問題児たちと地球の理が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
耀が焼き立てのパンを食べながら呟いた
「農園……………農園ってそれ、もう一度造れないかな?」
「ええ。それがあったら、日銭を稼ぐ為につまらないギフトゲームに参加する必要もないわ」
「食費も安く上がるし、何より、皆が腹一杯食べられるようになるしな」
飛鳥は優雅にティーカップを口に運びながら、俺はパンにかぶりつきながら互いの感想を口にした
そう言うと、リリは少し心配したように胸に手を当てて
「け、けど、その、土地を復活させるような大規模なゲームは…………その、凄く危険だって、黒ウサギのお姉ちゃんが、」
「あら、面白いじゃない。私達も暇を持て余していたところよ」
「ハイリスクハイリターンなんて、臨むところだ」
飛鳥と俺は挑発的に笑った
耀は食べることに一生懸命のようだ
「じゃあ目下の目標は土地の再生ということにしましょう。黒ウサギにも相談をーー」
飛鳥が話を締めくくって時に、窓の外から一枚の手紙枯れ葉のように落ちてきた
「…………あら?」
封蝋にばサウザンド・アイズ゙の旗印である向かい合う双女神が描かれていた
リリはそれを見たとたんに大はしゃぎ
「す………………凄いです!゙サウザンド・アイズ゙の印璽が押された封蝋なんて始めてみました!コレは白夜叉様が直々に印を押した、ギフトゲームへの招待状ですよ!」
「白夜叉から?」
と飛鳥
「あのフロマスターの?」
と耀
「あのド変態の?」
と俺
俺達は揃って顔を見合せ、二人は瞳の色を喜色とした
俺はコレが厄介事にならないことを祈った
女性陣の御二人様はそんな心配ももろともせず、嬉々として封を切った
少し時間が立つまで、閑話休題
一人称(真)
農場地、否、農場跡地に三人の砂を踏む音が空しく響く
「…………酷いな。ここがあの農業区とは、にわかに信じがたい。石と砂利しかないじゃないか」
悲しい顔をした少女、レティシア・ドラクレアは元農地だったここを見て、呟いた
隣にいる黒ウサギは沈鬱そうに顔を伏せる
「申し訳ありません。せめて水の都合が付けば子供達でも手にいれることが出来たのですが」
悲しそうな顔をしている彼女を見ていられず、僕は元気付ける
「これは人のてでどうにかなるものじゃないよ、黒ウサギ」
「え?」
「甲が言ってたけど、ここのマナが枯渇してしまっている以上、何をどうしようとこの土地は元に戻らない」
そう言うと、さらに落ち込んでしまった黒ウサギ
「でも、今は甲がいる。甲の恩恵ならマナを操ることが出来るからどうにか出来ると思うよ?」
僕は頭を優しく優しく撫でながら、言い聞かせるように黒ウサギに告げる
「…………そうでしょうか?」
「できるさ、甲なら。それに僕も協力するし、ね?頑張ろう!」
「真さん。…………はい!」
いつもの笑顔が戻ってきた彼女を見て、僕も心が弾む
「やっぱり黒ウサギは笑顔が似合うよ、さっきみたいな暗い顔をしてるのは黒ウサギらしくない」
「そ、そうでしょうか?」
「うん!」
あ、ダメだ。言ってて恥ずかしくなってきた
二人揃って顔を赤くする。そんな二人を見かねてレティシアが軽く咳払い
「主殿はいったい何時まで私を蚊帳の外にするんだ?」
「「ハッ!?」」
僕らはレティシアの一言で現実に引き戻された