覚悟を決めて教室に戻ったは良いがそこで時間切れとなり次の授業の予鈴が鳴る
・・・俺は悪くないタイミングが悪い・・・
次の休み時間川崎と放課後屋上でと約束を取り付け・・・・・・放課後に至る
俺は心の準備を終えると屋上のドアを開けた
そこには優しく微笑んでいる川崎の姿があった・・・
「すまん文化祭の時言った言葉あれは本気じゃなくて、いや嘘というわけでもないが言葉の綾的な意味で・・・」
「ぷっ・・・」
いきなり川崎が噴出す・・・・・・ん?
「ふははは、ばっかじゃないの?そんなの分かってたよ」
川崎はいつもの口調に戻って言った
「ふぇ?何それ、やっぱりドッキリだったってことか?」
こえー女子こえー、後やっぱり女子超怖い・・・
川崎が鋭い視線でジロリと俺を睨んだ
「それも違うから」
「流石に私もあれを本気と思える程バカじゃない、でもあれからあんたを見て、そして知って・・・本当に惹かれたんだ」
「だからあの時あんたに言われた言葉であんたから告白したことにした・・・ただそれだけ」
なるほど既成事実を作って告白された事にした方が断られづらいもんな、ソースは今現在の俺・・・
「そうか、それなら話が早い・・・だから」
無かった事にして貰おうと俺は口を開いた
「待って、さっきも言ったけどあんたを好きなのは私の本当の気持ちだから」
川崎は俺が言おうとすることを察してか釘を刺した
「ぐっ・・・」
そう面と向かって直球で言われると照れるんですけど・・・なんなの?言ってる方は恥ずかしく無いの?
川崎を見ると夕日の光が顔に差し頬をオレンジに染めていた
「あんたも不用意にあんな言葉を使って罪悪感があったっていうなら私にチャンスを頂戴」
「チャンス?」
「うんチャンス、明日から二週間私をちゃんと見て恋人として扱って、あんたを振り向かせるチャンスを頂戴」
川崎が真剣な顔で訴える
「二週間後私からちゃんと告白するから、そしたら返事を貰えるかな?・・・それで私に振り向いてくれないようならスッパリ諦めるよ」
女子に言うのも何だが普段の川崎に似つかわしい男前なセリフだった
「分かったあんな言葉を言った責任をとして、それでお前の気が済むならこの二週間は真剣にお前を見るし、きちんとこ、恋人として付き合う・・・まぁ俺なりになるが」
「うん、それで良いよありがと」
川崎はニッコリと微笑んだ
「あーでも私があんたに愛想を尽かしたらそこで終りだからね?後、このことは誰にも言わないで特に奉仕部の二人と生徒会長」
「あ、それと雪ノ下と由比ヶ浜に盗み聞きするなら音はたて無いように気をつけなって言っておいて」
「知ってたのか・・・」
「勿論、じゃないとあんな真似出来るわけないじゃない、私はそんな安くないよ?ふふふ」
その顔は悪戯っ子のような笑顔だった
「じゃあまた明日から宜しくね、八幡」
呼び方をさっきまでのあんたから八幡に戻すと、川崎はとびっきりの可愛い笑顔で手を振った後帰っていった
「すまん、川崎と別れるのは無しになった、もうちょっとだけ待ってくれ」
俺は川崎との話し合いを終えると部室に戻り雪ノ下と由比ヶ浜に報告した
雪ノ下は俺の言葉にピクリと反応し真意を探るように俺を見つめ
由比ヶ浜はそれとは正反対に盛大に反応し俺に詰め寄る
「え!?どーゆーこと!?ちゃんと言うって言ってたじゃん!」
「いや、そーなんだが・・・」
ヤベェ事情を話さずに伝えるのって自分の背丈ほどの高さから落ちたり小岩に当たると死ぬゲームをクリアするくらい難易度高くね?
すると様子を伺っていた雪ノ下が口を開いた
「腰が引けた・・・というわけでもなさそうね・・・一つ聞きたいのだけれど」
「何だ?」
「その選択にあなたは後悔していないのね?」
「あぁ」
俺は自信を持ってはっきりと答えた
「そう・・・元々比企谷君の個人的な事だものあなたが望んでそうなったのなら何も言わないわ」
「えー!?そうだけど・・・・・・ゆきのんはそれで良いの?」
「何で私に聞くのかしら?さっきも言った通りこれは比企谷君の個人的な事なだけで私は関係ないわ」
その時部室のドアがいきなり開き一色が入って来た
「遅くなりました!先輩どーなったんですか!?」
いや遅くなりましたってお前部員じゃないからね?何でここに来る事が前提になってるんだよ・・・
雪ノ下がこめかみに指を当て溜息を吐いた
「こんにちは一色さん」
由比ヶ浜はそんな雪ノ下を見て、たははと笑った後一色に挨拶をした
「やっはろーいろはちゃん」
「・・・あ、こんにちは~雪ノ下先輩、結衣先輩」
一色は雪ノ下の顔を見て挨拶を失念していたのを思い出したのか青い顔で挨拶を返した
「で、先輩どーなったんですか!?」
いや俺にも挨拶しろよ俺もしてねーけど・・・
俺は少し考え言った
「あぁもう終わったよ」
一色がほっとした顔になった
「良かった~じゃー先輩は川崎先輩と別れたんですね~・・・」
と言った後ハッとした顔になる
「勘違いしないでくださいね良かったって言うのは私より先輩の方が先に恋人が出来るのが有り得ない状況なのでそんなことにならなくって良かったって意味ですよ!?」
「いやそんなことは別にどうでも良いから・・・後残念ながら別れて無いからそんな有り得ない状況なわけだが?」
「別にどうでも良いってどういう・・・・・・え?はぁ!?別れて無いんですか?なんですかそれは、雪ノ下先輩達と立てた作戦とかはどーしたんですか!?」
鬼気迫る表情で俺に詰め寄る
「いや何お前怖いから・・・あの作戦はどーもなってねーから、はいはいこの話はこれで終り」
またもや一色がハッとした顔になる
「えーもーせんぱーいちゃんと教えてくださいよー」
袖を手に握り半分手を隠した状態で口元に持って行き上目遣いで俺に迫る
・・・いやいやいきなり思い出したかのようにあざといのを入れられてもなぁ・・・
その後も一色に問い詰められたが全て終わったで返した
ピピピピ・・・ピピピ・・・
携帯のアラームが鳴った・・・後5分・・・と思い携帯を手探りで探したのだが見つからない
ピピピピ・・・ピピピ・・・
えーい煩い・・・観念して布団から出ようとした時ふいに声を掛けられた
「おはよー八幡もう起きなよ」
いきなりの事にビックリして布団から出るとシュシュで髪を一つに纏めた見覚えある人物が俺の携帯を持ってニッコリ笑っていた
「・・・ああ、おはよっておい俺に連絡するって約束はどうした・・・」
ピピピピ・・・ピピピ・・・
俺は沙希から携帯を奪うとアラームを消した
「拒否られると思ったので今回もサプライズとさせて頂きました、テヘッ☆」
馴れない事をしたせいか沙希の顔が真っ赤になる
「うぜー、小町の真似すんな・・・そしてやった後照れんな、可愛いけど・・・いや小町の方が超可愛いけどな」
沙希がジト目で俺を見る
「シスコン」
「お前もだろ、さらにブラコンまである癖に」
「言ったじゃん私は・・・八幡の方が好きだよ」
沙希が頬を染めながら俺を見て微笑む
「くっ・・・」
その言葉でその笑顔は反則だろ・・・
「ふふ、これから二週間全力で八幡を振り向かせるから覚悟してよね」
それは清清しいそして沙希らしい笑顔だった・・・
この後沙希の二週間の猛攻に俺は陥落(おち)る事しか出来ないのであった・・・完
とかなんとかしてここで終りにした方が中途半端だけど綺麗な気がする・・・んだけど終りじゃないです
最後はgdgdになる可能性が大ですがまだ続きますので宜しくお願いします
あ、沙希はこの話の中心的ヒロインですが沙希に陥落(おち)るかどうかはまだ未定なので上の文章は気にしないで下さい(笑