牙狼~ゲイムギョウカイに吹き荒れる金色の嵐~   作:狼の騎神ガロ

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今回とうとう四女神が登場です

それではどうぞ!


3話 四神

「ごめん、ネプテューヌ、ネプギア、イストワール」

朝のプラネテューヌの協会にこんな稜牙の声が響く。この日はホラーのことについてゲイムギョウカイの女神たちに話すことになっていた。

「どうしたんですか?いきなり誤ったりして」

いきなり謝られてネプギアが困惑する。

「いや、こないださ……ついカッとなっちゃっていろいろ言っちゃったからそれを…」

「いえ、勝手に付いて行った私達も悪いし…」

手を横に振り必死に応答するネプギア。すると青く、背中に稲妻のような模様の着いた服を着た少女とピンクでどこかふわっとした雰囲気を醸し出す少女が協会に入ってきた。

「ネプテューヌ、ネプギア、来たわよ」

「ねぷねぷ、ネプギアちゃん、こんにちはです」

稜牙はその二人に会釈をする。その後ネプテューヌに尋ねる。

「ネプテューヌ、あの人たちは?」

「こっちの青い方がアイエフちゃん、んであっちのピンクのほうがコンパちゃん!私の親友だよ!」

「よろしく、稜牙。ネプテューヌからは話聞いてるわよ、そんなに甘やかさないようにね?」

「ねぷねぷを甘やかしたら一日中ゲームしてることだってあるです」

アイエフとコンパから警告を受ける稜牙。

「肝に銘じておくよ…さて、あとは…」

稜牙がそう呟くと、三人の女性が入ってくる。

黒い服に身を包んだツインテールの少女、ラステイションの守護女神ノワール。

緑の服を着た長く金髪の女性、リーンボックスの守護女神ベール。

赤い服を着た三人の中で一番小柄な少女、ルウィーの守護女神ブラン。

彼女たち三人とネプテューヌはつい最近まで、シェアを競い争っていた。しかし、数ヶ月前、四国家の間に停戦協定がなされ、彼女たちは協力してゲイムギョウカイの発展に勤しんでる…はずだ。

「来たわよネプテューヌ、私だって仕事あるんだから早めに済ませてよね」

「私だって本読みたいし…」

「そうですわよネプテューヌ。もうすぐで限定イベントが始まるので、早めにお願いしますね?」

ノワールたちが口々に言う。ノワール以外は完全に個人的な理由である。女神が集まったことを確認した稜牙は手を叩き話始める。

「さて、みんな集まったことですし始めますか。まずはご多忙の中集まっていただきありがとうございます」

稜牙を初めて見たノワールたちは稜牙に疑問を問いかける。

「ところで、あなたは一体誰なの?」

「今日私たちを呼んだのはネプテューヌじゃなくてあなたなのね?」

「俺は叢雲稜牙と言います。俺が所属する機関からの命令でネプテューヌの警護を担当しているんです。今日皆さんに来ていただいたのは、最近頻繁する人を喰らうモンスターに関することです」

「人を喰らうモンスター?」

「そんなモンスター、一度も聞いたことありませんわ」

ベールたちは頭の上にクエスチョンマークを浮かべる。そして稜牙はかいつまんでホラーのことを説明する。ホラーが陰我と呼ばれる心の闇に反応してオブジェと呼ばれるいろんなものから現れること、それを倒せるのは魔戒騎士や魔戒法師だけで、女神には対処できないこと…

「まさかそんなことが起きてたなんて…」

「どうして隠してたんですの?」

「まさか私たちが弱いって思ってるわけではないわよね?」

怒りの表情を稜牙に見せる。それをネプテューヌが諭す。

「まぁ私もいーすんも最初はそう思ってたんだけど、稜牙たちなりに理由があるらしくてさ…」

ネプテューヌが先日稜牙が話してたことを話す。

「確かにその陰我ってのを増やすだけね…」

ノワールが稜牙の言葉に納得する。

「でも、魔戒法師っていうのは魔法で攻撃してるんですよね?なら女神様たちにもホラーを撃退できるんじゃないですか?」

イストワールが話に入ってくる。だがそれは稜牙の言葉に一蹴される。

「でも魔法ではホラーに致命傷を与えることはできないんだ。だから俺たち魔戒騎士がホラーを倒さないといけないんだ。それにソウルメタルは女性には扱えない」

「稜牙、この際だ、実際見てもらった方が早いんじゃないか?」

ザルバが話す。ザルバを知らない者たちは喋る指輪に驚愕する。

「ゆ、指輪が…」

「喋ったぁ!?」

こんな叫びが協会中にこだまする。

「まぁいいだろザルバに関しては…ってあれ?」

ふと稜牙が振り向くと仮面をつけた民族衣装のような服に身を包んだ少女が稜牙の近くにいた。手には赤い封筒を持っている。番犬所の使い、メメである。

「メメか…ご苦労さん」

メメから封筒をもらうと、メメは直ぐに消える。そして緑の炎…魔導火で封筒を燃やし内容を確認する。

「もう、いろいろありすぎてつっこめないわ…」

そんな稜牙を見て、ノワールは呆れた表情を見せる。

「ねぷっ!?私たちのツッコミ役であるノワールもお手挙げの状況!?」

炎を消すと稜牙は扉の方に歩きだす。

「そうだな、実際見てもらった方が早いな。今夜ホラーを討滅する。真実を知りたいやつは5時間後に協会に来い」

そう言って部屋を後にする。稜牙が居なくなったことを確認すると、女神たちは各々の意見を口にする。

「なんか凄く機嫌悪かったね…」

「ネプテューヌ、あいつに警護頼むの間違いじゃないの?」

ノワールは終始呆れた様子である。

「でもでも、稜牙が強いのは本当だよ、実際見たことあるし」

「あの…話は稜牙さんの戦いを見てからにしてもいいのでは?……そろそろゲームのイベントが始まってしまうので…」

と言うと、おもむろにベールは携帯端末を取り出す。

「そうだね!私プリン食べたいし」

「私も本を読まないといけないし」

三人の女神はそれぞれの行動を始める。無論、イストワールの怒りは頂点に達する。

「みなさん!仕事をしたらどうですか!」

「仕事と言われても、5時間でここからルウィーに戻ってまたプラネテューヌに来るのはきついわ」

「私もそうですわ」

「確かにそうね…ここで大人しく稜牙って人を待ってた方がいいかもしれないわね」

と、完全に女神たちにやりこまれたイストワールであった…

――――

――

5時間後、陽も傾き、夜が訪れた。協会の前には、四女神たちとアイエフ、コンパ、そして稜牙がいた。

「来たな…よし、ザルバ、邪気の反応は?」

「……もしかして今から探すの?」

面倒そうにネプテューヌが聞く。ネプテューヌ以外の女神もそうだが、内心、さっさと終わらせて帰りたい…と思っている。

「いや、大体の目星はついてる。あとはザルバの案内通りに行けばOKだ。さ、行くぞ」

稜牙は歩きだす。ネプテューヌたちもその後をついて行く。

――――

――

「ここだ」

ザルバに案内されて着いたのは、人気のない商店街。

「ザルバ…だったかしら、本当にここにホラーがいるの?」

「ああ、邪気はこの周辺から感じられる。お前さんたちも薄々感じてないのか?『嫌な気配』とかいうものを」

ザルバに言われ女神たちはそれぞれ、気配を感じ取ろうとする。しかし結果は何も感じなかった。

「何も感じないけど…ザルバ、もしかして騙したりとかしてない?」

「ありえそうね、稜牙ももしかしたら私たちを貶めようとしてるかもしれないし」

嫌味をいいながらネプテューヌたちはザルバを見る。

「ったく、茶番はこれくらいにして早く探すぞ、こうしてる間にも誰か襲わ…」

稜牙が言いかけたその時…

「キャァァァ!」

近くの廃屋の屋上から悲鳴が聞こえた。

「ほら言わんこっちゃない!」

稜牙はその方向に走り出す。

「私たちも行くわよ!」

ノワールの声の後に女神たちも走り出す。

―――

屋上に着くと、倒れ込んでいる女性が、目の前の女性から逃げようとしていた。しかし、片足がなくなっているため、うまく逃げれない。

「あれがホラーだ…片足を喰ったらしいな…」

稜牙がふと見ると、もう片足に履いてあるはずの靴が転がっていた。

「ネプテューヌたちはあの人を頼んだ」

再び稜牙は走り出し、倒れてる女性を襲おうとしている女性に飛び蹴りを入れる。女性はよろけるが、すぐ体制をたてなおし稜牙の方を見る。その隙に、ネプテューヌたちは倒れていた女性を助け後方に下がる。

「せっかくの食事を邪魔すると言うのか、人間!」

稜牙の目の前の女性がそう言う。

「悪いな、これが俺の仕事なんでね」

一発、二発、女性を殴り、稜牙は女性の顔に回し蹴りを放つ。

「いいか、女神…」

女性は怒り狂い稜牙に襲いかかる。

「ホラーは人に化け…」

向かってくる女性に向かい鞘で突き、あえて女神のところに投げる。そして、女性は悪魔の姿になりながら女神たちに襲いかかる。

「人を喰らう!」

それを稜牙は鞘から剣を引き抜きホラーの首のところに持ってきて制止し叫ぶ。その後ホラーの正面に移動し、斬り飛ばす。

「そしてホラーを狩れるのは…」

間髪入れずに稜牙はそう言うと、剣先で空に円を描く。そしてその円の内部がひび割れ、稜牙を照らす。その輝きに稜牙以外の者は目を伏せる。

「俺たち魔戒騎士だけだ!」

そう叫ぶと同時に稜牙に金色の狼の鎧が装着される。光が収まり女神たちがその姿を見る。

「あれが…」

「魔戒騎士の鎧…」

「なんて眩い輝きなんですの…」

「綺麗…です」

各々女神たちは呟く。そんなことには構いもせず、牙狼はホラーに向かい走り出す。

「な!?まさか、牙狼だと!?」

逃げるべきなのだが、ホラーは恐れで動くことができない。

「貴様の陰我、俺が断ち切る!」

そしてすれ違い様に真一文字にホラーを斬る。ホラーは消滅し、邪気は牙狼の剣に吸収される。剣に付いた血を払うように剣を振るいながら女神の方を向き鎧を解く。

「見たろ?俺たち魔戒騎士がいるのはこんな血みどろの“裏”だ。“表”が関わっていいものじゃない」

「でも…こんなことが私たちの知らないとこで起きてたなんて…女神失格ね…」

ノワールが落胆の表情を浮かべ言う。その言葉を稜牙は否定する。

「これは知らなくてもいいこと、いや、知らない方がいいことなんだ。一応反女神のホラーに対抗するために俺は行動を共にしてるけど、本来なら、このことを女神たちに言うこともしない」

『いいえ、逆に女神に教えたこと感謝するわ、稜牙』

少女の声が聞こえたと思ったら、白い鳥が現れ稜牙の周りを飛び始めた。

「稜牙、その鳥も稜牙の仲間?」

ネプテューヌが聞く。稜牙の代わりにその鳥が答える。

『私は神官イリア。まぁ簡単に言ってしまえば、稜牙の上司ってところね。今使い魔をそっちにやって通信してるわ』

イリアの最後の言葉に稜牙は首を傾げる。

「しかしどういうことだよイリア、魔戒騎士やホラーのことを女神に教えたんだぞ?罰を受けてもいいはずなのに」

『いや、むしろ好都合よ。これで魔戒騎士は心置きなくホラーを殲滅できる。女神と変な溝を作ることもなくなるし…ま、話はこのくらいで、じゃねー』

そしてイリアとの通信は切れ鳥はどこかへ飛んでいった。

「…………だそうだ」

「なんじゃそりゃ!?」

そして先程まで見せなかった明るい表情で話始める。

「これで当分はまだ女神の警護の任か…これからもよろしくな、女神様たち」

そしてどこかへと稜牙は歩いてく。

「……だそうです」

ネプテューヌがさっきの稜牙のように纏める。

―――――

―――

翌日、ノワールはラステイションの協会で新聞を読んでいた。そこには

『謎の遊園地、お化け屋敷で人がほんとに幽霊に!?』

と見出しのある記事があった。

(もしかして昨日のホラーってのが関係してるのかしら…)

そう思いながらノワールは記事に目を通していく…




ザルバ「お前さん、お化けは苦手か?俺様からしたら、生きてる人間のほうが怖いがな
次回『亡霊』この恐怖に耐えられるか?」

今回からザルバによる予告を入れてみました。感想お待ちしています!
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