牙狼~ゲイムギョウカイに吹き荒れる金色の嵐~   作:狼の騎神ガロ

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20話目です!ここまでこれたのは本当びっくりしました!これも感想などをくださるみなさんのおかげです!

そして再び後書きで重大発表が二つほど…

ではまずは本編どうぞ!


16話 歌姫(後編)

ライブの控え室、そこで5pb.や愛とは違う少女が準備をしていた。

黄色っぽい髪を、紫の、音符にも似た髪留めでツインテールにまとめている少女…ツネミである。

 

「~~~~~♪」

 

ツネミは鼻歌交じりに自分の歌を練習する。

 

「こんにちは、ツネミさん」

 

「こんにちは」

 

そこに5pb.と愛が入ってくる。ツネミは会釈を返す。

 

「はぁ…緊張するな…」

 

愛はつぶやく。緊張からか、やたらとそわそわしている。

 

「愛さん、とっても緊張してますね。顔が若干こわばってますよ?」

 

ツネミに指摘されたのか、愛は「そ、そう?」と苦笑いして返す。

 

「緊張するのはボクも同じだよ、でも、頑張ろう、そして、いいライブにしよう」

 

「もちろんです」

 

「オー!」

 

ここに歌姫たちが一致団結した瞬間である。

――――

同じ頃、ライブ会場の近くで、稜牙たち守りし者と女神が会議をしていた。

 

「ネプテューヌとベールは最前列でいつも通りにライブを楽しんでいていてくれ。お前らまでそわそわしていたら、来た奴らに疑念を抱かせてしまうからな」

 

稜牙は会場の見取図を指さしながら話す。

 

「え?私たちは普通に楽しんでいてよろしいのですか?」

 

「いや、最前列ってのに意味がある。もしあいつの魔導具の言うこと、そしてベールの予想が正しければ、ハプルムはステージの上にいる5pb.達を狙うはずだ。

その時はネプテューヌたちに女神化してもらって、できるだけ遠くに誘導してもらう」

 

「了解!…ってあれ?稜牙たちはどうするの?」

 

ネプテューヌの問いに、稜牙ではなく響也が答える。

 

「俺たちは会場の周辺で、ライブ会場にハプルムが来る前に潰す。そして、黄金騎士の兄貴んとこの魔戒法師には会場に残ってもらって、万が一のときはみんなの記憶を消してもらう」

 

「わかった、稜牙、あと…誰だっけ?」

 

「響也だっての!」

 

響也の名を忘れたうずめに叫びながら響也はツッコミを入れる。

 

「よし、それじゃみんな行くぜ!」

――――――

それまで会場に灯っていた明かりが全て消える。そして流れてきた音楽は5pb.の持ち曲『きりひらけ!グレイシー☆スター』の前奏部分。曲が流れ始めると共にそこには突然大量の青い光が灯された。ファンの持つペンライトである。

会場の明かりが3箇所を照らす。その先にはセンターに5pb.、その少し後ろにツネミと愛がいた。三人が照らされた瞬間、会場のボルテージは最高潮となりそして…

 

「光れ!夢の星(みつけだそう!) オーバーリミッド!限界なんて超えてくよ きっと……誰にも負けないから!」

 

三人によるライブが始まった…

―――――

「稜牙、邪気はまだ感じられないぞ」

 

ザルバを用いて邪気を調べる稜牙。一方響也は、魔導具とも会話をせず、ただじっと立っていた。

 

「……何やってるんだ?ギョウザ」

 

「響也だっての!…俺は邪気を嗅ぎつける力を持っててな、イルヴァに頼らなくても、邪気を感じることはできるんだ」

 

名前を間違えた稜牙へのツッコミを入れつつ、響也は自身のことを説明する。

 

「ですが黄金騎士、本当にライブ中を狙うのですかね?」

 

「悲鳴を集めるのにあれだけいい条件はないだろ。例えば観客の目の前でホラーの姿になれば…な?」

 

「なるほどな…」

 

この時彼らは知らなかった、稜牙の予想が現実になることなど…

―――――

「みんな!今日はボクたちのライブに来てくれてありがとう!」

 

「イェーイ!」

 

その後、三人それぞれのソロ楽曲を披露し、三人によるトークが始まっていた。

しかし…

突然、ステージの上に白いドレスを着た女性が現れると、5pb.の方を向いた。会場はどよめいていた。

 

「あれってまさか…」

 

ネプテューヌは警戒していた。

 

「あ、あの…あなたは…」

 

突然現れた女性に戸惑い、ビクビクしながらも5pb.は尋ねる。すると…

 

「こんにちは、歌姫様…あなたのその悲鳴…聞かせてくださいな」

 

そして女性は化け物の姿に変わる。

体は黒いドレスを着た女性、顔はハープと猿を合わせたものとなっていて、両腕には、メガホンのように音を拡散させるものがついていた。

これが、ホラー ハプルムである。

 

人々は悲鳴をあげ逃げ惑う。しかし、人が多すぎて、逃げるに逃げれない。

 

「あ……あ…」

 

恐怖で何も動けない5pb.。そこに…

 

「はぁ!」

 

ネクストパープルとネクストグリーンが、ステージの上に登りハプルムを斬る。そして、ネクストパープルは、ハプルムをつかんで飛び上がり、稜牙たち方へと飛んでいく。

 

「大丈夫ですか、みなさん!」

 

「…ベール様…」

 

「さぁ5pb.、モンスターはネプテューヌたちに任せて、私たちはライブをやりませんこと?あちらの方々も、あなたの歌を待っていますわよ?」

 

女神化を解き、ベールは5pb.に呟く。観客たちは、ネプテューヌがハプルムを対処したおかげか、幾分落ち着いていた。

 

「でも…」

 

「音楽は人を安心させますわ。ですからこそ、今、あなた方の歌が、彼らには必要ですわ」

 

5pb.の肩に手を置き、ベールは優しく言う。そして観客の方を向き一言。

 

「さぁ、あの突然現れたモンスターはネプテューヌに任せましょう、私たちは、このライブを、思いっきり楽しみましょう!」

 

一瞬いいのか?という戸惑いもあったが、すぐに観客たちはライブの時のテンションに戻る。

 

「さぁ、ツネミと愛も、お願い致しますわ」

 

「はい!」

 

そして5pb.たちが観客に向かう。

 

「さぁみんな、盛り上がっていくよ!」

 

5pb.が言うと会場中の人々が叫ぶ。

 

「私たちの夢に向かって!」

 

「それでは聞いてください。私たち三人で…」

 

愛とツネミが続け、そして三人で曲名を言う。

 

「GET MY FUTURE」

―――――

同じ頃…

 

「くそっ!離せ女神!」

 

なんとかしてネクストパープルから離れたハプルムは、ライブ会場から少し離れた場所に降り立つ。だがそこには…

 

「さてお客さん、チケットを拝見させていただきますよ?」

 

当然、魔戒騎士がいた。稜牙はそれぞれの武器を構えハプルムを見る。ネクストパープルも降り立つ。

 

「フフ…まぁ悲鳴をもらえただけよしとしますか…」

 

ハプルムはネクストパープルと稜牙がいない方に逃走しようとする。しかし、

 

「俺がいんの忘れんなよ!」

 

突然現れた(というよりハプルムたちがいたのに気づかなかっただけだが)響也が、腹部に強烈なブローを入れる。

突如現れた魔戒騎士からの攻撃で、対処が追いつかず、ハプルムは数歩よろける。

 

「さすがね、その影のうすさを活かした奇襲攻撃ってところかしら」

 

ネクストパープルは響也に微笑みを浮かべるが、

 

「いや、影が薄いってどういうことだよ、プラネテューヌの女神!」

 

響也にはネクストパープルの言うことが不服だったようだ。

響也に殴られてもなお逃げようとするハプルム。ハプルムが逃げようとネクストパープルたちとは別方向を向いた瞬間、稜牙は走り出し、魔戒剣を振るう。

 

稜牙が袈裟懸けに剣を振るうと、ハプルムは少し体を傾けてよける。そしてすぐに体制を立て直し稜牙の首を絞める。

 

「稜牙!」

 

ネクストパープルが稜牙を援護しようとしてハプルムに向かう。しかしハプルムがネクストパープルに手を突き出すと、そこから超音波が放たれる。ネクストパープルは頭を抱える。

 

「まぁ安心しなさい魔戒騎士、私はもともとあそこで人間を食べることはしないから」

 

「………どういう、事だ…」

 

首を締められながらも稜牙は問う。ハプルムは明後日の方を向き答える。

 

「私はあの場で悲鳴を集めるだけ、その代わり帰還したら罪人を食らう…そういう契約なのよ」

 

「契約?いったい誰の」

 

ネクストパープルが問うと、ハプルムは嘲るように

 

「それを調べるのが女神たちの仕事じゃないの?」

 

と言う。

 

「罪人…まさか」

 

稜牙には思い当たる節があった。

稜牙は天命騎士 狼輝こと統牙の言葉を思い出す。

 

『この世には救う価値のない人間だっている、平気で罪を犯すやつらだ』

 

(てことはやっぱ…涼原 統牙か…)

 

稜牙は予想を立てていた。そして突然…

 

「うぉりゃぁ!」

 

再び響也がハプルムを殴る。

真っ直ぐに放たれた右ストレートはハプルムに直撃し、仰け反った拍子に、ハプルムは稜牙を放した。放された稜牙は尻餅を付くが、すぐに立ち上がる。

 

「黄金騎士の兄貴、ちょいと俺にやらせてくれ……

 

今、ちょっとばっかし機嫌が悪いんだ…」

 

響也はそう言うと、斧を地面に突き刺し、そのまま、ハプルムへと歩き始める。

 

「ハハハ!武器も持たずに敵に向かうなんて、間抜けな魔戒騎士もいたものね!」

 

ハプルムは先ほどネクストパープルにも行った超音波の攻撃を放つが、まったく通用していない。

 

「ど、どういう…ことなの!?」

 

驚くハプルムを他所に、響也がハプルムの目の前に立つと、三度、腹部に強烈なパンチを入れる。

 

ハプルムがかがみ込むと、響也はハプルムの顔面を鷲掴みにして持ち上げる。そして二、三発ハプルムを殴ると、その場で一度振り回してから稜牙たちの方に投げ飛ばす。

 

「な…なんだあれ」

 

「これが彼の戦い方なのね…というか、この戦い方、悪役じゃないかしら…」

 

悪役然とした戦い方に、稜牙たちは驚きを隠せなかった。

 

「お言葉を返すようですが、女神様」

 

ネクストパープルの言葉を聞いてか、遠く飛ばされたハプルムに向かい歩く響也のペンダント…イルヴァが語り始める。

 

「魔戒騎士は所詮、闇に堕ちた人間を殺す者…正義のヒーローなんてものではありませんわ。それに魔戒騎士のことは忘れ去られるもの…ですから、響也のように影が薄いのも、魔戒騎士っぽくていいと思いますわ」

 

「おいイルヴァ、それフォローのつもりで言ってるのか?」

 

「ええ、もちろんですわ!わたくしは響也の魔導具、フォローをすれど、主をけなすことなんていたしませんわ」

 

「そのフォローがけなしてるように聞こえるんだけどな」

 

イルヴァの言葉にため息をつきながらも響也は先ほど突き刺した斧を抜く。

 

「さて、狩りの時間といこうぜ、黄金騎士の兄貴」

 

「ああ!」

 

稜牙が牙狼・翔を、響也が戯牙を纏う。先に動き出したのは戯牙だ。

戯牙がハプルムに飛びかかり、着地しながら斧を振り下ろす。ハプルムはかろうじて回避するが、それを見越していたかのように、戯牙はすぐに左腕についている鉤爪でハプルムを突き刺す。

 

「止めは任せるぜ!」

 

戯牙は牙狼・翔に向けてハプルムを蹴り飛ばす。牙狼・翔は腰を低くし剣を構えハプルムが飛んでくるのを待つ。そして自身の目の前にハプルムが来た瞬間…

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

逆袈裟斬りでハプルムを斬りあげ、そしてさらに袈裟斬りでハプルムを斬る。

ハプルムは断末魔の悲鳴をあげ消滅する。

―――――

「大成功だったね、みんな!」

 

「あぁ!すっごくかっこよかったぜ!」

 

稜牙たちが戻ると、5pb.たちとうずめがステージの上で歓喜の渦の中にいた。

 

「どうだった?うずめ」

 

「最高だったぜ!……でも、申し訳ないな…俺たちだけ楽しんでて…」

 

申し訳ない気持ちでいっぱいになって、俯くうずめ。そんなうずめの両肩に、稜牙は手を置く。

 

「気にするなって。それに、俺たちが頑張ってるおかげで、みんな楽しんでるんだ、そういうのを見るのも楽しいしな」

 

「…確かにそうだな!」

 

二人は互いに笑い合う。

 

「ありがとうございます、ネプテューヌ様、みなさん」

 

5pb.が稜牙たちに深く頭を下げる。

 

「いいって、人々を守るのが俺たちの仕事だからな。でも機会があったら生歌、聞かせてくれよ?」

 

「!?…は、はい!」

 

稜牙の呼びかけに、ビクビクしながらも5pb.は頭をあげて答える。

―――――

「どうやらあいつ死んだらしいな」

 

ライブ会場を見ることが出来るビルの屋上から、統牙とクロワールは外を見ていた。

 

「まぁいい。どうせやつが戻ってきたら殺す予定だったからな」

 

クロワールの言葉に淡々と統牙は言う。

 

「ハハハ!おめーにとってベルシファ以外のホラーは駒扱いかよ」

 

「まあそんなとこだな…早くこいつを目覚めさせなくてはな…」

 

黒い結晶を取り出し統牙はつぶやく…




ザルバ「はるか昔の剣豪、それがもたらす物は一体…次回『魂刃』想いを込めて刃を振るえ!」

いかがでしたでしょうか、ちなみに中盤三人が歌い始めた「GET MY FUTURE」は『ビーストウォーズⅡ 超生命体トランスフォーマー』のOPです。

そして二つの重大発表!

・コラボ募集!

まず一つ目はコラボを募集します!みなさんの世界で、稜牙やマイナを動かしてみませんか?承諾して下さるという方は、ぜひメッセージの方にお願い致します!
7/23追記
できれば、ハーメルンで活動してる方でお願い致します。

・稜牙たちが過去を告白する『独白シリーズ』開幕!

二つ目は、稜牙たちが、自分の過去を告白する『独白~Tell you my past~』シリーズを始めます!

第一回は我らが叢雲 稜牙!ニブルシティで起きた惨劇について告白します…

次回はこの稜牙の独白を投稿します!

お楽しみに!
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