「IS学園、か。名前的にハイスクールなのだろうが、IS、と言う文字が気になるな」
シャアが通された会議室の様な部屋で一人呟く。
「お前達、ISを知らないのか?」
先程よりかは落ち着いた、あまり冷たい感情を感じさせない声で千冬が尋ねる。
「よければ教えて貰えないでしょうか、その『IS』についてを」
「まぁ待て、先にそちら側の情報を聞かせてもらおう。」
...アムロは一つ一つ、説明した。宇宙世紀の存在、MSの誕生、新人類、ニュータイプについて、一年戦争、アクシズ・ショック等を一つ一つの思い出を懐かしむ様に、そこに自分が生きた証があったと確かめる様に説明していった。
「...成る程な、にわかには信じ難いが、そんな話を冗談でも思い付く奴はいないだろう、それに、ここまで真剣に話してもらって信じない奴も居ないだろうしな。信じさせてもらう事にする。
」
若干半信半疑ではあっても信じてくれた事にシャア、アムロは感謝した。
「助かる。それで、ISについてなのだが...」
二人は千冬にISについての説明を受けた。
男女の力を逆転させた『兵器』についての話を。
男尊女卑から女尊男卑へと変えた話を。
「フン...ISか、男性が守らねばならない女性に逆に守られる事にならとはな。全くもってナンセンスだ。」
「シャア、お前がそれを言うか?」
「しかしアムロ、先程のISについて何を感じた?...私は正直『恐怖』を感じたよ。女性ならばハイスクール、いやそれ以下の年代でも扱える兵器と言うのは恐ろしいと思わんか?」
「あぁ、確かにそうだな...。女性しか扱えないと...「いや例外はあるぞ」
千冬がアムロの声を遮る。
「会話の途中にすまない、だが少し言いたくてな...私の弟、織斑一夏は男であるがISの起動に成功した。」
「ほぅ、興味深いな...例外はあると言う事か。...ん、アムロ、そのポケットから出ている物はなんだ?」
シャアがアムロのポケットを指差す。
「シャアこそ、何かでてるぞ。これは...俺のエムブレムの形をしたペンダント?こんな物持ってたか?」
「私もネオ・ジオンのエムブレムの形のペンダントが...不思議だな、どことなく暖かい様な...」
「...すまないが二人とも、少しそれを貸してくれるか?」
「む、なぜだ?」
「ISである可能性があるからだ。それに、身に覚えのない得体の知れない物を持っていても少し気分が悪いだろう?」
「まぁ確かにそうだな...シャア、預けるぞ」
「仕方ない。気に入ったのだかな。」
「少し解析するのに時間がかかるかも知れない。だが不用意に出歩かれても困るから、極力この部屋からは出ないでほしい。なにか用事があればそこのボタンを押してくれ。では失礼する。」
「IS...か。どの世界でも人は戦争を忘れる事が出来ないのか。」
アムロは天井に向かい、一人呟いた。
-数時間後-
「解析が終了したぞ。やはりアレはISだった様だな。」
「なんだと!」
「シャア、落ち着け。」
「今からお前達にIS適正があるかのテストも兼ねて格納庫に向かう。ついてこい。」
「...了解した。」
「ここが格納庫だ。お前達のIS...ペンダントを返す。念じながらもう一度触れてみろ。」
最初にシャアが自分のペンダントに触れた。
「む!...ほぅ、私にもISの適正があるようだな...しかもこのIS、サザビーと瓜二つだな...。」
「やるな、シャア!では俺も...」
続いてアムロもISに触れた。
「おぉ...俺にも適正があるのか...うん、外見はνガンダムとほぼ同じだ」
手応えを感じ、喜ぶ二人を尻目に、千冬は少し驚愕していた。
「まさか二人共適正があるとは......うん、これは...」
「...お前達、悪いがIS学園に入学してもらう。手続きや偽装書類はこちらの方でなんとかする。今日は二人分の寮の部屋を貸してやるからそこで寝泊まりをしろ...」
「何!?私やアムロはハイスクール生徒と言うような年齢を越えているぞ!」
「...冗談で言ってるのか?お前達、少し鏡を見てみろ。」
「どれ、うーむ...若返ったのか?確かにこれならハイスクール生として生活する事が出来そうだが...」
「しかし、気がつかなかったな。自分は勿論、シャアまでが若返っていたなんてな...」
「ふ、まぁとりあえず今日ももう遅い、寮を案内してやるからついてこい。」
「了解した。千冬。」
「学園に入学を決めたんだから千冬ではなく織斑先生と呼べ。」
「了解しました。うむ、うんむ、織斑先生...。」
何とも言えない顔でシャアが返事をする。
「それでいい。ちなみにお前達のクラスは私が担当を勤めるクラスだ。そちらの方が色々とやり易いだろうしな。」
「お心遣い、感謝します。」
「ありがとうございます。織斑先生。」
次からIS学園です