問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
「ん。ファーーア。…………何時だ?」
ついさっきまで寝ていた俺は、習慣になっている時計を見る癖を発揮する
「8時ぴったしか。1時間はたってるしもう風呂も空いてるだろ」
そう言いながら、睡魔に抗いつつ上体を起こす
もう一度大きな欠伸をしながらベットから降りる
だるい体に鞭を打ち、俺は風呂場へ向かった
風呂場に着くと保険もかねてマナが流れていないかを調べる
結果は数分前にいたというところだ
助かった。風呂場の前で待たされるほど悲しいものは無い
早く体を湯につけて温めたい俺はさっさっと服を脱ぎ再度誰もいないことを確認して風呂へ走り、飛び込んだ
「妹のいない風呂程良いものは無いな」
思い出すと温まっているはずの体が寒くなって来たのでこの事を懸命に首を振って忘れる
その時、後ろから誰かの気配を感じる
このマナは…………耀か
「黒ウサギ?いるの?」
普通はこれで焦るのだろうが、俺は常識では図れない
というよりこんな体験何回もしてきた(妹によって)
「悪いな、耀。俺だ」
そう言いながら、腰にタオルを巻く
「え!こ、甲!な、なななななんで!?」
動揺しすぎだろ
「ただ単純にさっき起きたから風呂に入ろうと思っただけだぞ?」
「そ、そうなんだ」
「おう。耀も風呂に入ったらどうだ。少し肌寒いだろ?」
「え、えーと、甲は…………気にしてないの?」
「ああ、慣れてる」
耀は混乱したままの頭でオウム返しをする
「な、慣れてる?」
「妹がいい年してよく風呂場に突撃してきてな。そのお陰といっちゃ何だが、こういうハプニングに対しての耐性は人並み以上にあるつもりだ」
「甲、妹がいるの?」
「一応な。正しく直すなら義妹だが」
「甲に義妹がいるんだ。以外」
「そうか?」
「うん」
緊張がほぐれてきたもしくは決心した耀は俺から離れた所に入る
「ま、俺からすれば以外姓にとんだやつしかいなかったからな」
「他にはどんな人がいたの?」
「他にか?半分が人というか魔法使いでもう半分が幽霊の親友とか、タケミカズチと人の間の幼馴染みとかだな」
「なんだか……………個性的」
「ハハ、よく言われたな」
その後、俺達は他愛もない話をしながら風呂に入っていた
時間は進んで翌日。俺達は″フォレス・ガロ″の居住区に向かっていた
コミュニティ″六本傷″の前に来たとき、前に注文を聞きに来た三毛猫いわく鍵尻尾のねーちゃんが声をかけてきた
「あー!昨日のお客さん!もしや今から決闘ですか!?」
『お、鍵尻尾のねーちゃんか!そやそや今からお嬢達の討ち入りやで!』
なんだか三毛猫が大変立派な事にまで発展させようとしていたので制止の声をかける
『討ち入りっていうほど大層なことじゃないぞ』
だが、馬耳東風といわんばかりに俺の声は聞かれていなかった
鍵尻尾の猫娘はこちらに来ると一礼のち、話し始める
「ボスからもエールを頼まれました!
ウチのコミュニティも連中の悪行にはアッタマきてたところです!
この二一○五三八○外門の自由区画・居住区画・舞台区画の全てでアイツらやりたい放題でしたもの!
二度と不義理な真似が出来ないようにしてやってください!」
両手を振り回しながら応援される
飛鳥は苦笑いしながら強く頷き返す
「ええ、そのつもりよ」
「おお!心強い御返事だ!」
満面の笑みで返す猫娘。しかし、急に声を潜めて呟く
「実は皆さんにお話があります。″フォレス・ガロ″の連中、領地の舞台区画ではなく、居住区画でゲームを行うらしいんですよ」
「居住区画で、ですか?」
飛鳥は小首を傾げる
「黒ウサギ。舞台区画とはなにかしら?」
「ギフトゲームを行う為の専用区画でございますよ」
「しかも!傘下に置いているコミュニティや同士を全員ほっぽり出してですよ!」
「…………………それは確かにおかしな話ね」
「まあ、用心に越したことは無いだろ」
「はい!何のゲームか知りませんが、とにかく気を付けてくださいね!」
そして、俺達は″フォレス・ガロ″の居住区画へと足を向けた