バスケ少年とアイドル   作:山田P

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山田Pです。

中々進まないストーリー。
8話目なのに1stLiveも終わらない。

謝るしか出来なくて、すみません。


episode 8

「なんでだろう?」

重苦しい空気の室内に穂乃果先輩の声が響いた。

 

 

レコーディングを始めて早三時間。

ここにいる全員がレコーディングなんてした事の無い初心者だ。もちろん俺も。

そんな初心者しかいない状態で滞りなく進むとは思っていなかったが、こんな事態になるとは思いもしなかった。…………練習時より三人の歌唱力がガクンと落ちている、気がする。

というのも俺は三人の練習をそこまで見た事が無いため『気がする』としか言えないが、三人も歌いながら違和感を感じたのか表情が暗い。

 

 

「なんでだろう?」

そして冒頭の穂乃果先輩の一言に戻る。

 

「いつも通り歌っているつもりなのですが…」

「ことりもそのつもりだけど」

園田先輩、南先輩も頭を抱える。

 

いつもと何が違うんだろう。

体調が悪い?

いや、掃除中も含め滅茶苦茶元気だった。

踊りながらじゃなきゃ歌えない…とか?

いやいや、意味が分からない。激しく動きながら歌えるなら歌だけでも出来るハズだ。

分からん。原因が分からないんじゃ解決策も見つからない。

 

 

「何か、足りない…気がしない?」

ふと思ったかのように穂乃果先輩が問う。

「練習着とか?ほら、普段練習してる時は制服じゃ無いから…」

なるほど、形から入るって事か。

「うーん…」

「とにかくやってみましょう!」

南先輩の答えに曖昧な反応を返す穂乃果先輩と園田先輩だったが、取り敢えず着替えてみる事になった。

着替え中、俺は通路で待機…ちょっと肌寒い。

 

着替えを済ませ、再びレコーディングを開始するが、結果は変わらなかった。

 

 

「なんでぇ~」

机に突っ伏して唸る穂乃果先輩。

機材が置いてあるから変な所を触らないか心配だ。

「やっぱり何か違うんだよねぇ」

「言われてみると私もそんな気がします」

「実は『気がする』だけで何も違わなかったり…とかは」

「ハルちゃん!穂乃果の勘を信じてないの!?」

机から顔を上げて非難の目で見てくる穂乃果先輩に、はい。とは言えず言い淀んでしまう。

「しかし、いつも一緒にいる三人にも分からないとなると、どうにもなりませんね」

シン―

場の空気を明るくしようと吐いた言葉だったが、三人がこちらを向いて黙る。アハハ…なんて笑いながら吐いたが俺は笑顔のまま固まる。何かマズかったかと頭を巡らせると――

 

「あー!!!」

爆音、ではなく穂乃果先輩の声がスタジオ内に響く。

「そうだよ!ことりちゃんと海未ちゃんがいないんだ!!」

椅子から立ちあがり顔を輝かせる先輩。

「いえ、私達はここにいます」

「違うよ!そうじゃなくてレコーディング中に!」

園田先輩の答えに声を大にして非難する穂乃果先輩。

しかし、まだ俺を含めて意味が分からない三人。

「んもう!だーかーらー!歌ってる時にことりちゃんと海未ちゃんが一緒にいないのぉー!」

すると納得したように園田先輩達から声が上がる。

「なるほど。そういう事でしたか」

「そっかぁ。だから」

「うん!何か欠けてる気がしたんだよー」

分かって良かったーと上機嫌の穂乃果先輩。

 

いや、俺は良く分からないんだが、とにかく要約すると要は モチベーションの問題 ということのようだ。

「では、次は三人で歌ってみましょう!」

園田先輩の宣言から、気合い充分でスタジオに入ろうとする三人…だが、

「マイク2つ入れるんで手伝って下さい」

俺の発言で腰を折られ、新喜劇もビックリの素晴らしいずっこけを披露してくれるのだった。

うん、お見事です。

 

 

 

 

その後は悩んでいたのが嘘のようにレコーディングはスムーズに終わり、帰路についた。

 

 

 

…かのように見せかけて、俺は再びスタジオへ。

 

時刻は19時を回ってる。

さてさてさぁて、一体何時に帰れるんだろうか。

 

と、まぁ既に眠い目を擦りながら音響機材に向かい終わりが見えない編集作業に取り組むのでした。

俺って健気だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたは!!」

「ぁん?」

 

あれから数日経った今。

昨夜、穂乃果先輩からダンスが形になって来たと思うから練習見に来て欲しいと言われ、苦手な早起きをし学校前に神田明神へ訪れた。放課後行きたいのは山々なんだが、練習が詰まっているため朝しか無かったという次第である。……朝練はサボったので放課後頑張ります。

 

 

とにもかくにも、そんな朝からクソ長い階段を登り切った先にいたのは予想していた三人…だけでは無かった。

 

もう1人、肩まで伸びたクセのある赤い髪の少女。どこかの令嬢のようなセレブ感がある。

これで物静かなら尚良し「この間のムカつく男子!」

……人生そんなに甘くない。

 

「で、どこかで会いましたっけ?」

「あなたねぇ…それ、本気で言ってるの!?」

「すみません、人の顔と名前覚えるの苦手で」

「はぁ!?信じらんない!」

物凄く睨まれる………………あれ、デジャヴか?

同じようなことが前にもあったような?

 

あぁーあの時の「プライバシー侵害者か」

「はぁ?イミワカンナイ!」

「え?だって、偉そうにいきなり『あの三人とどういう関係?』て聞いて来たから」

「純粋な疑問を聞いただけじゃない!それに、どう見ても私の方が年上なんだから偉そうでも無いわ!」

「は?勝手に年下って決め付けんなよ!」

「年下でしょ!私は高一よ、こ・う・い・ち!年上は敬いなさい!」

「は?同い年だけど?」

さっきまでの怒りはどこへやら、俺の口から至って冷静に言葉が出る。

「………は?」

こちらも鳩が豆鉄砲食らったような顔をしている。

 

 

そして暫しの静寂ー

 

 

「あの、二人は知り合いな」

園田先輩が隙を見計らって話を持ち掛けようとするが、

「はぁぁぁーーー!!?」

それは一瞬にして崩れ去る。

「何言ってるの?高一男子の平均身長知ってる?168㎝よ!168㎝!!あなた、どう見ても中学生でしょ!?」

 

カッチーーーン

 

超絶頭に来た俺は鞄にある生徒手帳を引っ張り出し、身分証明書のあるページを開き高らかに宣言してやった。

「藤月学園高等部一年、桜場悠人!小さくて悪かったな!」

赤髪少女は俺の剣幕に押されたように数歩後ずさり、顔を俯かせた。……あれ?もしかして、泣いてる?どうして良いのか分からず、助けを求めるべく先輩三人に目をやると蔑むような6つの瞳と目が合う。

助けがないであろう事を察した俺は、さっきまで口喧嘩をしていた少女に声をかけようと

「……………わよ」

する直前で、聞き取れるか聞き取れないか程度の声が投げられる。多分、目の前の少女だと思い目をやるともう一度、今度は聞き取れる声で

「わ、悪かった…わ」

謝罪だった。最後の方が小さくなっていたが確かに謝罪の一言だった。

「あ、うん。俺も大きな声出してごめん」

ここで意地を張る程、俺もガキじゃ無い。

そして案外素直なヤツなんだと見直したり…

「フン」

しない。やっぱり勘に触るヤツだと思った。

 

 




相変わらず、動きが無い小説です。
皆さんの頭の中で自在に動かして頂けると嬉しいです。

西木野さんて、こんな感じですか?
難しい性格をしていらっしゃるので分かりません。

感想待ってます!
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