さあ、愛を演じよう   作:玉露入りお茶

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一話目、まだまだ初心者ですがよろしくお願いします。
まずは穂乃香編からです。


高坂 穂乃香 編
やるったら、やる!


俺は、高坂穂乃香と出会って教えてもらった。

 

夢を持つことを。

 

どんな時でも前を向くことを、一生懸命に頑張ることを、

常に元気でいることを。

 

そして夢に向かって走り続けることを。

 

これは、只何も考えずに歩いて来た俺が元気な女の子に出会う物語。

 

 

 

 

晴れた日の学校の朝。

 

ザッ

 

校庭の土を踏みしめ、走り続ける。かいた汗が春の冷たくも暖かい風に触れ心地よい。後もう少しで校庭を回りきる。

 

音ノ木坂学院。俺が通う、古きよき伝統ある学校だ。元々は女子高だったのだが、最近の少子化の影響を受け、2年前から共学化し、生徒の数を増やす試みをしたそうだ。

 

「おお、今日もいい調子だな、お前」

 

ゴールした俺を迎えて来てくれたのは陸上部の顧問、体育会系女子、生徒内でのあだ名は脳筋兵器だ。

 

校庭を走っていたから分かると思うが俺は陸上部の部員であり、長距離走を担当している。チャームポイントは走る度に揺れる頭のアホ毛とでも言っておこう。

 

「先生、今のタイムはどうでした?」

 

「ん~、いつも通り、いや、いつもより少し遅いな」

 

「そうですか・・・」

 

「最近伸び悩やんでいるな、何かきっかけがあればいいんだが・・・。まあ、お前は磨けば光る原石なんだ。時間を縮めて、早くなって、全国大会にでも出て私の就職先を守ってくれ」

 

「出来るだけ頑張ります、ありがとうございました」

 

「おう、お疲れ」

 

ふう、今日の朝練が終わった。今から学校が始まる、陸上部のユニフォームから制服に着替えて教室に行かねば。

 

 

 

 

教室に行く際、ふと、女子三人が集まる場所を見た。三人とも掲示板を見ているようだ。恐らく噂のあれが本当になってしまったのかもしれない。

 

俺自身もその噂の掲示物を見ようと思った時に。

 

「キュウ~〃」

 

目の前から人が倒れてきた。

 

「うお!?」

 

とっさの判断で倒れてきた女の子の肩を掴み支えてあげる事ができた。ナイス、俺の反射神経。

 

「穂乃香!大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫?、穂乃香ちゃん」

 

倒れてきた女の子を確認すると。なんと、同じクラスの高坂 穂香だった。そしてそのツレの園田さんと南さんもいた。

 

「私の・・・高校生活が・・・」ガク

 

気絶しやがった。

 

「とりあえず、保健室に運ぼう。園田さん、南さん」

 

「はい」「うん」

 

倒れた高坂を背負っていざ、保健室へ。その時、掲示板をチラリと確認した。しかし、いや、やはりそこに掲示されていた紙にはこう書かれていた。

 

 

廃校

 

 

 

 

今、我が母校こと音ノ木坂学院は廃校の危機に立たされている。え?、共学化したから大丈夫じゃないのかって?残念、共学化しても直ぐには生徒数は伸びなかった。音ノ木坂学院は進学校でも専門学校でもない、そうこの学校は特に特色がないんだ。

 

「では、部活動は?」

 

「う~ん、合唱部、地域大会称賛賞とか?」

 

「くっ、もう一声欲しいですね」

 

「え~?、他には?」

 

先程倒れた高坂、あれから直ぐに復活して、今はこうして学校を廃校にさせない為、他の二人と共に何か無いかと探し回っている。

 

「ん~、ロボット研究部、書類審査落ちとか?」

 

南さん、それは絶対に意味が無い。

 

「は~、全然見つからないよ~!」

 

ぐて~とこちらに腕を伸ばしてくる高坂。

 

「おい、高坂、腕を伸ばすな」

 

「あ、ごめ~ん」

 

席は、後ろに高坂がいて隣に園田さん、そしてその後ろに南さんがいる感じだ。

 

「あ、ねぇねぇ!、君は何かいい案ない?」

 

「は?」

 

「さっきまで、話しは聞いてたでしょ!お願~い!」

 

はぁ、高坂はいつもこんな感じだ、一年生からの付き合いだが園田さんや南さんと一緒に毎回色んな事を考えては周りを巻き込んでいく。

 

「そうだな、正直いって今の音ノ木坂学院では無理だろうな、弓道部に強い先輩がいるのを聞いたがその人は試合でないし、そうでしょ?園田さん?」

 

「あ、はい・・・」

 

「え!、そんな人いたの海未ちゃん!?」

 

「ええ、ですがあの人は・・・ちょっと・・・」

 

やっぱ駄目ぽいな、理由は知らんが自分から辞退しているって聞いてる。

 

「じゃあ、君は?」

 

「え?」

 

「君は陸上部やってるんでしょ!大会とかで優勝とかしてないの?」

 

「え、あ・・・悪いな、入賞はしていないんだ」

 

「そんな~」

 

俺はいつも詰めが甘い、最後って時に限って体力が無くなって抜かれてしまう。長距離走は相手より、個人との戦い忍耐力が為される競技。いつも・・・自分に負けてしまう。

 

「とにかく、今あるものじゃ無理だと思う。全く別のもので学校の人気を高めるしかないと思う」

 

「う~ん」

 

「それに、他人に頼るより自分達でやって見たらどうだ?」

 

俺はそう言った後、席を立ち教室を出た。

 

 

 

 

次の日、HRが始まる前に高坂があわただしく教室に入って来たと思ったら手に持っていた本を机の上に置いて言った。

 

「ねぇねぇ、見て見てこれ!」

 

そこにあったのは最近ブームのスクールアイドルの雑誌だった。

 

「これ、高知のスクールアイドル、こっちは愛知の、これは新潟県の、ね!みんな可愛でしょ!」

 

どうしたんだ?、突然高坂がアイドル好きになってしまった。何かあったのか?、廃校と言う現実にストレスが貯まって、頭がイカレたか?

 

唐突過ぎて、南さんや俺は何も言えなかったが園田さんは突然席を立ち、廊下へと出ていってしまった。

 

「あ、海未ちゃん!」

 

園田さんを追いかける高坂、俺と南さんも後を追いかけた。

 

「最後まで聞いてよ海未ちゃん!」

 

追いかける高坂、園田さんが廊下に出た後振り返って言う。

 

「穂乃香、さしずめスクールアイドルをやろうとでも言うんでしょう」

 

「え!、なんでわかったの!?」

 

「穂香がその本を持って来た時点でなんとなくわかりきっていました」

 

そうだったのか、俺はてっきり穂香がイカレたのかと思っていた。

 

「とにかくアイドルは駄目です!」

 

「なんで!」

 

「駄目ったら、駄目です!」

 

駄目、一点張りの園田さん、これには流石に食い下がるか?と思ったが高坂は負けじと言う。

 

「やるの!、スクールアイドルをやるったら!やる!」

 

この高坂の一声が、決意が、後に俺の人生を左右するとは思わなかった。俺は今でも覚えている。あの、真っ直ぐな瞳の輝きを。

 

 

 

 

 




感想、指摘、よろしくお願いします。

編集、4月19日

穂乃香の乃が抜けていたため

5月1日

音乃木の乃をノに訂正
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