きついてたけどさぁ・・」
「お前の今の姿を見たらきっと兄貴たちも喜んでるだろうなぁ・・ しかし、幸運、か・・
もしかしたらこれも運命もしれんな・・」
「ん?なんだ?」
「いや、何でもねえ・・単なる独り言だ はっはっは!!」
・・・怪しい、こういう時はおっさんは何か俺に隠してる時の挙動だ・・
「さ、ついだぞ」
「ここが今日からお前の務める鎮守府だ。 お前も今日から晴れて提督として指揮する場所だ。」
「ここが・・ここが俺の鎮守府・・」
海の外れにある小さくて少し小汚い屋敷。今日からここが俺が提督として指揮するにあたって拠点とする鎮守府になる建物だ。今まで6畳1間の部屋か寮にしか住んでいた俺にとっては感嘆の一言に尽きた。
「すげぇ・・すこしボロくさいけど寮に比べたら全然広いや。こりゃあ掃除もちゃんとやらないとな」
「他の鎮守府と比べたらかなりズタボロだが我慢してくれや。何せ何度も襲撃されてここで着任する提督は毎回勘弁してくれと着任もせずにやめちまってな。ここは領海の前線で制海権は奴らにやられてるからなぁ。新米のお前には少し無茶かもしれんが戦果を上げて立て直して欲しいもんだ。」
ギィィ・・・
「かーっ・・すげぇなこりゃ・・人っ気一人いねぇや おい、お前床気ィ付けろよ 底抜けるかもしれんからな」
「はっ そんな漫画見たいな展開に俺が釣られると思って・・」ズボッ
「ウワアアアアアアアアアアア!!!!!」
「言わんこっちゃねぇ・・・」
「ちょっ!足が抜けな・・おっさん!!手引っ張ってくれよ!助けてくれ!!」
「ぷ・・うくくくく・・!!滑稽だなぁ!!やっぱりお前は初日からやらかしてくれたな!はっはっは!!おっとこうしちゃおられねぇ・・・カメラカメラと・・」
「撮るなああああああ!!さっさと助けてくれよおおおおおおお!!このクソジジイイイイイイイ!!!!」
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「うぐぅ・・覚悟はしていたけどこんなに傷んでたなんて・・早く戦果を上げてこの鎮守府を改装しないとな・・」
「着任初日からいい思い出が出来てよかったじゃねーか」
「まぁこれもいい思い出・・・になるかァ!! 単に恥ずかしい黒歴史だろ!!」
「俺にとってはいい思い出になったがな。いい話の肴になったぜ」
「このジジイ・・・やっぱり俺で遊んでるな・・」
「さ、執務室に着いたぞ。秘書艦も既に心待ちもしてる。」
「俺の・・秘書艦・・誰になるんだろ・・」
「さ・・開けるぞ・・」ギィィ・・
「・・・・・あっ」
「・・・・・・!?」
「紹介しよう。彼女が君の最初のパートナーになる・・
白露型駆逐艦2番艦 時雨だ。」
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「・・・・・・・」ジー
「・・・・・ちょ、ちょっとまてじいさん!!」
「なんだ?・・ってまあ当然の反応だよな」
「初期艦は確か決められた5人の中から選ばれるって聞いたぞ!? 間違いだったのか!?」
「いやあだってまあお前は緊急枠で着任したいわばイレギュラーだからなあ。用意してた5人は既に他の鎮守府で元気に務めているぞ。だからお前には決められた初期艦が用意出来なかったんだ。」
「・・・・いや、まあそれは・・!」
「と言っても時雨は他の初期艦とは引けを取らない艦娘としては十分な力を持っている。実力に差異は生まれないだろう。 それとも何だ?好みじゃなかったとかか?」
「・・・・・・・・・・」ジー
「い、いやそんなことは絶対ない!!むしろドストライクというかなんというか・・」
「はっはっはっ! なら良かったじゃねーか! それじゃ、あとは若い者同士でな! ジジイはそろそろお暇するわい いい提督生活をな!」
ーーーバタン
「あ、おいじーさん!!」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・?」
提督「あ・・・う・・」
提督「え、えーと・・名前は時雨、でいいんだよな?」
時雨「うん。さっき説明あったと思うけど改めて紹介するよ。僕は白露型駆逐艦2番艦の時雨。これからよろしくね。」
提督「ああ、俺は彩虹 京(あやにじ みやこ)って言うんだ。今日からお前の提督になるんだ。」
時雨「彩虹提督・・だね。ようこそ鎮守府へ、提督。」
提督「ああ、こちらこそよろしく頼むよ。ずっと長い付き合いになるだろうからな」
時雨「・・そうだね。」
・・・ここはいつ敵が攻めてきてもおかしくない最前線の基地。僕もこの人もいつ死んでもおかしくない。今までここに来た人は話を聞いただけで恐ろしくて出撃すらせずに逃げてしまったりしたけど・・どうしてこの人は笑っていられるんだろう?怖くないのかな?
提督「・・・・」
時雨「・・・・あっ ごめんなさい。じーっと見てて・・気に障ったよね・・?」
提督「・・・・・・・ほおー」ムニッ
時雨「っ!?」
提督「すごい・・これが艦娘か・・初めて見たけど本当に見た目はただの女の子なんだな・・」ムニムニ
時雨「て、提督・・!?ちょ、ちょっとくすぐったいよ・・」
提督「手も肌もこんなにも温かくて感情も豊かだ・・ロボットか何かじゃないんだな・・。こんな体で奴らと戦うのか・・どこにそんな力があるんだ・・」
時雨「ちょっ・・やめてよ提督・・!そこは・・んっ!」
提督「体つきも女の子と変わらない・・知れば知るほど興味深くなる・・なあ、ちょっと脱いd・・!?」
ゴッ!!
時雨「・・・やめてっていったよね・・?」
提督「ゴメンナサイ」
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時雨「全く・・!初対面でいきなりセクハラだなんて・・失望したよ・・!この先が思いやられるよ・・」
提督「いやあすまん・・艦娘見たの初めてだったからな・・」
時雨「・・・・僕に興味があるの?」
提督「ああ、そりゃもう。提督にはなったといえ俺はあまり知らないんだ。艦娘の事も、先の大戦の記憶も。お前の事も。 どんどん聞かせてくれ」
時雨「・・・・いいよ。 教えてあげる」
彼は僕の話を真剣に聞いてくれた。 艦娘の構造の事や、僕の記憶に残っている事。そして散っていったかつての仲間たちの事。
・・・誰かに話を聞いてもらったのは初めてな気がした。
提督「・・・そっか・・ずっと一人だったんだな・・」
時雨「・・・・・・・」
提督「爺さんから話には聞いた事ある・・佐世保の時雨。かつての戦いの幸運艦の二つ名だ。」
時雨「やめてよ・・僕はあまりその呼び名は好きじゃないんだ。 多くの仲間が沈んでいったのを見届けただけでつけられた名前を貰っても嬉しくはない・・」
提督「・・・・」
時雨「・・・・あっ、ごめんね・・つい・・」
提督「いや、いいんだ。 ・・少し俺と似てるなって思ってな・・。」
時雨「え・・・?」
提督はその後自分の過去について僕に話してくれた。
家族の事。昔の自分の生活の事。
10年前に小さい頃住んでいた町が深海棲艦に襲われて、家族兄弟・・そして友達も皆殺されて一人ぼっちになった事。
その後、海兵の叔父さんに拾われて兄さん達に報いる為に今の道に進んだこと。
提督「あの時俺は生き残れたなんて幸運の子であるとかって言われてさ。正直その言葉にはあまりいい気持ちにはなれなかったんだ。」
それはそうだ。一人になる悲しさは僕も痛いほど知っている。幸運なんて称えられても何も嬉しくない。
提督「けどそんな事言ったらじいさんにこってり絞られてさ。お前が生き残ったのは何かを成し遂げるための立派な意味があるからだ。幸運であることを恥と思うのは死んだ奴らに対しての侮辱だ、ってな。」
時雨「・・・・!!」
提督「だから俺はそれからは懸命に生きるために。そして兄さん達に少しでも近づけるように強くありたいって思うようになったんだ。
だからこう、なんだ、俺とお前が出会ったのもある意味運命なのかなって思ったりしたんだ。」
時雨「・・でも僕は」
提督「大丈夫だ。いくらここが危険でいつ死んでもわからない場所でも俺は死なないさ。こう見えてしぶといからな。
そしてお前も死なせない。絶対だ。 俺の前で仲間は絶対に死なせない。約束する。」
時雨「・・・・・・・・」
やっぱり違う。今まであっという間に逃げて行った人達とは違う。
・・もしかしたら・・この人となら僕も変わっていけるのかもしれない・・
時雨「・・提督、僕でよかったらこれからも僕の話を聞いてく・・」
グゥ~・・
提督「・・・・・う・・すまん・・ずっと船にいっぱなしだったからお腹が空いてな・・」
時雨「・・・くすっ おかしな人だね提督って。 いいよ、ちょうどいい ご飯にしよう」
提督「うぅ・・女の子に腹の虫の音聞かれるって恥ずかしいものなんだな・・・ってお前、ご飯は作れるのか?」
時雨「艦娘である前に僕は女だしね。美味しく作れるかどうかは自信無いけど、僕でよかったら料理するよ。」
提督「おお!それは楽しみだ! 女の子の手料理なんて今までで食べたことなかったからな!」
時雨「ふふっ・・そういわれると作り甲斐があるよ。 それじゃあ待っててね! 今から作るから!」パタパタ
提督「手伝えることあったら遠慮なく呼べよー ・・さて、それじゃあ俺は今のうちに資料に目を通しておくか・・」
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時雨「お待たせ提督!料理を振る舞ったのは初めてだったから自信ないけど・・・」
提督「・・・おおっ! 和定食か! すげぇ・・いただきます!!」
時雨「ど、どうかな・・」
提督「ふおおおおおおお美味しい! 鮭の塩加減もカンペキだし味噌汁もしっかりダシがとれて・・そして何よりもこのお握りが絶品だ・・!」モグモグ
時雨「ほ、本当かい? そんなに美味しそうに食べてくれるなんて嬉しいなあ・・」
提督「ああ・・もう幸せだ・・こんな料理食べれるなんて・・やっぱり提督になれてよかった・・!
なあ、これからも飯作ってくれないか!?」
時雨「えっ!?う・・うん・・僕の料理でよかったら毎日でもいいよ・・」
提督「いやったあああああー!!・・ああ・・こんなおいしい料理が毎日食べれるなんて・・お腹が幸せすぎて死ぬかもしれない」
時雨「Σだっ だめだよ提督!! まだ1日目だよ!?」
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提督「あー・・食った食った・・久々に満足したぜ・・」
時雨「そ、そんなにおいしかったの?」
提督「ああ!寮にいたころは少し味付けが薄くてな・・久々にザ・手料理、って感じの飯だったぞ」
時雨「くすっ・・何その例え方・・」
提督「さて、それじゃあそろそろ出撃の準備でもするか・・・まずは何よりもここの周りの制海権を取らなきゃ本土からまともな資源が送られることさえ難しいからな・・」
提督「よし、それじゃあ近くの哨戒を始めるぞ、時雨」
時雨「えっ!?ひ、一人で!?さ、流石に僕一人でここの周りの敵全部は・・」
提督「大丈夫だ!お前は一人じゃないからな!!仲間がいるさ!」
時雨「て、提督・・・・・」
提督「俺がついてるからな!!仲間ならここにいるさ!!」
時雨「・・・・・・・(違う、そうじゃない)」
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1-1 鎮守府正面海域
提督「時雨!右舷に敵の反応が来てる。微弱の反応からしておそらく下級の駆逐艦1体だが油断はするな!」
時雨「了解したよ!」
艦隊の出撃中の命令は司令部の無線を通じて行う。提督はここで敵性反応や損害状況を把握し、各艦娘に指示を出す。
時雨「この程度の敵なら・・・っ!!」
バァーン!!
時雨「撃沈したよ、提督」
提督「よくやった!これで敵の下っ端はざっと10体くらいか・・」
時雨「このくらい撃退できればしばらくは安全かな・・僕も少し強くなれたみたいだ。」
提督「そうだな・・よし!切り上げるぞ、今回の出撃はここまでだ。鎮守府に戻って・・・ん?」
時雨「どうしたの?提督」
提督「・・・いや、多分下っ端共を撃沈させたせいでここら辺の主力艦隊のお出ましだな・・軽巡クラスが1体、駆逐艦3体が一度に来る・・!!流石に分が悪い、直ちに撤退しろ!」
時雨「えっ!?う、うん分かった・・ってあれ・・?」
提督「どうした時雨!?」
時雨「ごめん提督!出撃しすぎて燃料が切らしたみたいであまり出力が出ないや・・このままじゃ追いつかれるよ!!」
提督「何っ!?」
時雨「う、うわっ!」
提督「時雨ーーっ!!」
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時雨「・・・・・・ごめんね、提督・・」ボロッ
提督「いや・・すまん・・お前が大破したのは補給をし忘れた俺の失態だ・・」
提督「しかし・・軽巡クラス・・か、あの主力艦隊を倒すにはいくら燃料と弾薬を万全にしたとしてもお前一人じゃ無理だな・・」
時雨「提督、それなら工廠に行ってみたらどうだい? いくらこの鎮守府が切羽詰まってるとはいえ少しは資源があるから建造して新しい仲間を作るのもありだと思うよ」
提督「そうだな・・ここでケチっても仕方ないな。 よしそれじゃあお前は入渠でゆっくり体を休めてこい。その間に工廠にいって建造の方に向かうよ」
時雨「了解したよ。 けれど資材は少ないからくれぐれも資材のやりくりを忘れないでね」
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工廠ーー
妖精「あ、貴方が噂の今日着任した提督さんですか!」
提督「ああ!提督の彩虹だ。これからよろしく頼む。早速だが新しい艦娘の建造をお願いしたいんだが・・」
妖精「おおっ!久々に建造してもらえるのですか!これはやる気が出ますねぇ 資材はどのくらいに致しましょうか」
提督「そうだなあ・・・」
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「強い漢ってのはなあ・・器が広いことが重要なんだぜ」
「へぇー たとえば?」
「例え自分の仲間が傷ついてもそれを笑って許せたり、そうだな・・あとは何事も一気にドカッと決める事とかな」
「へぇー すごいやじいちゃん!!」
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提督「・・何事も一気にドカッと・・・・ よし」
提督「この資材で建造を頼もうか!!」
燃料500 弾薬500 鋼材500 ボーキサイト500
妖精「ふぉっ!? こ、こんなに・・ですか!?」
提督「ああそうだ! 男らしく一気にパーッて使うのがいいんだよ! その分強そうな艦も出そうだしな!」
妖精「これだけもらえたら重巡・・いや、戦艦だって作れそうです・・! 久々に作り甲斐がありそうです!ありがとうございます!」
提督「いいってことよ!お前達も満足してくれたみたいで何よりだ じゃあ期待してるぞ!!」
妖精「はいっ!お任せ下さい!! 出来るまで結構な時間をいただきますが必ず期待にお答えします! 総員、建造の依頼ですよーっ!!」
提督「(いい事した後って・・気持ちいいなあ・・・)」
時雨「提督、入渠終わったよ。もうばっちりだよ」
提督「おお時雨!もう傷は大丈夫なのか!?」
時雨「うん、まだ僕は練度も低いからすぐ終わるさ。それにいい湯加減だったしね。」
提督「そうか、それはよかったぁ それにしても本当に治るものなんだな・・艦娘って不思議だな・・」ムニムニ
時雨「やっ・・やめてよ・・// 恥ずかしいじゃないか・・//」
提督「いいや!俺の初めての大切な部下なんだ!いろいろ知っておかなくちゃダメだろ?」
時雨「・・そういってまた僕にいかがわしいことするつもりでしょ?」
提督「ははっ・・ナンノコトカナー・・・」
時雨「もう!!・・まぁ提督に触られるのは嫌じゃないしいいけどさ・・」
時雨「それはそうと提督、建造の方はどうだい?」
提督「ああ、うん 今さっき依頼してきたところだ。工廠の妖精さん達作り甲斐があるぞーっ!ってめっちゃ喜んでくれたよ」
時雨「そっか よかっ・・・え? 作り甲斐があるって?」
提督「ああ!戦艦も作れるかもしれない!って皆張り切ってたぞ」
時雨「・・・・・・・・・・・渡した資材は?」
提督「あーうん 全部の資材を500ほど」
時雨「・・・・・・・・・・・・・・。」
提督「いやあ よっぽど作りたかったんだろうなあ うんうんいい笑顔だっ・・・」
時雨「ふんっ!!」(ドゴッ
提督「ふごっ!?」
時雨「提督ーーーーーっ!!!!? 何初めての建造でいきなり重いレシピ回してるの!?各資材500って今この鎮守府600くらいしかないでしょ!!ただでさえ今制海権取られて補給線すらままならないのに貴重な資源をドカッと使わないでよ!!」
提督「いやだってさ?強い艦欲しいじゃん?大事な戦力じゃん?だから思い切って・・」ピクピク
時雨「それのために他に使うべき資源を全部使っちゃったら元も子もないでしょ!?大体資材多く渡したからって必ずしも戦艦空母が出るとは限らないんだよ!?軽巡とかになっちゃう可能性だってあるんだよ!?」
提督「・・・お、男たるものいつでも思い切って使うのが・・(震え」
時雨「無謀な事は男らしいというより馬鹿らしいよ!!」
提督「ふぇぇ・・そ、そんな~・・・・」
時雨「もうっ!!提督には失望したよ!!」
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執務室ーー
提督「なぁ時雨・・・悪かったからさあ・・いい加減許してくれよ・・・知らなかったんだからさぁ」
時雨「・・・・・・・」ツーン
提督「・・・(うーん・・初日から気まずい思いをさせちまった・・どうにかしてさっきみたく話しあったりしたいんだけど・・」
提督「・・・・ん!?」
時雨「・・・・・?」
提督「この反応は・・時雨!出撃だ!敵にこの鎮守府の近くに侵入された! 直ちに撃退しに行くんだ!」
時雨「・・・・!! 分かったよ提督!」
>>>第2話へ続く