問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
俺達は、"サウザンド・アイズ"へと続く夜道を心なしか早足で歩いていた
つれてきたメンバーは、俺と十六夜、黒ウサギ、飛鳥、真だ
悠雷はというと、自分が行くと話を滅茶苦茶にしかねないと判断して、今は本拠地で休息をとってもらっている
「こんないい星空なのに、出歩いてる奴はほとんどいないな。俺の地元なら金とれるぜ」
「お金をとるのはよくないと思いますけど、でも、この星空を楽しまないのは損だと思いますね」
真が少し楽しそうに星空を見回す
「これだけハッキリ満月が出ているのに、星の光が霞まないなんておかしくないかしら?」
飛鳥は小首を傾げる
「箱庭の天幕は星の光を目視しやすいように作られてますから」
「そうなの?だけどそれ、何か利点があるのかしら?」
黒ウサギは説明するため、早足からゆっくりと歩きだす
「ああ、それはですね」
「おいおいお嬢様。その質問は無粋だぜ。"夜に綺麗な星が見れますように"っていう職人の心意気がわからねえのか?」
いや、それだけじゃないだろ。と俺は心のなかで突っ込んでおく
「いや、多分それだけではないでしょう?」
真が俺の代役をしてくれたようだ
だが、当の本人は聞いていないようで
「あら、それは素敵な心遣いね。とてもロマンがあるわ」
「………………。そ、そうですね」
否定しなかったのは黒ウサギなりの配慮なのだろうか?と、思ったが、あえて触れないことにした
「甲、左のお店が"サウザンド・アイズ"なのかな?」
そうこうしているうちにいつの間にかついたようだ
「ああ。よくわかったな」
「まあね。ここだけ強い霊格を持った人がいるから」
「そうか」
俺達を迎えたのは、最初に来たときにもいた、無愛想な店員さんだった
「お待ちしておりました。中でオーナーとルイオス様がお待ちです」
「黒ウサギ達が来るのは承知の上、ということですか?あれだけの無礼を働いておきながらよくも『お待ちしておりました』なんて言えたものです」
黒ウサギが不満げな顔をする
「まあまあ、いいじゃないですか。お店には決まりに厳しき人がいないとうまく回りませんし、バランスの取れてるお店だなと称賛しておくのが両者にとって一番良いですよ」
真が黒ウサギをなだめる
黒ウサギは顔を少し赤くして
「ま、まあ。真さんがいうなら」
と呟いた
真。凄いな、あれだけ赤くなってるのに気付いてな………ん?
あいつ、気付かれないように自分の太もも摘まんでるじゃん
「事の詳細は聞き及んでおりません。中でルイオス様からお聞きください」
そう言われると、俺達は白夜叉のところへ行った
中で待っていたのは白夜叉とルイオスだと思われる男だった
「うわお、ウサギじゃん!うわー実物始めて見た!噂には聞いていたけど、本当に東側にウサギがいるとは思わなかった!つーかミニスカにガーターソックスって随分エロいな!ねー君、うちのコミュニティに来いよ!三色首輪付きで可愛がるぜ?」
うわー、としか言いようがない奴だな
俺は、きっと微妙な笑みを浮かべているだろう
飛鳥と真が黒ウサギの前へ壁になるように立つ
黒ウサギはさっと、手で足を隠した
「これはまた………分かりやすい外道ね。先に断っておくけど、この美脚は私達のものよ」
飛鳥が決定事項?をいい放つ
「そうですそうです!黒ウサギの脚は、って違いますよ飛鳥さん!!」
なんだろう、このデジャブは?
……………あ。(察し)
「そうだぜお嬢様。この美脚は既に俺のものだ」
「そうですそうですこの脚はもう黙らっしゃい!!!」
よし、悪ノリしようか!
「そうだぞお前ら。黒ウサギの良いところはそれだけか?」
十六夜が悪巧みを考え付いた顔をする
「無論」
「「全部だ!」」
「いい加減に真面目な話に帰ってきなさい!」
今度は真が刀で(勿論抜刀せずに)、俺と十六夜の肝臓辺りを殴打した
「真、大丈夫だ。あながち間違えてn……すいません。冗談です。だから笑顔で少し刃を出さないで!」
そんなこともどこ吹く風で白夜叉が宣言する
「よかろう、ならば黒ウサギを言い値で」
「売・り・ま・せ・ん!あーもう、真さんではありませんが真面目な話に帰ってきてください!黒ウサギも本気で怒りますよ!」
「ほんとだよ、いい加減にしないと僕も怒るよ」
まったく、なに言ってるんだか
「「馬鹿だな。怒らせてんだよ」」
言った瞬時にハリセンと刀が一閃した
コンマ一秒の狂いもなく
二人とも、ぴったり(意味深)過ぎるだろ