バスケ少年とアイドル   作:山田P

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ラブライブ!のメンバーは出ません。

読み飛ばして頂いて問題ないです。


episode 12.5

「藤月ー!ファイ!」

「オー!!」

「ファイ!」

「オー!!」

「ファイ!」

「オー!!」

 

藤月高校バスケットボール部

部員数は総勢30人の強いんだか弱いんだか微妙なラインを漂ってる、まぁ平均的な強さの高校。

インハイは毎年本戦まで上がって良いところまで行くらしい(部長が得意気に話してた)。

 

 

 

これはバスケ部員である俺、桜場悠人の日常の話。

 

 

 

 

 

冒頭に戻りまして、現在は春の陽気に包まれながら野郎に囲まれ外周の最中。

はっはっは、春の陽気なんざ吹っ飛ぶわ。

 

 

ふと隣を見ると、頭から首、腕に至るまで輝いてる

汗すごっ!

 

まぁ、こんだけ走ってれば全身汗まみれにもなります。

……努めて然り気無く距離をとる。

 

 

と、まぁ運動部なら一度は経験があるかもしれない外周。普段なら即効で終わらせて休憩に入るんだが、前にサボったと疑われてしまってから1年全員で走るようになった。

更に、散々部活を蔑ろにしたペナルティで両足にウェイトまでつけられている。

お陰で体力は余裕でも足が痛い。

 

「ツラそうだねー」

痛みと戦っている最中に後ろから声をかけられる。

「そうでもない」

「ありゃりゃ?もしかしてご機嫌ななめ?」

軽くあしらうと今度は深く言及される。

なんなんだ、コイツ…

 

「まあまあ後もう少しだし、頑張ろうぜ」

そう言って肩を叩かれた。

 

 

 

 

外周が終わり、座り込んで息を整える。

周りの連中も同じような状態だ。すると、

 

「お疲れ」

上から聞こえる声に顔をあげる。

 

日の光をバックにこちらにボトルを差し出している穏和な印象を受ける顔立ち。

さっき後ろにいたヤツだった。

 

「おまえ、誰?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダン、ダン、ダンッ!

体育館のフローリングをボールがリズミカルに跳ねる。

 

 

ディフェンスにフェイントをかけ、ゴールへ。

ゴールとの距離を少し空けた所でドリブルを止め、足は止めず一歩目を踏み出し、二歩目で翔ぶ。ボールはゴールに向かってほおられ、人の手から離れたボールは綺麗にゴールの枠を通る。

 

……下から上に。

 

 

「あ」

「あ、じゃねぇぇぇぇ!!!!」

 

「そんな怒んないで下さいよ、部長」

「怒りたくもなるわ!何度も外しやがって……」

 

 

「あの人がディフェンス上手いんですよ。俺が抜く時に外側走らせるように誘導して、ゴールに届かないようにしてるんですから」

俺にマンツーマンで対峙してる先輩を指す。

「言い訳すんな、コラ」

「すいません」

これだから体育会系は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ポジション…ッスか?」

「あぁ。中学ではどこだったんだ?」

「知らないッス。うち顧問がバスケとか分からない人だったんで全員で走り回ってました」

「なるほど、な」

 

俺と会話しているのは、二年の斎藤先輩。

珍しく名前覚えてるとか言うな!

 

「じゃあ、なんかやりたいポジションあるか?」

「点獲りたいッス」

「え!?」

「なんで驚くんですか」

心外だ…そんな目を剥く程じゃ無いッスよ。

 

「いや、その…」

すると唐突に歯切れが悪くなる。

「なんスか?」

「あー、もしかしたら辞めた方が良いっつうか…」

「なんでスか?」

「あーー…」

「はっきり言って欲しいッス」

不完全燃焼は気持ち悪いため、先を促すと

「いや、身長がな。その、伴わない、というか、そのー、そのポジションだと練習試合に出れない可能性があるというか…」

 

「………」

「ほら、PGだってコートの王様みたいでかっけぇ!…からさ……今回はそっちで登録でいいか?」

 

 

 

次の日から、朝に飲む牛乳の数を増やした。

 

 




誤字・脱字があればご指摘お願いします。

ちなみにPGはポイントガードの略です。
試合運びをする人というか、謂わば試合中の監督みたいなもんです。

黒バスでいうなら、赤司君や伊月先輩みたいな人です。
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