牙狼~ゲイムギョウカイに吹き荒れる金色の嵐~ 作:狼の騎神ガロ
それでは第一話どうぞ!
陰我あるところゲートは開き、魔獣ホラーは現れ人を喰らう。それはゲームの世界であるゲイムギョウカイでも同じだった。だがゲイムギョウカイにも、彼らは存在する。狼の鎧を纏いホラーを狩る者…魔戒騎士が。
その魔戒騎士の中で最高位と呼ばれる金色の鎧、牙狼<GARO>。その鎧は長い間継承されることはなく、牙狼の鎧は漆黒に染まっていた。しかし、ある一人の青年の、
想いが
声が
剣が
その鎧に黄金の輝きを取り戻させた。その輝きを、人はこう言う、
希望の光と…
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遡ること一ヶ月前のこと、暗い夜の森の中を一人の少女が歩いていた。紫色の髪のショートヘアの、ガーリッシュパーカーに身を包んだ少女、ゲイムギョウカイにある四国家の1つ、プラネテューヌを収める女神、ネプテューヌである。彼女は、この周辺に最近現れるというモンスターを退治するために来ていた。本来なら仲間が数人同行するはずなのだが、
『モンスターは1体だけなんでしょ?だったら私だけで十分だよ!だって主人公だし!』
と、若干メタフィクションなことを言い、1人で行くことにした。
「こんなに探してもでないなら、あの情報嘘なのかな?」
十数分森の中をくまなく歩き回ったが、モンスターは一行に出る気配がない。この時間の森の中なら、スライヌたちが大量に出てきてもいい筈なのに…
「よし、モンスターはいない!帰ってゲームしよっと!」
そう言いながらネプテューヌが森から出ようとした時である。
ガササッ
草むらで何かが動いた。
「ねぷっ!?」
驚き身構えるネプテューヌ。草むらからでてきたのは、赤く、小さな羽が生え、頭部には2本のツノ…それはまさしく悪魔を連想させる姿だった。
「これが噂のモンスター?なんかモンスターというか本当に化物だね…でも!」
ネプテューヌを紫色の光が包む。光が消えると長い紫の髪を二つの三つ編みに束ねた、紫紺のレオタード型の装甲を纏った女性の姿に変身した。
紫紺の女神、パープルハートである。
「一気に片付けさせてもらうわ!」
先程までとは思えない大人びた姿、口調となったパープルハートが日本刀のような剣を構え赤いモンスターへと向かう。
「ハァァァァ!」
叫びながらモンスターを斬る。しかし、モンスターはびくともしない。
「!?どうして!」
それどころか、その赤い化物にパープルハートは投げ飛ばされ女神化が解除される。
「ねぷっ!嘘…女神化しても一瞬でやられちゃうなんて…」
一歩、また一歩と、赤い化物がネプテューヌに迫ってくる。
「ここは戦略的撤退を…!」
ネプテューヌは逃げようとするが、上手く足が動かない…
恐怖、今のネプテューヌの感情の大半を占めているものである。
「うぅ、私、ここで…」
ここで死ぬのかと思ったその時である。
「ハァッ!」
一人の黒いロングコートを着た黒髪の青年がネプテューヌと化物の間に剣を斬りおろしながら割って入る。
「……誰?」
その青年がネプテューヌの前に立ち剣に付いた血を払うように振るう。
「逃げな」
ネプテューヌに青年が話しかける。
『シタナ、アイノオガ!』
赤い化物が難解な言語を話す。
「……俺?」
疑問の眼差しを赤い化物に向ける。
『シタナリザリイ、ガメザリムオガ!』
赤い化物が叫ぶ。今の流れをネプテューヌが見て困惑している。
「あの化物の言葉がわかるの!?」
「まぁちょっとね…俺は…お前らを狩る者だ!」
そして青年が赤い化物を殴る。さらに腹部を殴り、蹴りとばす。そして再び剣を構え化物に歩いていく。
『グゥァア!ナサリシチ!ナサリシチザァ!』
もう逃げられないと感じたのか、化物が青年に向かって走り出す。すると青年が剣先で空に円を描く。そしてその円の内部がひび割れ、スポットライトのように青年を照らす。
「我が名は牙狼!黄金騎士!」
そう青年が叫ぶと、金色の狼の鎧が青年を包む。装着されると同時に狼の咆哮が聞こえる。彼が取り戻した金色の輝き、それが
黄金騎士 牙狼・翔である。
『パ、パサア!<ガロ>オヲモリバスモサクカバヅ!』
赤い化物がその輝きに恐れおののく。牙狼が剣を構え化物に素早く近づき横一文字に切り裂こうとする。しかし赤い化物は高く飛び上がりそれを回避する。そして空から急降下して攻撃する…しかしそれが行けなかった。化物が急降下してくるのを待ち構えていたかのように牙狼は構え、急降下してきた化物をすれ違いざまに切り裂く。そして化物は瞬く間に消滅する。その間僅か20秒である。牙狼が鎧を解きネプテューヌの方を向く。首からは、青い勾玉のようなネックレスを身につけているのが見えた。そしてロングコートの裏に隠してた赤い鞘に剣を入れる。
「稜牙、まだ終わってないぞ」
どこからか青年とはまた違う男性の声が聞こえる。
「ねぷっ!どこから声が!?」
事あるごと驚くネプテューヌ。それを稜牙と呼ばれた青年は諭す。
「あぁごめん、急に喋ったら困惑するよね、俺は叢雲稜牙。んでこっちが…」
簡単に自己紹介した後、左手に付けている骸骨のような指輪をネプテューヌに見せる。するとその指輪がカチカチと動き喋る。
「よう、女神ネプテューヌ。俺様の名はザルバ、魔導輪だ」
「う、うん、よろしく!私はネプテューヌ!言わずと知れたプラネテューヌの守護女神だよ!」
すぐに今までの明るさを取り戻しネプテューヌが話す。
「よろしくって言っても、たぶんもう会うことはないよ」
稜牙が赤い札を取り出しそれをネプテューヌに向ける。
「え?なにそれ…」
「ネプテューヌは“表側”のことをしてればいいんだ。“裏側”のことは俺たちに任せてくれ」
そう言いながら稜牙は赤い札をネプテューヌの額に当てる。数秒後、稜牙がネプテューヌの額から離す。するとネプテューヌが座り込む。
「んじゃあな、ネプテューヌ。もう会わないかもしれないけど」
そして稜牙は森から出ていく。
そして現在……
「またあんたか…ネプテューヌ」
「ねぷっ!?私たちどっかで会ったっけ?」
稜牙は番犬所からの指令で女神たちに協力するように言われ、彼にとっては望まぬ再会を果たすこととなる…