エルダー・テイル。全世界で約2000万人。日本のヤマトサーバーだけでも10万人がプレイしている、世界規模のMMORPGである。
そんなゲームに、また一人新たな冒険者が生まれた。
「ここがエルダー・テイルか・・・グラフィック綺麗だなぁ・・・・・・」
新たな冒険者の名前は“リルド”種族狼牙族で、職業は盗剣士である。
彼は以前から興味があったエルダー・テイルに、今日初めてログインしたのである。
「よーし! 俺の冒険の始まりだー!」
そう意気揚々と、アキバの街に脚を踏み入れるのであった。
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「うわぁぁぁぁ!?」
アキバ周辺のフィールド。リルドは高レベルのモンスターに追われていた。
アキバ近くのフィールドでレベル上げをしていたのだが、どうやらうっかり高レベルモンスターがいるフィールドに入ってしまったようである。
「ここは一体どこだぁ!?」
わめきながら逃げるが、行き止まりに差し掛かってしまう。
「いっ!?」
戻ろうとするが、既に背後にモンスターが待ち受けていた。
「ゲームオーバーか、トホホ・・・・・・」
リルドは肩を落とし、やられる覚悟をする。その瞬間――――。
「ソーンバインドホステージ!」
声と共にモンスターは魔法の茨に拘束される。
状況を把握出来ていないログに、一人の冒険者が指示を出す。
「今のうちに攻撃を!」
「え? いや、俺のレベルじゃあ――――」
「いいから!」
「あ、ああ!」
リルドは戸惑いながらも、持っている二本ソードで攻撃を仕掛ける。
「てえやぁぁぁ!」
すると茨が弾け、モンスターに大ダメージを与える。
「すげぇ!」
「残りの茨も壊して!」
「了解!」
残りの茨を壊すと、モンスターは四散した。リルドはホッと息を吐き、助けてくれた冒険者に礼を言う。
「助けてくれてありがとう兄ちゃん」
「君、初心者?」
「ああ、今日初めてログインしたんだけど、うっかり道に迷っちゃって・・・・・・」
「確かに、今の君の装備とレベルじゃあ、ここのモンスターだと一撃だ。アキバまで送って上げるよ」
「あ、ありがとう! 俺、リルドって言うんだ!」
「僕はシロエ、よろしくリルド」
こうしてリルドは、後に記録の地平線――――ログ・ホライズンのギルドマスターであるシロエと出会った。
そして、あの事件が引き起こる。
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半年後、リルドはシロエと共に行動をし、メキメキとレベルを上げていった。
シロエの教えもあって、そこらのプレイヤーにも引けをとらない程の冒険者に成長していた。
そして今日は、エルダー・テイル12番目の拡張パック“ノウアスフィア開墾”が導入される日である。
その話を、リルドとシロエはアキバの街でしていた。
「いよいよ拡張パックが導入されるのかぁ・・・一体どんな風になるんだろうな!」
「リルド、少しはしゃぎ過ぎ」
「シロ兄だって、本当はわくわくしているんじゃないか?」
「まあ・・・少しは」
「こういうのは、素直に楽しんでいた方が勝ちなんだよ」
「流石に初心者みたいにはしゃげないよ」
「シロ兄は大人だねぇ」
「それよりリルド、こんな時間まで起きていて良いの? 明日学校だろ?」
「導入したら落ちるつもり。だからそんなに心配するなよシロ―――」
そんな時、それは起きた。
この日、世界で数十万人、日本で3万人のプレイヤーがエルダー・テイルに閉じ込められた。後にこの事を、大災害と呼ばれる事件である。
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主人公紹介(大災害時)
種族 狼牙族
名前 リルド
職業 盗剣士(75)
サブ職業 復讐者(90)
HP 8850
MP 7588
ビルド デュアルブレイド
復讐者のスキル
リベンジャー
HPが半分以下で自動発動。STR、DEX、POW、INTが大幅に上昇する。ただし、HPが半分以上に回復すると元に戻ってしまう。
装備
武器 虎狼の双牙
刀身の形は歪で、相手の武器を絡めとる事が出来る。
装備中はDEXが上がる効果を持つ。
軽装 疾風の衣
リルドが愛用している防具。装備中はDEXが上がる効果を持つ。
補助装備
生命のバンダナ
リルド愛用のバンダナ。HPの上限を上げる効果がある
堅牢のケープ
通常のケープより頑強で、防御力が高い。
経歴
エルダー・テイルを初めてプレイした日にシロエに助けられ、以後彼を兄貴分として慕っている。
レベルはシロエに比べると低いが、腕前はベテランプレイヤー引けを取らず、自分より格上であっても上手く立ち回れ、更にシロエのサポートで、レベル以上のモンスターとPKを倒して来た。
プレイスタイルは相手の攻撃をかわし、手数多さで圧倒するものである。更に職業である盗剣士と、DEX特化のステータスが合わさって驚異な回避率を誇る。DEXが低い相手なら、ほぼ攻撃は当たらないだろう。一方で防御力は低く、装備品で多少補っているものの、一発当たるだけでHPを大半に失うリスクも存在する。最も本人は“当たらなければ、どうということではない”と言っている。
更に、サブである復讐者のスキルを上手く併用すれば、相手が高レベルであっても上手く立ち回れる。