問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
現状、クラーケンはボロボロで俺は無傷だった
ん?グライアイはどうなったかって?開幕数秒で星になったよ
「さ、さすがでございます」
「いや、それよりやり過ぎたよ。すまん」
「いえいえ、大丈夫です。それより、こちらがギフトゲームの景品にございます」
クラーケンは器用に触手を使い俺の前へ二つのスイカほど宝玉を渡す
「ありがとう。で、これは?」
「知らないのでございますか?」
「すまん。白夜叉がそのうち必要になるって言ってたからギフトゲームの景品まで知らないんだ」
「そうでございますか。これは一応私の所属するコミュニティ″ペルセウス″への挑戦権の証にございます」
「へぇ、聞く限りじゃ必要なさそうだな。まあ、ありがとう」
「いえいえ。では、私はグライアイを回収して参りますので」
「おう。じゃあな」
俺はそう言うと、宝玉をギフトカードに保存して、ノーネーム本拠へ戻った
ノーネーム本拠につくと、二階の応接室から黒ウサギの珍しく元気のない声が聞こえてきた
「はい……………申請に行った先で知りました。このまま中止の線も在るそうです」
そこで、俺は空いていた窓から室内へ入った
「何のギフトゲームが中止の線になるんだ?」
「元ノーネーム所属の仲間が景品になっているゲームです」
俺は、なん…………だと。黒ウサギがツッコまなかっただと!等とふざけたことを考えていた
「なんてつまらないことをしてくれるんだ。白夜叉に言ってどうにかならないのか」
「どうにもならないでしょう。巨額の買い取り値がついたらしいですから」
俺は大きなため息をつきながら言った
「どうあがいても、商売本業か」
「全くだ。エンターテイナーとしちゃ五流もいいところだ。″サウザンド・アイズ″は巨大なコミュニティじゃなかったのか?プライドはねえのかよ」
「仕方がないですよ。″サウザンド・アイズ″は群体コミュニティです。今回の主催は″サウザンド・アイズ″の傘下コミュニティの幹部、″ペルセウス″。双女神の看板に傷がつくことも気にならないほどのお金やギフトを得れば、ゲームの撤回ぐらいやるでしょう」
黒ウサギが諦めた顔でそう言った
「いや、諦める時間にはまだ早いぞ」
俺は不敵な笑みを浮かべながら言った
「どういうことでございますか?」
黒ウサギは驚きとも、疑問ともとれるような声で聞き返す
「それは、その窓のところにいる人が、いや、違うな、吸血鬼さんが入ってきてから話すさ」
ペルセウスの名前が出たあたりで俺は気づいた
自分の近くに感じたことのないマナがあったのだ
しかし、激しい感情の高ぶりによるマナの乱れがなかったので特には気にしなかったが、少し前の黒ウサギの話を思い出して、一応、声をかけてみたのだった
「さすが、地球の理だな」
吸血鬼殿はそう言うと窓が開き部屋の中へ入った
「レ、レティシア様!?」
それが、この元ノーネームのメンバーであった、人の名前だった