やはり俺のネタは間違っている?   作:kue

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甘い甘い後日談

 俺は比企谷八幡。県下有数の進学校と言われている総武高校の2年生であり、つい最近まで彼女などできたことがなく、友人も片手指ほどしかなかった半ボッチだった人間だ。

 何故か過去形なのかというと俺には彼女が出来たからだ。

その彼女は可愛くて頭が良くてお金持ちで俺の幼馴染な雪ノ下雪乃である。

 ずっと昔から抱いていた恋がようやく成就した形だが今までにないくらいにウキウキな気分で毎回、朝を迎えているのだ。

 自分でもキモイと思うぐらいにニヤニヤしているだろう。

 

『おはよう、八幡」

「おう。おはよう」

 

 毎朝、雪乃によるモーニングコールがあるためだ。

 今まで7時半まで寝ていたのが7時起きになり、雪乃からのモーニングコールが来るのをベッドで横になってニヤニヤしながら待っているのだ。

 あぁ、キモイったらありゃしない。

 

『八幡』

「ん?」

『そろそろ切るわね』

「お、おぅ」

『八幡……好きよ』

「…………お、俺も大好きだ」

『……バカ』

 

 スマホの画面に反射している自分の顔が顔が赤くなっていくのが分かる。

 くぅ! ここまで俺のキモさが跳ね上がるなんて!

 どの道、今日は体育祭なので授業はないので休んでやろうかとも思ったのだがその前に雪乃と由比ヶ浜に釘を刺されてしまったので休めないのだ。

 最近、雪乃と由比ヶ浜の仲の良さは目立つ……百合百合な関係にならないことを願うしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 それから数時間後、遂に体育祭が始まってしまったのだが今日は妙に暑い。

 正直、勝ち負けはどうでも良いのだが雪乃の走っている姿を見れただけでも儲けものだと思っておこう……あの雪乃の綺麗な黒髪ポニーテールが揺れる様は眼福ものだった。

 半分の競技が済み、お昼休みになったので奉仕部の部室へ行くと一足先に弁当箱の風呂敷を広げている雪乃がいた。

 

「早いな」

「ええ」

「……由比ヶ浜は?」

「三浦さん達と食べるそうよ」

「そうか…………」

 

 俺と雪乃が付き合い始めてから由比ヶ浜はちゃんと奉仕部には来ているがやはり今までのようにはいけなくなっているのか俺たち三人の間にはぎこちなさがあった。

 ただ以前と同じような奉仕部へ戻るにも時間はそうかからないだろう。

 雪乃の隣に座り、俺も弁当箱を開けるが思わず閉めてしまった。

 …………おい。白飯にでっかく海苔で俺の名前と雪乃の名前を書いて梅干しでハートマークを作った奴は誰だ……ていうか器用だな、おい。だからやけに大きな弁当箱を持たされたのか。ていうか何故、漏れている?

 

「八幡、食べないの?」

「ん? あ、あぁ食べるさ……その前に飲み物買ってくるわ」

「ええ」

 

 部室を出た瞬間、見覚えのある奴が弁当箱を片手に目の前を通り過ぎていき、女子トイレへと入った。

 …………相模か。

 相模 南……文化祭でノリで実行委員長をしたのだが雪乃を補佐につけたことで自分の無能っぷりが広がってしまい、最終的にエンディングセレモニーに出ないという最悪の選択肢を取ってしまった。

 その影響で慕っていた友人も愛想をつかし、今ではボッチになってしまった。

 …………まあ、イジメに発展しだしたら流石に教師も動くだろ。

 

 

 

 

 

 

 階にある自販機でスポーツ飲料を買い、部室へと戻ったのだが今は胃もたれが半端ない。

「はい、八幡」

「……あ、お、おう」

 

 そう。あの伝説の「はい、あーん」をあの超絶美少女の雪乃にやってもらいながらお昼を食べているのだがいつもよりも位に入る量が多く感じる。

 最高だ…………いや、それ以上だな。

 

「ん」

「あーん」

 

 俺もお返しとばかりに雪乃の弁当にある具材を箸で掴み、雪乃の口へと運ぶ。

 リアルに色を見破れる眼鏡をつけてこの空間を見たら間違いなくまっピンクになっているのは間違いないだろう……スポーツ飲料ではなくこれがマッカンだったら確実に糖分過多だ。

 弁当も食べ終わり、食休みをしているのだが雪乃の頭が肩に乗せられているので胃もそうだが心臓も働きまくっている。

 さらに腕も抱きかかえられているのでエンハンスがかかっている。

 俺と付き合っているという事で今まで自制した物がなくなったのか雪乃は2人っきりになるととびっきり甘えてくるようになった。

 まあそこが可愛いからいいんだけど。

 

「そろそろ時間だな」

「そうね……ねえ八幡」

「ん?」

「…………抱きしめて」

 

 恥ずかしいのか少し頬を赤くした雪乃にそう言われ、俺の心臓は今まで以上に大きく鼓動を上げる。

 か、可愛すぎるだろ……こ、こんな雪乃の姿を見れるのもか、彼氏である俺の特権か。

 何も言わず、俺は雪乃をギュッと抱きしめると彼女の温もりが全身に広がり、女の子特有の柔らかさが腕を伝わってくる。

 これが俺がずっと欲しかったもの…………ずっと離さない。

 ふと視線を下におろすと彼女と視線が合う。

 雪乃が目を閉じるとそれを合図に引き込まれるように俺の顔が彼女に近づいていき、唇が重なった。

 

「…………行きましょうか」

「あぁ」

 

 まだ慣れていないせいもあるだろうけど互いに顔が真っ赤だ。

 だがまだまだこれからだ……俺は雪乃と楽しい時間を過ごすんだ。

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