問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
「用意出来たわ。どうぞ」
扉に近かった順で入室する
「失礼します」
「失礼するぞ」
「し、失礼します」
上から順に耀、俺、リリだ
「ごめんね、飛鳥。せっかく作った朝食が冷めたら勿体ないと思って……………」
「俺もこの意見には同意だから止めなかったぞ、後、人が来てから二度寝は止めろよ」
耀は恥ずかしそうに、俺は堂々と弁明した
飛鳥が怒りたくても怒れない笑み、要するに引きつった笑みを浮かべる
「い、いいのよ春日部さん、甲君」
そして俺と耀は同時ににた行動をした
耀はリリの背中を俺はリリの頭をポンと優しく叩く
リリは緊張した面持ちでカートを押し、飛鳥に一礼
「り、り、り……………りりとおんもします!」
何があったよ、リリ
「はい?」
「リリ、落ち着いて」
「リリ、落ち着けって」
又しても同時に言うと、一度あることは二度あるのか、またしても同じタイミングで今度は二人揃って背中を優しく叩いた
ふと、俺達の手が重なり俺はリリに向けていた顔を挙げる
首を挙げると耀と目があった
ただ手が重なっただけなのに何故か恥ずかしくなり、手を引っ込める
やはり、俺と彼女は似ているのだろうか?
ふと視線が重なったり等、同じ行動を良くしている気がする
俺達が互いに顔を赤らめていると、飛鳥の場を促す咳声が聞こえてきた
ハッとして、飛鳥の方に向き直る
「以前にクッキーを持ってきてくれた時の?じゃあこの食事とお茶は貴方が?」
「い、いえ。食事は甲おにいさんとレティシア様が、お茶は私が作りました。飛鳥様はハーブを好まれると聞きましたので、菜園で採れるものを一式用意しました。特に朝の目覚が良いものを用意したのでその……喜んでもらえたらなあって……………………」
リリがはにかみながら笑い、あわてて口調を改めようとする
飛鳥は笑みを浮かべ
「ありがとう、リリ」
「は、はい!」
微笑ましい光景を視界に入れつつ、俺と耀はテキパキと朝食の配膳をする
「゙ノーネーム゙の領地には菜園があるの?」
「は、はい。本拠の裏手を切り開いた場所に、とっても小さいけど皆で育ててます。土地が死んでなければ家畜の飼育や昔みたいに大きな菜園を作ることが出来るんですけど………………」
「昔はあったのか?」
俺達は交互に質問する
リリは窓の外を指差し、二尾をパタパタと世話しなく動かしながら答えた
「はい!本拠から貯水池までの道を戻り、脇の街道の先に、とってもとっても、凄くおっきな農地があったんです。牧場もあって、季節の変わり目には二度の収穫祭を行っていました。今は滅んじゃって死んだ土地ですけど……………昔の特別菜園場には有名な霊草とか、マンドラゴラとか、その他にもたくさんたくさん素敵な農園があって……………」
俺は、流石にこの時の心の声の流出は防げなかった
「マ、マンドラゴラですかい……………」
「マン……………?」
耀はマンドラゴラの事について知らないようで、頭にクエスチョンが浮かんで見えた
俺は一応、耀に耳打ちしておいた
「マンドラゴラっていうのは、伝承通りだと引き抜いた相手を発狂させる叫び声を挙げる植物のことだ」
「!?」
耀、怒濤のビックリマーク大噴出である
普通はそんな抜いた相手を発狂させるような植物は存在しないしな
「そ、そう。随分大きな土地があるのね」
飛鳥は平常を装おった
にしても、元のコミュニティは化け物集団なのだろうか?
マンドラゴラなんてよく育てられたものである
俺は元コミュニティのメンバーの恐ろしさにゾッとした