涼宮ハルヒの未来陥落〜止まる時間に何を望む〜 作:カオミラージュ
ハルヒ小説第二弾、時系列は前作「全滅」から少し経っただけです。
長門とキョンは前作で付き合っています、どうか前作もご覧ください!
オリキャラは出ていません。アニメしか見てない方はわからないでしょうが、途中でてくるキャラも原作に出てきているキャラです!
「潜永疑念空間」はオリジナルな名称ですが長門たちの情報統合思念体などと同じようなものと思ってください!
それでは、頑張りますので最後までお付き合いお願いいたします!
ーーーー世界は白い。
この割れた空間の中でーーーーー
ーー絶滅したのは果たして動物だけなのか?
否、その答えは教えることはできないーーー。
人間はまだ現存している
だがそれは仮に僕らは死んでいるんだと教えてる物でもあるわけだ
「人間が絶滅した世界で高知能に発達した動物たちにより生体実験の為生かされている」
「奴隷のように首輪を付けられ路を4足歩行で歩かされている」
そういうパラレルワールドも存在するだろうな。
なにせ僕を含む「人間」はその有能な脳を持ったばかりに多種生物を虐げている兆候がある。
だから人間は嫌いだ…。
もちろん「人間」以外も嫌いだがな。
episode1〜純粋な愛情は余所余所しく〜
俺は目を覚ます。
否、起こされる。妹にだ。
「キョンくん、学校行ってくるね〜!」
「…ああ、いってらっしゃい」
まだ寝ぼけている目を無理矢理こじ開け顔を洗う。
今日も学校だ。勉強は嫌いだがもっとそれ以上に危惧するものがあるのはお前達も知ってるよな。
…俺は誰に語りかけてるんだ?
まあいいか。
SOS団、行くと必ず何かは起きる…。
退屈しなくていいんだが、愉快が多すぎるってもんだ。
先月だってそうだ。起きたらパラレルワールドだった訳だ
…ここは元の世界…だよな?
「…そう」
「あ…そっか、ならいいんだ」
部室についた俺はそう尋ねた。
すると無口なアンドロイドから安堵の一言が漏れる。
良かった。
放課後のSOS団の活動。
俺と長門しか今はいない。
長門は本を読んでいる。
長門が本を読んでいる内は世界は平和なのだ
俺もいつもの席に腰掛け今日配布されたプリントを見直す。
…げっ、親のサインがいるのか、渡すの忘れない様にしないとな。
そうこう考えてるうちに扉が開く。
「あっ、キョンくん、こんにちは〜」
「長門さんも、こんにちはですぅ」
「…ぺこり」
「朝比奈さん、早かったですね!」
朝比奈さんだ。
今日は髪型をちょっとだけ変えてるみたいだ。
長門が気づくのは当然だが俺も一瞬で気付いたぜ。
「今、お茶淹れますね〜! あ、あのぅキョンくん、その、着替えるので…」
「あ、ああ、はい、すぐ出ますね」
「ごめんなさいぃ…」
「いいんです、お茶楽しみにしてますね!」
ガチャ
バタン
「ふぅ。 …何してんだ?」
「何してるも何も、今は入れませんから」フフ
フフフと笑うのは古泉。
そうか、扉の前で会話を聞いていたか。
「にしても、アレですね。
あなたは朝比奈さんと喋る時はかなり声色が変化しますね」フフフ
「そのニヤけ面を止めないとぶん殴るぞ」
「おっとこれは失礼。自重しますよ」
「声色が変わってるか?」
「ええ、長門さんや涼宮さんと話す時よりはかなりテンションの高いトーンです」
「僕と話す時は男ですからね、普通の極一般的なトーンです」
「当たり前だ、お前との会話でテンションあげてたら俺はホモだ」
「なぜ長門さんとお付き合いされているのに長門さんより朝比奈さんとの会話の方がテンション高いのですか?」
「決まってるだろ、それはな…
付き合う前までは特に気にならなかった長門の無口返事。
「そう」「そう」イントネーションで使い分けるんだぞ!?
「そうなんだ」の「そう」
「そうだよ」の「そう」
大体この二つで済ませれるんだからよ、流石に寂しくなってくるよ
なんの話ししても聴いてるんだろーぜ?一言一句逃さず聞いてくれてるんだろーけど返事がこれだからなんか切なくてな…」
「…なるほど、しかしその点朝比奈さんは…」
『えっ、そ、それじゃあその猫さんは…』あたふた
『怖いですぅ』がくがく
『キョンくぅん…一人で寝れなくなりますぅ』うぇぇん
「…最後の方の話の趣向に若干作為を感じますが…
分からなくもないですね、僕もあなたに小難しい話をしているより長門さんに話す方が理解して貰って楽しいです」
「バカで悪かったな」
「でも、違うんですよ?」
「何がだ?」
古泉はクスリと笑って口もとに手を当てる。
にしてもまだ朝比奈さんは着替えてるのか?
「長門さんは素晴らしい知識を持たれていますから。
知らない事なんてほとんど無いんです。
だからなんの話しをどんな小難しい話をしても理解&返答をくれるんですが、何分教え甲斐というものは一ミリたりとも存在しないわけです」
「なるほどな、その点俺は無知だから…」
「解説していると知らない事が大半ですから、話すのは最適ですよ。」ニコリ
そう言えば以前佐々木に言われたな。。
「君は聞き手として優秀だ。適度に利口で適度に物を知らない」
と。
「…まあいい、ならこれからも好きなだけ解説してくれ、なんとか理解してやる」
「恐縮です」
「そろそろ入っても良いんじゃないか?
ノックしてみようか」
「あ、あの、お待ち下さい、一つ質問が」
「なんだ?中じゃだめか?今ハルヒもいないし」
「いえ、すぐ済むので」
「…?なんだ?」
俺はノックしようと挙げた手を下ろし古泉の方を向く。
「長門さんのこと、愛していらっしゃいますか?」
「当然だ」
「そ、即答とは…。」
「なんで今更そんなこと聞くんだ?」
「いえ、先ほど「つれない態度」に不満を持たれていたようでしたから」
「ああ、そのことか。
まあ確かにつれない態度や冷たい対応に心が折られ掛けたことも無いとは言わないぜ。
でもそれらも含めて長門有希だ。
長門は俺のもんだぜ、機関とやらの総力を挙げて攻めてきても長門は俺が守る」
「…取りませんよ、大丈夫です。フフ
でも守られるの間違いでは?」
「うるせぇ!」
「はは、ではそろそろ入りましょうか」
「ああ、コンコン」
「あっ!わすれてましたぁ
ごめんなさいキョンくん…って古泉くんまで!?
ごめんなさいごめんなさいぃ」あたふた
「大丈夫ですよ、朝比奈さん!」
「ええ、 問題ありませんよ」
コソッ「これでいいですか?長門さん」
「………満足」///
そのあとハルヒもやってきて、いつも通り遊んだわけだ。
俺は古泉とチェスを10回戦した。
10回とも勝った。
古泉はなんのボードゲームでも俺に勝ったことはない。
何故こんなに俺より頭がいいのに俺に負けるのだろうか。
ボードゲームなどの遊戯は苦手なんだな、俺が唯一こいつに勝てる物だから貴重にするぜ。
ハルヒはご飯を今日は作るとか言って早めに帰った。
朝比奈さんも新しいお茶を買うとかで帰った。
古泉は空気を読んで殴りたい顔をしながら帰った。
「ん…。あ、あー、長門」
「…なに?」
「俺らもやる事ないしもう帰るか?」
「…そう」
(またか)
「ね」
(!?)
長門は俯いた。
そうね!?
「ね」だと!?
まさか、まさか、まさか!!!!
俺だって少しは鋭いんだぜ…?
「長門、まさか扉の向こうでの会話…
聞いてやがったな!?」
「…こくっ」
ーーーー
「愛していらっしゃいますか?」
「当然だ」
「守る」
ーーー!
「…うわああああ」
「落ち着いて。その、嬉しかったから」
「…えっ?」
「…わたしと言う個体は社交的では無い。
だからあなたの望む様な形には根本的になれない。
許してほしい。
でもわたしはそれでもあなたに側にいて欲しいと願っている。
あなたがどうしてもと言うのならあなたの脳内にあるわたしへの好意を朝倉涼子に向けたものに移住してもいい。
わたしは…それはしたくないと思うがあなたが望むのなら否定はしない」
「お、おい長門…」
「わたしもわたしと言う個体が内向的とは程遠く不快指数を上げるパターンを内蔵している事も熟知している。
わたしは人間とは違う、変わろうとして変わることは出来ない。
わたしにはこういう性格と言うプログラムが組み込まれている以上、内向的にはなれない
あなたがこんなわたしに愛想を尽かしても当然
咎めはしない」
「…馬鹿かお前は」
ばしっ
俺は長門の頭を縦チョップで叩いた。
「…痛い」
「当然だ、お前は宇宙人だからな。
非力な俺のチョップなど効かないだろーから少し強めにしてみた」
「…?」
「お前がバカなことを言ったから怒ったんだ。
普段あんなに色んなことに正確なのになんでそんなこと言うんだ。
俺はお前じゃなきゃ嫌なんだよ
朝倉涼子なんてゴメンだね、内向的じゃないのも社交的じゃないのも長門なんだ」
そっと俺は長門の頬に片手を当てる。
「…不安そうなツラしてんじゃねーよ。
俺がその感情移行を「うん」とでも言うと思ったか?
たとえお前への好意を朝倉涼子に変えられても5秒以内にお前のことまた好きになって浮気すると誓うぞ」
「…感情移行されたら幾らあなたが頑張っても無理」
「…お、おい、それは突っ込むところでは…」
「…でも嬉しい。」///
俺は長門にそっとキスをした。
この時は幸せの塊だった。
まさか、まさか。
この日家に帰って一番に届いた電話の声があれほど青ざめているとは…。
ハルヒが早く帰る日はいつもこれだ。
「向こう」の俺、ハルヒと上手くやってるか…?
episode2に続きます〜