問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
「生憎と店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁してくれ」
そう言われ、縁側の近くの障子を開け中に入る
「もう一度自己紹介しておこうかの私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている″サウザンドアイズ″幹部の白夜叉だ。
この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ」
「はいはい、お世話になっております本当に」
適当に流す黒ウサギ。その横で耀が小首を傾げながら質問をした
「その外門、って何?」
「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ。数字が若いほど都市の中心部近く、同時に強大な力を持つもの達が住んでいるのです」
黒ウサギが説明しながら箱庭の上空から見た図を描く
「…………超巨大玉ねぎ?」
「いえ?超巨大バームクーヘンではないかしら?」
「そうだな。どちらかと言えばバームクーヘンだ」
「そうか?俺的には木の年輪みたいに見えるが」
「確か、バームクーヘンは木の年輪って意味だったはず」
「へぇー、そうなんだ」
見も蓋もない答えにガックリと肩を落とす黒ウサギ
対照的に白夜叉は笑っていた
「ふふ、うまいこと例える。
その例えなら今いる七桁の外門はバームクーヘンの一番薄い皮の部分に当たるな。
更に説明するなら、東西南北の四つの区切りの東側にあたり、外門のすぐ外は″世界の果て″と向かい合う場所になる。
あそこにはコミュニティに所属していないもの、強力なギフトを持ったもの達が棲んでおるぞーーーその水樹の持ち主などな」
白夜叉は目線を黒ウサギの持つ水樹へ向ける
「して、一対誰が、どのようなゲームで勝ったのだ?知恵比べか?勇気を試したのか?」
「いえいえ。この水樹は十六夜さんがここに来る前に、蛇神様を素手で叩きのめしてきたのですよ」
自慢気に黒ウサギは言うが、それはお前の手柄じゃないだろと心の中で突っ込む
「なんと!?クリアではなく直接的に倒したとな!?ではその童は神格持ちの神童か?」
「いえ、黒ウサギはそう思えません。神格なら一目見れば分かるはずですし」
「む、それもそうか。しかし神格を倒すなら同じ神格を持つか互いの種族によほど崩れたパワーバランスがあるときだけのはず」
「白夜叉様はあの蛇神様とお知りあいだったのですか?」
「知り合いも何も、アレに神格を与えたのはこの私だぞ。もう何百年も前の前の話だがの」
胸を張り豪快に笑う白夜叉
ここで十六夜が一言言った
「へえ?じゃあ、お前はあのヘビより強いのか」
「ふふん、当然だ。私は東の″階層支配者″だぞ。この東側の四桁以下にあるコミュニティでは並ぶものがいない、最強の主催者なのだからの」
その言葉を俺を除く三人の瞳が輝きだした
ん?俺?俺は気にしてないぞ。多分
「そう…………ふふ。貴方のゲームをクリア出来れば、私達のコミュニティは東側で最強のコミュニティになると言うことけしら」
「無論、そうなるのう」
「そりゃ、景気のいい話だ。探す手間が省けた」
「はは、やる気満々じゃねぇかよ。まあ、人のこと言えた義理じゃねぇが」
俺は、闘争心むき出しの視線を白夜叉に向ける
白夜叉は俺たちの視線に気づいたようで高らかに笑う
「抜け目のない童達だ。依頼しておきながら、私にギフトゲームで挑むと?」
「は!よくわかってんじゃねぇか」
「え?ちょ、ちょっと御四人様!?」
黒ウサギの制止を止めながら白夜叉は言った
「よいよ黒ウサギ。私も遊び相手には常に餓えている」
「ノリがいいわね。そういうの好きよ」
「ふふ、そうか。ーーーーしかし、ゲームの前に一つ確認しておくことがある」
「「何だ?」」
俺と十六夜が同時に問う
白夜叉は着物の裾からカードを取り出すと、壮絶な笑みで一言
「おんしらが望むのは″挑戦″かーーーーもしくは″決闘″か?」
刹那、俺達の視覚にさまざまな情景が飛び込む
だが、そんなことは即座に切り捨てた
そして俺は………吠えた
「そんなの」
「俺は決まってる!」
「決闘だ!!白夜叉!!」
声に力を込めて、俺は高らかに宣言した