バスケ少年とアイドル   作:山田P

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 数日振りのご無沙汰いかがお過ごしでしょう?
 山田Pです。
 今回は宣言通りことりさんが出てくると思います。………きっと!
ですが、山田が書く『ことりさん』にはあまり期待しないで下さい。


episode 3

 3年というのは、短いようで長い月日である。

それこそ中学生は高校生になるし、幼稚園児だって小学校に通う。そして今、目の前にいる雪穂ちゃんも例外ではなく…子供の成長って早いなぁ。俺は雪穂ちゃんとひとつしか変わらないけど。

 

どう声を掛けてようか試行錯誤していると、

「あ、」

雪穂が何かに気づいたかのように声を上げる。

俺に気付いたのだと思い顔を上げると、

「海未さん!お姉ちゃんなら部屋にいますよ!」

………?海未さん?誰?

しかし、そんな疑問は次に発せられた言葉によって解決する。

「分かりました。お邪魔します」

さっき声を掛けてくれた大和撫子先輩が、俺の脇を通って店の中に上がっていく。

どうやら彼女が「海未さん」らしい。

「決まったら声を掛けて下さい」

突然、雪穂ちゃんがそんな台詞を発する。

……………俺か!?

確かに店内には、俺と雪穂ちゃんの二人しかいない。

 

 三年という月日は短いようで長い、まさか親戚の顔を忘れているとは思ってもいなかった。

 

穂乃果さんに遊んでもらう事が多かったが、決して雪穂ちゃんと遊ばなかった訳じゃ無い。穂乃果さんが無茶をする事が多かったため、叔母さん(穂乃果さんと雪穂ちゃんのお母さん)は小さい雪穂ちゃんを心配して頻繁には遊びに行けなかった。

これらの理由があるとしても、流石にショックである。当の本人である雪穂ちゃんは目が合うと営業スマイルを見せてくれるという始末である。

 

これは本格的にどう声を掛けるべきなんだ。

親戚だよ、と自分から言うのも悲しい…かと言ってこのまま帰る訳にもいかない。

どうしたものかかと1人悶々としていると、思わぬ所から助け船が来る。

「ハルちゃん?」

店の奥から、オレンジ色のサイドテールを揺らす少女。俺の1つ年上の親戚であり、今日ここに呼び出した張本人「高坂穂乃果」その人だ。

「…えぇーー!」

一拍置いて店内に声が響いた。

 

 

「いやぁ、懐かしいねぇ~」

穂乃果さんが感慨深そうに俺を見ながら茶を啜る。お婆ちゃんみたいだ。

所変わって、俺は…俺達は今穂乃果さんの部屋にいる。店内で話す訳にはいかないという事で場所を変えたのだ。

あの後、雪穂ちゃんには凄い勢いで謝られた。それはもう涙目になりながら…勿論、悪気は無いだろうし忘れてしまっていたなら仕方無いと思うので、雪穂ちゃんと同じ位「気にしなくて大丈夫」と頭を下げた。こういうのは日本人特有のものだと思う。

 

さて、俺の前には三人の女の子。

穂乃果さん、大和撫子先輩、そして少し変わった髪型の先輩。穂乃果さんの友達のようだ。

そして、三人は俺を前に三人で円になり小声で話をしているという状態だ。時折、大和撫子先輩に見られては視線を外される。所詮、チラ見というやつだ。非常に居づらい。

 

「取り敢えず、まずは自己紹介!」

手持ち無沙汰で辺りをキョロキョロしていると、穂乃果さんから提案があった。それより、相談の内容を話して欲しかったのだが初対面の少女二人がスタンバっているようなので、黙っておく。

「まずは、ことりちゃんから!」

「はぁ~い。南ことりです。穂乃果ちゃんと海未ちゃんと同じ音ノ木坂学園に通ってる二年生です」

穂乃果さんに促された先輩は、当たり障り無い自己紹介をする。どうやら先輩なのは当たっていたようだ。

「次は海未ちゃん!」

「園田海未です。穂乃果とことりとは幼い頃からの友達で、同じ高校に通っています。部活は弓道部です」

大和撫子先輩も南先輩と似たような自己紹介にプラス情報を上乗せしてくれた。…頭も良さそうだ。どうやら、三人共長い付き合いで幼なじみらしい。

「最後は『ハルちゃん』!」

………俺もしなければならないようだ。

そして、『ハルちゃん』と呼ばないで欲しい。

「桜場 悠人(さくらば はると)、藤月学園の一年生です。部活はバスケ部に所属してます」

当たり障り無い自己紹介をする。特に『悠人(はると)』を強調して。すると…

「ハルちゃんだよ!!」

穂乃果さんが元気一杯に俺のあだ名を言う。

「『ちゃん付け』止めて下さい!」

途端に南先輩と園田先輩はキョトンとした顔をこちらに向ける。穂乃果さんは「何で?」と言いたげだ。

 

 『悠人(はると)』小さい頃からあだ名としてハルやハルちゃんと呼ばれる事が多かった。小学生の頃は特に気にしていなかったが、中二の時当時好きだった女の子から「あだ名可愛いね」と言われて以来、そのあだ名は高校から封印すると心に決めた。

 

しかし、こんな恥ずかしい事実を言えるワケも無く、そのあだ名で呼ばれるの嫌なんです、と説明する。南先輩も園田先輩も納得してくれたようだが、穂乃果さんは「可愛いのに……」と不満そうだ。だから、それが嫌なんですけど!

 

 

「穂乃果にこんな歳の離れた親戚がいるとは知りませんでした」

そりゃ、そうだ。知っていたら逆に怖い。…あれ、そんなに歳離れてるか?

「学校生活には慣れましたか?」

穂乃果さんと話していたと思ったら、いつの間にか俺に温かい目が向けられていた。

慣れたか、と聞かれても俺が通っている藤月学園は中学からのエスカレーター式のためあまり変わった事は無いのだが、当たり障り無い返事を返す。

「小学校と違って大変な部分も多いと思いますが、何でも相談して下さいね」

「そうだね~、ことりも中学の始めは大変だったよ」

………………What??

ワケが分からず、穂乃果さんに助け舟を求めるべく視線を送ると気付いたようで笑顔を向けてくる。

「あれ?ハルちゃんて、まだ中学生だっけ?」

 

助け舟どころか爆弾を投下された。

あと、ハルちゃんて呼ぶな。




 いや、長々と申し訳ありませんでした。
 第三話いかがだったでしょう?
 良ければ、感想なんか頂ければと思います。
 出来るだけ考慮します。

 露草さん(漢字、合ってますか?)感想ありがとうございました。
主人公の情報は小説内で少しずつ開示して行こうか、と考えています。今の所は…
・名前
・学校
・部活 が開示されてますね。
もう1つ挙げるならば、
・身長(158㎝) です。

 後の外見やモデルなどは読者さん個人個人で想像して頂ければ幸いです。と、いうのもあまり決めてしまうと面白みに欠けるかな?と思うので…
どうしても、という意見がありましたら詳細を提示させて頂こうと思います。


 長々と失礼しました。
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