問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ?    作:鴉紋to零

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ノーネームについて推測するようですよ?

品のかけらも無い、上品ぶった声がジンを呼んだ

 

俺は、軽く首を上げて発言者の顔を確認する

 

そいつは、2mを軽く越える巨体をピチピチのタキシードで包んでいるという、変なエセ紳士がいた

 

否、一点だけ、指摘していない点があった

 

体からほとんど匂いは消えているが、微かに残っている子どもの血の匂いだ

 

それも、かなりの人数を殺っているだろう。でなければ、体の様々なところからこんなに匂うはずがない

 

血の匂いがした瞬間に危うく怒りが最高点になりかけたが、なんとか理性で押さえ込んだ

 

相手の見極めを終了した俺は、ジンの返事を待った

 

「僕らのコミュニティは″ノーネーム″です。″フォレス・ガロ″ののガルド=ガスパー」

 

「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだーーーーそう思わないかい、お嬢様に旦那様」

 

ガルドはそう言うと、近くの椅子を取って、俺とジンの間に置き、そこに座る

 

飛鳥と耀と俺に愛想笑いを向けるが、飛鳥と耀は冷ややかな態度で返す。俺にいたっては目を閉じて反応すらしていない

 

「失礼ですけど、同席を求めるならばまず氏名を名乗ったのちに一言添えるのが礼儀ではないかしら?」

 

「おっと失礼。私は箱庭上層に陣取るコミュニティ″六百六十六の獣″の傘下である「烏合の衆の」コミュニティのリーダーをしている、ってマテやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧オォ!!!」

 

ジン、ナイスだ!

 

俺は、心の中でジンに言った。ジンに横槍を入れられたガルドはというと、怒鳴り声と共に見た目が大きく変化した

 

口が耳元近くまで裂けて、肉食獣をしめすかのような牙や、瞳がジンに向けられる

 

「口慎めや小僧ォ………紳士で通っている俺にも危機逃せねえ言葉はあるんだぜ………?」

 

それぐらいで怒るなよ。一応、自称紳士なんだったらさ

 

「森の守護者たった頃の貴方なら礼儀で返していたでしょうが?今の貴方はこの二一○五三八○外門付近を荒らす獣にしか見えません」

 

「ハッ、そういう貴様は過去の栄華に縋る亡霊と変わらんだろうがッ。自分のコミュニティがどういう状況に置かれてんのか理解できてんのかい?」

 

ここで飛鳥が発言した

 

「ハイ、ちょっとストップ」

 

「事情はよくわからないけど、貴方達二人の仲が悪いことは承知したわ。それを踏まえた上で質問したいのだけれどーーーー」

 

「ねぇ、ジン君。ガルドさんが指摘している、私たちのコミュニティが置かれている状況……………………というものを説明していただける?」

 

「そ、それは」

 

ジンは黙りこんでしまった

 

まったく、世話の焼けるやつらだな

 

「飛鳥、今までの会話の中で建てたジン達のコミュニティの状況についての推測を話していいか?」

 

「私としては、ジン君から聞きたいけど。まあいいわ」

 

「ありがとう。んじゃ、俺の推測を話すぞ」

 

「″ノーネーム″についてだが。………はっきり言って酷い状態に成り下がったんだと思う」

 

ジンはうつむきながら黙り混んでしまったまんまだ

 

「ガルドとの会話の中で【コミュニティの誇りである誇りと旗印を奪われて】って言ってたし、ジンの服を見ればなお分かりやすい。」

 

「そのローブ、明らかにサイズが大きすぎる。でも、けっこういい素材で出来てるってことは物資と金が無いってことと昔はなかなか強いコミュニティだったことが分かる」

 

「ここまでやられてるってことは、何者かと回避不能のギフトゲームでもして、ぼこぼこにやられたんだろうな」

 

「普通は、誇りは最後に捨てるもんだから、そこまで捨ててるってことはそこまで追い詰められていたことを表す。」

 

「結論は、ジンのコミュニティは過去は強かったが今では、名と旗印を奪われた、最底辺のコミュニティってことだ」

 

ここで、俺はジンの方を見る。が、ジンはうつむき黙り混んでしまっていた

 

「多分合ってると思うけど、何か違う点、もしくは、捕捉があるなら頼む」

 

ここで、ガルドが口を開いた

 

「では、私が捕捉として」

 

ガルドが話したのは以下の通りだ

 

・ジンのコミュニティは魔王というものに潰された

 

・魔王とのギフトゲームは回避出来ない

 

・魔王とのギフトゲームの際に主力陣を黒ウサギ以外全て失った

 

「こんなところでしょうか。もっと言えばですね。彼はコミュニティのリーダーとは名ばかりで殆んどリーダーとして活動はしていません。コミュニティの再建を掲げてはいますが、その実態は黒ウサギにコミュニティを支えてもらうだけの寄生虫」

 

この言葉には、俺の中で一つの火を起こした

 

「私は本当に黒ウサギが不憫でなりません。ウサギといえば″箱庭の貴族″と呼ばれるほど強力なギフトの数々を持ち、何処のコミュニティでも破格の待遇で愛でられるはず」

 

「コミュニティにとってはウサギを所持しているというのはそれだけで大きな箔が付く。なのに彼女は毎日毎日糞ガキ共の為に身を粉にして走り、僅かな路銀で弱小コミュニティをやり繰りしている」

 

「………そう。事情は分かったわ。それでガルドさんは、どうして私達に丁寧に解説してくださるのかしら?」

 

飛鳥が含みのあるいいかたでガルドに問う

 

ガルドはそれを察して笑う

 

出てきた答えは、俺の予測通りの答えだった

 

「短刀直入に言います。もしよろしければ黒ウサギ共々、私のコミュニティに来ませんか?」

 




最近、書けば書くほど、字数が増えてる気がするんですが。気のせいですかね?
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