牙狼~ゲイムギョウカイに吹き荒れる金色の嵐~   作:狼の騎神ガロ

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長くなりそうな予感がしたので、一旦、稜牙と流牙の特訓の場面をまずお届けしたいと思います。

そして紅蓮の月のPVが公開されましたね!牙狼はもう少し和風な感じでよかったんじゃないかと思うのは気のせい……?

それではどうぞ!


21.1話 黒騎~いざ特訓!side魔戒騎士~

「ところで符礼」

 

「なんだ?」

 

「流牙たちが纏っていたあのパワードスーツはなんだ?」

 

思い出したように、稜牙は通信端末越しの符礼に質問する。

話を要約すると、流牙たちが纏うものはISと呼ばれるもので、本来は女性しか扱えないものだが、偶然、流牙は起動させたらしい。

 

「そのせいか、陰我が溢れて、IS操縦者を鍛える学校であるIS学園の周辺とかで、ホラーも多く現れてる…」

 

稜牙は頷く。

 

「なるほどな…わかった、それで今後強力なホラーが現れかねないから俺たちに流牙たちの特訓をしてほしいと…うずめもOKか?」

 

「あぁ、構わないぜ!」

 

稜牙の問いに、うずめは拳を握りしめ、笑顔で答える。

 

「あぁそうだ符礼、お前より強くなっても知らないぜ?」

 

「フン、俺を超えるほど?何年かかるだろうな?」

 

符礼の挑発的な態度に、うずめは歯ぎしりをする。

 

「グヌヌ…ならやってやるぜ!あとで吠え面かいても知らねぇからな!」

 

うずめのこの言葉を最後に、通信は切れる。うずめは依然として歯ぎしりをしていた。そして…

 

「うぅ〜、まぁ?確かに冬木にいたときも若干上からなんじゃないのかな〜とは思ってたよ?でも年取ったら少しでも収まるのが普通でしょ?それなのに…あいつ余計に悪化してる…」

 

 

 

 

つい、うずめの素がでてしまう……

 

 

 

 

「……………」

 

これには流牙たちも無言となってしまった。

 

「うずめ、符礼に対抗意識を燃やすのは構わないけど、その前に口調どうにかしたらどうだ?」

 

「!?……ゴホン、よし、そうと決まれば早速修行だ!流牙は稜牙に任せるとして、さぁ!みんな行くぞ!」

 

「え、えぇ!?」

 

そしてリアンたち女性陣を連れて、うずめ、マイナとプリムのエクリプスコンビに、流牙の次元の女性陣は別の場所へと連れられていった…

 

「あぁ…まぁ頑張れ……

さて流牙、俺たちもやるか、特訓」

 

「え?あ、あぁ…」

 

そして稜牙たちも別の場所へと消える…

――――――

稜牙たちは協会の近くの開けた草原にいた。どこから持ってきたのか、稜牙は流牙に一本の木刀を手渡した。

 

「まぁ、魔戒騎士の修行っつったらこのくらいしかないしな…」

 

そして稜牙も木刀を取り出し自身の横に剣を持ち、そこに左手を添える構えを取った。

 

「あぁ…」

 

それだけ言って、流牙は左腕に剣を滑らせる。

お互いに構える男二人の元には静寂が訪れ、そよ風だけが、二人の元を過ぎ去っていく。

 

 

先に動いたのは流牙だ。流牙が思いっきり剣を振り下ろし斬りかかる。稜牙は重心をずらし難なく回避する。間を開けず、一連の流れでまるで『レ』の軌跡を描くように木刀を振り上げる。稜牙はそれを木刀で受け止める。

 

「やるじゃねぇか…流石、牙狼の称号を継承しただけあるな」

 

「そりゃどうも!」

 

流牙が木刀を振り上げ稜牙の木刀を払い、そのまま即座に稜牙の頭めがけて振り下ろす。

しかし冷静に稜牙は受け止め振り払い、一気に流牙の背後に回り……

 

「そこだ!」

 

流牙の背中に木刀を当てると、流牙はよろける。

 

「さ、こんなとこでへばるわけじゃないだろ?」

 

「もちろんだ…」

 

流牙は稜牙のほうへ向き直し、再び剣を構える。しかし稜牙は一向に剣を構えようとはしない。

 

「もう一本目に入る前に聞いてもいいか?

 

 

お前は何のために戦う?」

 

 

「なんの……ため?」

 

稜牙は静かに頷く。とっさにそのことを聞かれた流牙は、構えを解く。

 

「俺は、守れなかった…大切な人の…家族を……」

 

流牙の脳裏に浮かぶのは雨の日のアスファルト……そして

 

血だらけの、救えなかった者の亡骸…

 

「俺は鈴の父さんを殺してしまった…それは悔いても悔やみきれないことなんだ…

だから俺は今度こそ守る!誰も死なせない…そのために俺は戦う!」

 

その言葉を受け稜牙は顎あたりに拳を置き思考する。

 

「鈴……確かあのノワール似の魔戒法師…だっけか?」

 

「そのノワールって人はわからないけど…」

 

流牙は苦笑いし続ける。

 

「鈴は俺のことを家族だって言ってくれた…だから正直、鈴を巻き込みたくなかった。でも、痛みも苦しみも共に受ける……って言ってくれてさ…」

 

「……………フッ、ハハハハハ」

 

稜牙は何がおかしかったのか、突然笑い出す。

 

「何がおかしい」

 

稜牙の意図がわからず、流牙は怒りの眼差しを向ける。

 

「いや、俺達って案外似てるな…ってさ……」

 

稜牙はある少女を思い浮かべる。自分が守りたかった少女、今では自分の側で戦う、天王星 うずめを……そしてうずめがいるだろう協会の方を見る。

 

「…まぁ今となっては共に戦う仲間だからな…」

 

再び視線を流牙に戻すと、稜牙は木刀を構える。

 

「長くなったな…それじゃ、第二ラウンドだ」

 

次は稜牙の一撃から始まった。

思い切り、真っ直ぐ振り下ろされた木刀を、流牙は体勢をずらして回避する。避けるとすぐに、隙を見計らい、流牙は木刀を突き出す。

 

「なっ!?」

 

先程の隙が消えておらず、真っ直ぐ放たれたその突きを、稜牙は腹部に受け、体勢を崩される。無論、流牙がそれを見逃す訳はなかった。

 

「そこだ!」

 

今度は逆に流牙が、力を込めた一撃を稜牙に見舞う。手に持つ木刀を高く振り上げ、そこから一気に振り下ろす。

振り下ろされた一撃を、なんとか稜牙は木刀を自身の前に構え受け止めようとするが、流牙の全力には敵わず、その一撃を受け倒れ込む。そんな稜牙の喉元に、流牙は木刀を突きつける。

 

「これで1対1だな」

 

「だな…」

 

自身に突きつけられた木刀を払い稜牙は立ち上がる。

 

「さぁもう一本だ流牙…まさか、もう疲れた、なんてことはないよな?」

 

「もちろん、織斑先生の地獄の特訓に比べたら…」

 

稜牙は鼻で笑う。

 

「そうか…まぁいい、さっきのように行くと思うなよ!」

 

「あぁ!」

 

そして、再び二人の黄金騎士が刀をぶつけあった…




さて、魔戒騎士同士の特訓風景をお届けしました。魔戒法師の修行のほうも、もう少しで投稿出来ると思うので、楽しみにしていてください!そのあとに対ディムバス戦です!

それでは次回をお楽しみに!
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