やはり赤羽業(カルマ)の悪戯はまちがっている。 作:sewashi
平塚先生によって連れてこられた所は……空き教室?
「雪ノ下、居るかね」
そう言って平塚先生は教室に入る。そこには、本を読む女子が一人。誰だっけ? 見覚えはあるんだけど……
「先生、ノックをしてください」
「おお、すまんすまん」
そう言って平塚先生は説明しだす。
「赤羽。お前にはここで部活動を命ずる」
は?
「む? 聞こえなかったかね。赤羽、お前はこの雪ノ下と共に部活動をするんだ」
「はあ? いきなりなんですか?」
というか、この人、雪ノ下さんって言うんだ?
「その通りです、平塚先生。学校一の問題児を部員にしなければならないんですか? 更正の依頼ならともかく」
更正の依頼って……てかこっちは俺の事知ってたんだ?
「酷いなぁ。俺はそこまで問題児じゃないよぉ? やった事と言えば、こないだ卒業した柔道部の先輩をスマキにして鼻と口の中にわさびとからしと唐辛子を突っ込んだだけだし」
「バスケ部、テニス部、サッカー部に続けて柔道部にまでしてたのか!?」
「もちろん、相手も納得の上でですよ? 俺との勝負に負けたらやるぞって承諾した上でしたし」
つまりは俺が勝ったから権利があってやったのだ。
「まあいい、なら同時に依頼する。雪ノ下、こいつの悪戯ぐせを更正してやってくれ」
「……わかりました」
了解するんだ?
「では頼んだぞ。私はこれからもう一人の問題児と面談があるからな」
そう言って、平塚先生は出ていった。
「座ったら?」
「え? いいの? その前に自己紹介じゃない?」
すると雪ノ下さんはため息をついて言う。
「はあ、あなたを知らない二年はいないわよ。悪戯常習犯の赤羽業(ごう)君」
なんだ。やっぱりわかってないな。
「雪ノ下さん。俺の名前は『カルマ』だよ」
「あら、そうなの? いわゆるキラキラネームかしら?」
「まあね、結構気に入ってるんだ」
「……普通はキラキラネームをつけられた子供って、コンプレックスを抱くものじゃないかしら?」
「親のヘンテコセンスが遺伝してね。うちの親、放浪グセあってしょっちゅうインドとかタイとかモロッコとか行くから」
「そうなの?」
「まあ、あらためて、赤羽カルマです。よろしくね雪ノ下さん」
俺は握手しようと手を出す。
「ええ、よろしく」
雪ノ下さんが握手に手を伸ばした瞬間。
ポトッ
俺は雪ノ下さんの手の上に……にせゴキブリを置いた。
「!?!?!?!?(ブン!)」
雪ノ下さんは驚いて投げ捨てた。
「あっはは、引っ掛かった~。てかさっき俺の事、悪戯常習犯とか偉そうに言ったけど、ひょっとして雪ノ下さんって、ちょろい人?」
雪ノ下さんは鋭い目付きで俺を睨み付けてきた。
次回は八幡登場。