やはり彼女たちの青春ラブコメはまちがっている。   作:眠り羊

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そして彼女たちの青春ラブコメはまちがいはじめる。

その時軽く言った普段自分が使わない言動により窮地に陥る

そんな状況になるなんて何処の物語の主人公だよと思っていた

 

ボッチの俺は常に言葉の裏を読み、考え無しに言葉を吐くなどありえない

だからそんな状況なんて、空から女の子が降ってきたり、テレビから女の子が出てくるくらい俺にとってはありえない話だと思っていた

 

 

 

そんな風に思っている時期が俺にもありました・・・

 

 

 

だが今まさにそんな軽く言った言葉により追い詰められていた

 

 

 

・・・ヤベェ・・・どうしよう・・・何の事だかさっぱりわからん

というより黒歴史過ぎて思い出したくないまである・・・

 

そいつは普段からは想像出来ないくらい顔を真っ赤にして、小さい声で振り絞るように言った

「・・・あれからあんたの事を意識して観察してたんだけど、私は・・・あんたが嫌いじゃないみたい・・・」

「だからあの時言ったように私を愛してくれているなら、付き合ってやるよ」

 

 

 

 

 

ピピピピ・・・ピピピ・・・

携帯のアラームが鳴った、普段ならもう5時間と言って携帯を止める所だが今日は何故か目が冴えて着替えまで済ましてしまった

早起きは三文の徳というが何かお得な事でも起こるのだろうか?

 

たとえば学校が休みとか・・・学校が休みとか・・・

 

 

まぁそんなことも無く・・・というより早起きと言えるほど早起きじゃねーしな・・・

1階に降りると小町が丁度朝食を作り終えた所だった

 

「あれ?お兄ちゃんもう起きてたの?今日は早いね、おはよー」

 

「おはよーさん」

 

「いつもこんな風なら手間かからないのに、もしくは~朝起こしてくれる彼女を作るとか!」

 

「ねーよ何朝から夢物語り語っちゃってるの?小町はまだ夢の中なんですか?デイドリームなの?」

ぐしぐしと小町の頭を掴み揺らす

 

小町はその手を払いのけながら言った

「えーー、夢もキボーもありゃしない・・・最近のお兄ちゃんの周りの雰囲気からすると奇跡も魔法もあるんだよ!と思うんだけどなぁ」

「ん~でも~それはそれで小町はちょっと寂しいかな・・・あっ今の小町的にポイント高い☆」

 

「何そのふいんきカッコ何故か変換出来ないカッコ閉じるって、ないない、てかその言い方だと奇跡とか魔法が無いと起こらないってことじゃねーか・・・」

 

「テヘ、バレちゃった☆」

うぜー超うぜー・・・そして超可愛い!

 

 

 

そんな下らないやりとりを朝小町とした後いつも通り学校に向かい、いつもより早くついた教室でいつもの様に寝た振りをする

 

「あれ?ヒッキーがもういるし!珍しい!」

 

聞き覚えのある声がしたので顔を上げると由比ヶ浜が寝た振りをした俺の顔を覗きこもうとした所だった

ばっ、ちかっ!

 

「おぉ~たははは・・・危なくぶつかるとこだったね・・・やっはろーヒッキー」

由比ヶ浜が少し赤く染まった顔を引き離し挨拶をした

 

「おぅ・・・おはよ」

挨拶を終えると由比ヶ浜が自分の席へ向かう・・・

と由比ヶ浜の後ろに居た女子生徒に睨まれた・・・ついでに挨拶までされた

 

「おはよ・・・」

「え?あぁ・・・おぅ」

 

挨拶されるとは思わなかったので不穏な挨拶になってしまった

 

えっと名前は川なんとかさん・・・大志の姉だよな、えーっと川崎大志だから、川崎・・・けーちゃんだっけ?

あ、あれは妹の方か、さーちゃん!そうださーちゃんだから・・・川崎さーなんとかさん・・・もうこのさいカワサキサーキットさんで

あ、沙希だ川崎沙希・・・ふぅ名前を思い出すのに何文字使わせるんだこいつは・・・

 

「あのさ今日の昼休み体育館裏に顔貸して」

川崎の突然の言葉に反応出来ないでいると、川崎は俺の返事も聞かず自分の席へ歩いて行った

 

いや、返事してないんだけど・・・強制ってことですかね

てか俺何かしたっけ?体育館裏に呼び出し喰らうとか超怖いんですけど・・・

 

俺がガクブルしていると自分の席に戻ったと思った由比ヶ浜に声をかけられた

どうやら俺が挨拶されたのが珍しくて席に着かないで近くで様子を聞いていたようだった

 

「ヒッキー、今の会話聞こえちゃったんだけど」

 

「物珍しさで聞いてただけだろ絶対・・・」

 

カマを掛けると由比ヶ浜はモジモジしながら言った

「え?いやそうじゃなくて・・・気にな・・・いやいや、うん、そうなんだけど」

「ってそんなことはどーでもいいから!川崎さんに呼び出されるとかヒッキー何かやったの?」

 

最近の出来事を思い返してみた・・・

「いんや、身に覚えは無いんだが・・・」

「とゆーより最近あいつと関わったのってクリスマスイベントの時にけー・・・天使役をやった妹の事くらいか?」

 

由比ヶ浜がホッと息を吐く

「そっかー、じゃぁその時のお礼か何かかな?・・・てっきり告白とかかなぁって・・・あははは」

 

「いやいや、無いだろ告白とか・・・俺はてっきり絞められるもんだと思ってたぞ顔貸せとか・・・いや現在進行形で思ってるんだが」

 

俺と由比ヶ浜が川崎の方を見ると川崎がこちらを睨んでいた

「ああ~・・・まぁなんていうか・・・ヒッキーがんば!ゆきのんとお昼食べながら無事を祈っておくから、あははは」

と無責任な事を言うと今度こそ由比ヶ浜は自分の席へ向かって行った・・・

 

 

昼休み

さて・・・本来ならベストプレイスで天使の舞を観賞しつつ食事の所なんだが・・・ちらりと川崎の席を見ると既にいない

待たせてこれ以上機嫌悪くさせるのもなんだからな・・・手早く済ませよう・・・覚悟を決めると体育館裏に向かった

 

体育館裏に行くと既に川崎が顔を伏せスカート端を握り締め待っていた、

 

えーっともう既に怒り心頭なご様子で・・・ここは一つ冗談で場を和ませた方が得策か?

「お、おう、お待たせ、さーちゃん」

 

「さ・・・」

ヤバイ逆に地雷を踏んだか?

見ると同じ大勢のまま顔が赤くなっている・・・怒髪天を衝く感じだな・・・俺オワタ・・・

「別にあんたがそう呼びたければそう呼べば良いけど・・・」

 

あれ?前と言ってること違くね?

 

「あ、いや今のはジョークなんだが・・・」

 

「そう・・・」

川崎の返事を聞いてホッと俺が息を吐く・・・良かった終わってなかった

「あー、で何か用か?」

 

川崎がずっと同じ体勢で固まったまま話出す

「いや、えーっと・・・」

・・・ん?なんだ?川崎が緊張してるのか?

俺が川崎の緊張を訝しんでいると川崎が話し始めた

 

「文化祭の時の返事をしようと思って・・・」

 

文化祭???返事???・・・言われて文化祭の時の事を振り返る

 

・・・ヤベェ・・・どうしよう・・・何の事だかさっぱりわからん

というより黒歴史過ぎて思い出したくないまである・・・

 

そいつは普段からは想像出来ないくらい顔を真っ赤にして、小さい声で振り絞るように言った

「・・・あれからあんたの事を意識して観察してたんだけど、私は・・・あんたが嫌いじゃないみたい・・・」

「だからあの時言ったように私を愛してくれているなら、付き合ってやるよ」

 

思い・・・出した!何俺綴っちゃうの?・・・いや、綴らないけどさぁ

 

今度は川崎が訝しみ始めた

「もしかしてあんた覚えてないの!?」

怒気を孕んだ顔で俺を睨む

川崎、顔は整ってて美人なんだけど睨むとめちゃくちゃ怖いんですが・・・

 

「いや覚えてるって!あれだろ、文化祭の最終日に・・・あいs、言った言葉だろ?」

 

今思い出したんだけどな・・・

 

いやいやいや川崎さん?アレを本気に受け取るってちょっと純情過ぎやしませんかね?

そんなんじゃ川崎さんの前ではウィットに富んだギャグとか言えないよ?・・・言うつもりも無いけど・・・

 

「そう・・・それならいい・・・けど」

そう言うと川崎は今度は耳まで真っ赤にして俯く

何これ可愛い・・・

 

「じゃぁ今日はけーちゃん迎えに行かないとダメだけど、明日は一緒に帰れるから」

俺がボーっとしていると肯定と受け取ったのかそう言うと足早に教室に戻って行った・・・

 

え?あれ?これって川崎と付き合うって事になったってことか?えっと・・・マ・ジ・で!?

 

昼食を食べれずに午後の授業を受けたのだが授業中ずっと川崎の視線を感じていた・・・

俺が川崎の方を向くと川崎は不自然に顔を反らしていた・・・

そんな二人の挙動を見つめる目があったのだが・・・俺はその時何この恥ずかしいゲームとか思ってるだけだった・・・




本当は
挙動を見つめる目=由比ヶ浜結衣→2話へ
挙動を見つめる目=皆のお母さんあーしさん→3話へ

とかゲームブック風のを考えたんですが・・・途中どっかで話をクロスさせないとねずみ講式に増えて行くので諦めました!(無理っす


別に掃除の改訂版の次話がもうすぐ書き終わるとこまでいったのに、データが消えた(USBで管理してたのにUSBがフォーマットされてませんとか出た)から現実逃避でこれを書いたわけじゃないんだからね!orz

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