インフィニット・ストラトス いちか君と一夏のIS学園生活 作:迷い人
「ソロモンよ。私は帰ってきた!」
と言いたい気分です。理由は・・・。
『前回の更新の後、風邪を悪化させ気管支炎になり入院してました』
子供の頃、ぜん息などで苦労してましたがまさかこんな事になろうとは思いもしませんでした。風邪だからって甘くみてはダメですね。そしてまさか二カ月近く入院することになろうとは・・・。
退院したらすぐにテストが近いという現実。勉強をしないでこちらを更新している辺り成績については゛諦めている゛ということの現れですね。
とにかく色々あって更新が遅れてすいません。そしてみなさん。病気には気をつけてください。
年が明ける前に退院できてよかった!
ドイツ軍IS配備特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』。通称『黒ウサギ隊』。眼帯をした黒ウサギが部隊章であるこの隊はラウラをはじめ全員が肉眼へのIS用補佐ナノマシン移植者であり、最強の部隊であった。ある時刻・・・その部隊の副隊長であるクラリッサ・ハルフォーフに緊急暗号通信と同義のプライベートチャンネルが届いた。
「受諾。クラリッサ・ハルフォーフ大尉です」
『わ、私だ・・・』
本来なら名前と階級を言わなければいけないのだが、向こうの声が妙に落ち着きが無く揺れているためクラリッサは怪訝そうな顔をする。
「ラウラ・ボーデヴィッヒ大尉、なにか問題が起きたのですか?」
『あ、ああ・・・。とても、重大な問題が発生している・・・・』
その様子からただ事ではないと思ったクラリッサはハンドサインで隊員の作業を止めさせ、ラウラからの命令があればすぐに対応できるように準備をさせる。さすが軍隊ですね。こういった辺りはさすがです。
「部隊を向かわせますか?」
『い、いや、部隊は必要ない。軍事的な問題では、ない・・・・』
「では?」
『クラリッサ。その、だな。わ、わ、私は、可愛い・・・らしい、ぞ』
「・・・・・はい?」
それまで規律整然としていたクラリッサの声が、半オクターブほど高くなる。ついでに、きりりっとした口調は突然の意味不明な事態に対して若干間の抜けたものへと変わっていた。そりゃそうですよね。
『い、い、いちかが、そう、言っていて、だな・・・・』
そこまで言ってクラリッサはピンときた。
「ああ、織斑教官の弟で、隊長が好意を寄せているという彼ですか」
『う、うむ・・・。ど、どうしたらいい、クラリッサ?』
「そうですね。まずは状況把握を。直接言われたのですか?」
『い、いや、向こうは私がいるとは思っていなかっただろう』
そりゃ、ダンボールの中に入ってラウラが追跡しているとは思わないでしょう。
「最高ですね」
『そ、そうなのか?』
「はい。本人がいない場所でされる褒め言葉にウソはありません」
『そ、そうか・・・』
恐らくラウラの背景は綺麗な花畑一面と化しているでしょう。
『そ、それで、だな。来週に行く臨海学校で着る水着のことで、そ、そのな・・・。どういった物を選んだらよいか指示を頼みたくてな・・・』
「なるほど。それで隊長はどういった水着を予定しているのですか?」
『う、うむ。学園指定の水着を・・・』
「何をバカなことを!」
「!」
「たしか、IS学園は旧型スクール水着でしたね。それも悪くはないでしょう。しかし、隊長の想い人は原因不明の理由で子供化しているのでしょう。故にスクール水着のマニア心はまだ持っていないでしょう」
いや、大人になれば持つものではないでしょう。
「隊長の想い人の大人の姿の状態なら効果はあるでしょうが」
一夏。何か凄い事を言われてるぞ。
「隊長は確かに豊満なボディで男を篭絡というタイプではありません。ですが、そこで際物に逃げるようでは『気になるアイツ』から前には進まないのです!」
『な、ならばどうする?』
「そうですね。・・・・隊長の想い人の写真などはありますか?大人の姿の写真などはこちらにありますが子供の姿の写真などはありません。容姿を見て対策を練る事もできますので」
『わかった。そちらに画像データを送る』
「了解」
しばらくするとラウラからデータが送られてきた。
「届きました。早速、確認します」
届いたデータを確認するクラリッサ。
「ぐはっ!」
急に鼻血を噴き出し倒れるクラリッサ。
『ど、どうしたクラリッサ!』
「こ、これは、な、なんという・・・・」
送られてきた画像は、Tシャツにショートパンツを着たいちか君だった。何故か麦わら帽子を持っており、それで口元を隠している。撮られることが恥ずかしいのかえくぼを浮かべ赤くなっている。
「副隊長!大丈夫ですか?」
「どうされたのですか?」
隊員達が急にクラリッサが鼻血を出し倒れたので心配になり近寄ってきた。
「ん?この画像は・・・・」
一人の隊員がいちか君の画像に気がついて声をあげる。それにつられて他の隊員達もその画像を見る。
「ば、馬鹿者!私でこの有様なんだぞ!お、お前達では・・・・」
クラリッサがそう叫ぶが遅かったようで。
「「「「「「「「「「ぶはっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」」」」」」」
隊員達は鼻血を出しながら倒れた。意識を失っているのか誰も動かない。しかしその表情はとても嬉しそうだ。
「遅かったか・・・・」
何とか立ち上がりながら言うクラリッサ。
しかしこの部隊の人達って・・・・。
『どうしたクラリッサ!応答をしろ!』
「た、隊長・・・・。隊長の想い人はまさに『最終兵器』ですね。部隊が全滅しました」
いや、いちか君の画像を見てそんな事になるのはあなた方の部隊だけですよ。
『い、いったいどうした』
「な、何とか立て直しますのでご心配なく・・・。これを見て秘策を思い付いたので伝えます」
『う、うむ』
そう言って鼻にティッシュで栓をしてラウラに秘策を伝えるクラリッサだった。
何とか全員、意識を取り戻した『黒ウサギ隊』の隊員達。全員、鼻にティッシュで栓をしている
「よし、全員意識を取り戻したな」
「「「「「はい!」」」」」
いちか君の画像を見ただけで鼻血を出して意識を失うあたり、IS学園の生徒と同じ人種に思える部隊ですね。
「隊長の想い人の事だが、この画像を含み『黒ウサギ隊』の極秘とする。この情報が国家に渡れば・・・・」
いちか君と一夏に危険が迫るかもしれないからですね。
「国を上げて、彼を愛でるに違いない!」
平和な国なんですね、ドイツって・・・・。
「よし、これから訓練を行う」
やっと軍隊らしくなってきた。
「隊長が彼をここにつれて来られた時、粗相があってはいけない。この画像を見て逝ってしまわないようにする」
「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」
前言撤回・・・。
この後、ドイツ軍の他の部隊は血まみれになった黒ウサギ隊を見て畏怖をするようになった。血まみれになるような訓練を行っている黒ウサギ隊に。
訓練の内容は黒ウサギ隊だけが知っている・・・・。
「海っ!海が見えたよ!シャルお姉ちゃん!」
トンネルを抜けたバスの中でいちか君が声を上げる。子供だけあってこういった事は嬉しいようだ。臨海学校初日、いちか君の日頃の行いが良いのか天候にも恵まれ無事快晴。
「う、うん?そうだねっ」
バスでいちか君の隣になったのはシャルだった。ちなみにシャルとはシャルロットのことです。シャルが男装を止めたので呼び名が普通に戻ったので、いちか君が親しみをこめて考えたのがシャルという名前だった。
「あっ、そのブレスレット。気にいってくれたんだ」
「うん。いちかがプレゼントしてくれたものだからね」
左手首にシャルがしているのブレスレットは、以前いちか君がのほほんさんと出かけた時にお礼として買ったものだ。シャルは銀色のそれを眺めては、時々思い出し笑いでもするかのように笑みを漏らす。
「うふふっ♪」
もの凄いご機嫌だ。無理はないかもしれないが。
「まったく、シャルロットさんたら朝からえらくご機嫌ですわね」
通路を挟んで向こう側、セシリアが若干むすっとした顔で言ってくる。
「うん。そうだね。ごめんね。えへへへ・・・・・」
セシリアの言葉を笑顔で返すシャル。きっとシャルの心の中では三頭身で天使の羽が生えたシャルが四人で手を繋いで空を舞っているだろう。
「いちかさんからプレゼントを頂くなんてズルイですわ」
「セシリアお姉ちゃんも欲しいの?」
「ええ!もちろんですわ」
「じゃあ、次の機会にあげるね」
「や、約束ですわよ」
満面の笑顔になるセシリア。きっとセシリアの心の中では、宝〇大劇場の舞台上の大階段の上でセシリアが歓喜の歌を歌っているだろう。セシリアの周りには踊っている役者もいるはず。もうレビューですね。
「うん。じゃあ、指切り」
笑顔で指をだすいちか君。
「「指切りげんまん~ウソついたら」」
二人は声を合わせて言う。
「針千本の~ます」
「いちかさんの〇〇をも~らう」
「?」
首を傾げるいちか君。
「?」
首を傾げるセシリア。
というかセシリアさん。何かもの凄い事を言わなかった?
「間違えましたわ」
「ほほほほ」と笑うセシリア。間違えたのではなく本音が出たのでは?とにかくプレゼントの約束をしたセシリアだった。
「そろそろ目的地に着く。全員ちゃんとちゃんと席に座れ」
千冬の言葉で全員がさっとそれに従う。言葉通りほどなくしてバスは目的地である旅館前に到着した。四台のバスからIS学園一年生がわらわらと出てきて整列した。
「それでは、ここが今日から三日間お世話になる花月荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないようにしろ」
「「「よろしくおねがいします!」」」
千冬の言葉の後、全員が挨拶をする。久しぶりに千冬の教師らしいところを見た気がするのは気のせいかな?
「はい、こちらこそ。今年の一年生も元気があってよろしいですね」
女将と思われる人が笑顔で答える。どうやらIS学園はこの旅館には何度もお世話になっているようだ。
「あら、こちらが連絡あった・・・」
いちか君の姿を見て千冬に尋ねる女将。
「ええ、まあ。今年は男子が一人いるせいで欲場分けが難しくなってすいません」
「いえいえ、気にしないでください」
できた女将である。
「本当は私と入るつもりでしたが学園側がうるさくて。折角、風呂場でいちかの体を・・・・」
できていない姉である。
「可愛い弟さんですね」
「ええ!それはもう!まずは・・・・」
いちか君がどれだけ可愛いか熱く語りだす千冬。若干・・・いや、相当に引いている女将。そんな時。
「ぼ、ぼく。お、織斑いちかです。よろしくお願いします」
ぺこっとお辞儀をするいちか君。
「うふふ、ご丁寧にどうも。清州景子です」
いちか君の自己紹介のお蔭で千冬から逃げることができた清州さん。
「えっと、ISを起動させるとぼくは一夏お兄ちゃんに変わります。一夏お兄ちゃんのこともよろしくお願いします」
「ええ、その事も聞いてますから大丈夫ですよ」
本当にできた女将である。
「それじゃあみなさん、お部屋の方にどうぞ。海に行かれる方は別館の方で着替えられるようになっていますから、そちらをご利用なさってくださいな。場所がわからなければいつでも従業員にきいてくださいまし」
女子一同は、はーいと返事をするとすぐさま旅館の中へと向かう。とりあえずは荷物を置くようだ。初日は終日自由時間だそうだ。
「ね、ね、ねー。おりむ~」
このゆる~い呼び方はのほほんさん。
「おりむーって部屋どこ~?一覧に書いてなかったー。遊びに行くから教えて~」
のほほんさんの言葉で周りにいた女子が一斉に聞き耳を立てる。この方々は何を考えていらっしゃるのでしょう?
「ぼくも知らないんだ。廊下にでも寝るのかな?」
千冬がそれは許さないと思う。
「んー、もしそうだったらーおりむー。私達の部屋に来なよ~」
本当に良い人ですね、のほほんさん。
「織斑くん。あなたの部屋はこっちです。ついて来てください」
山田先生がいちか君を呼んだ。山田先生を待たせるわけにはいかないので、いちか君はのほほんさんに「また、あとでね」と言って別れた。
「山田先生。ぼくの部屋はどこですか?」
「はい。今、織斑くんの部屋に向かっているところです」
「はい」
しばらく山田先生について行くいちか君。そして・・・。
「えっと・・・・ここ・・・です・・・」
若干、赤くなりながら部屋を紹介してくれる山田先生。
「あれ?ここって・・・」
ドアにばんと張られた紙は『教員室』と書かれている。
「最初は個室という話だったんですが、子供を一人にするのは良くないという事と就寝時間を無視した女子が押し掛けるだろうという事になりまして」
はぁ、とため息をつく山田先生。
「最初は織斑先生と同室ということになっていたのですが、学園側がその・・・許可が下りなかったので」
いちか君が千冬と同室だと変な意味で危険ですからね。
「巡り巡って、私と同室になりました。教員と一緒なら女子も近づかないだろうとのことで」
山田先生には悪いが、山田先生だと恐らく女子は押し掛けてくると思いますよ。それに山田先生と同室だと、いちか君はともかく一夏の精神の方がどうなるか・・・・。
「うわー凄いー」
といった心配はなんのその、いちか君は部屋から見える風景を見てはしゃいでいる。
「一応、大浴場も使えますが織斑くんは時間交代です。本来なら男女別になっていますが、一学年全員ですから。人数が人数なので一部の時間のみ使用ができます。深夜、早朝に入りたい時は、部屋にあるのを使ってくださいね」
「はい」
色々と説明をしてくれる山田先生。いちか君と同室になるという事は一夏とも同室になるという意味を考えないようにしているのだろうか?
「それでは、今日は一日自由時間です。荷物も置きましたし、後は楽しんできてください」
「山田先生は?ぼく先生と遊びたいよ」
「私は他の先生との連絡なり確認なり色々とありますから。でも・・・」
少し考える仕草をして。
「少しくらいなら、ゆっくりする時間もとれると思いますからその時に一緒に遊びましょう」
笑顔でいちか君の頭を撫でる山田先生。
「うん!」
笑顔になるいちか君。そしていると。
「いちか!山田先生に〇〇されていないか?」
ノックもなしで部屋に入ってくる千冬。子供に〇〇をするなんてあなただけですよ千冬さん。
「織斑先生・・・」
呆れた顔で千冬を見る山田先生。そりゃそうですね。
「織斑先生もいらっしゃったので仕事を始めます。織斑くんは遊びに行ってください」
「はーい!」
「むっ、私はまだいちかと」
「さあ織斑先生。行きますよ」
千冬の手を引いて行く山田先生。珍しく山田先生の方が押している。
そしていちか君は海に向かうのだった。
いちか君は海に行くため更衣室のある別館に向かう途中に箒と会い、一緒に向かう事にした。その途中、空中に浮いた四角い箱があった。その箱は発光しており、『?』マークが描かれていた。これはひょっとして?
「箒お姉ちゃん。これって、叩くとキノコとか出てきたりするのかな?」
「知らん。私に訊くな。関係ない」
「ん~箱を叩くよ。叩かないといけない気がするんだ」
「好きにしろ。私には関係ない。変な人が出てきても私は知らんぞ」
そう言ってすたすたと歩き去ってしまう。一人残されたいちか君は箱を叩いた。
「・・・・・」
しかし箱からは何も出て来なかった。
「何をしていますの?」
「あっ、セシリアお姉ちゃん。この箱を叩いてみたけど何も出て来ないんだ」
「箱?」
セシリアがきょとんとしていると。
キィィィィィン・・・。
高速で何かが向かっているかのような音がしてきた。
ドガーン!
急に何かが盛大に地面に突き刺さった。
「「に、にんじん?」」
その突き刺さった物を見ていちか君とセシリアがそう漏らす。何と言うかイラスト風にデフォルメされた巨大なにんじんだ。
「あっはっはっ!引っかかったね、いっくん!」
ぱかっと真っ二つに割れたにんじんの中から笑い声とともに登場したのは、件の天才・篠ノ之束だった。
「ふっふっふ。体が大きくなるキノコや手にしたら火の玉を出せる花とか出てくると思ったね。甘い、甘いよいっくん」
現実に出てくるのなら見てみたいものですが。
「束お姉ちゃん、久しぶりー」
そう言って束に抱きつくいちか君。ちなみに束の恰好は、不思議の国のアリスが着ているような青と白のワンピース。そしてウサミミを装着していた。
「うんうん。おひさだね。本当に久しいね。いっくん、可愛くなったね!連れて帰りたいくらいだよ!」
いちか君を抱きしめてくるくる回る束。しかし束さん、それは犯罪ですよ。
「おお!そういえば、いっくんにプレゼントがあるんだ」
「本当に!」
懐から赤いビー玉を取り出す束。ひょっとして・・・・。
「これをかざして、『レ〇ジングハート、セットアップ』って言ってみて」
「うん」
不思議そうに赤いビー玉を受け取るいちか君。
「じゃあ、レイ〇ングハート、セットアップ!」
赤いビー玉をかざして叫ぶいちか君。そして魔法少女の変身シーンが展開され。
「・・・これって?」
そしていちか君はツインテールのどこかの魔法少女になってしまいました。
「思ったとうり、凄く似合ってるよ。いっくんこっちを向いて」
撮影にはいる束。ちなみにセシリアは。
「我が生涯に一片の悔いは無しですわ・・・」
いちか君の姿を見て鼻血を出して倒れ、逝っていた。というかセシリアさん。あなたの生涯はそれで良いのですか?
「束お姉ちゃん・・・・」
「ん?何かな、いっくん」
「これは・・・恥ずかしいよ・・・・」
いちか君は顔を赤くし、両手でスカートの裾を持っている。ウエディングドレスは大丈夫でも魔法少女の衣装は恥ずかしいようだ。
「もぉぉぉぉぉぉ、いっくんってば可愛いよ!反則だよ!レッドカードだよ!」
ん?退場しないといけないのですか?
「お持ち帰りするよ!ちーちゃんが何と言おうとお持ち帰りするよ!」
だから束さん。それは犯罪ですよ。
「おっと、いけない。撮影の続きをしないと。いっくん、セクシーなやつを撮影したいから衣装がはだけた感じにして」
手をワキワキさせながらいちか君に近づく束。子供に何を言っているのですか束さん。
「あなたはナニをやっているんですか!」
スパァン!
どこかに行った箒が突然現れて花月荘のスリッパで束の頭を叩いた。
「箒ちゃん。突然現れてスリッパで人を叩くのはよくないよ」
「幼い子供の衣服をはだけさせるのはどうなんですか?」
おおっ!箒がまともな事を言っている。
「いちかのはだけた姿もいいが、やはりはだけさせるなら大人の魅力がある一夏の方がいい」
「なるほど!」
ぽん!と手を叩く束。本当にどうコメントすればよいのか・・・・。
「おおっ!そういえば箒ちゃん、探してたんだよ。久しぶりだね。こうして会うのは何年ぶりかなぁ」
「・・・どうも」
今更ですね。
「頼まれていたものを渡しにきたよ」
「・・・・ありがとうございます」
箒専用のISですね!
「先っき撮影したばかりの『いっくんの魔法少女写真集』だよ」
「・・・本当にありがとうございます。・・・じゅるり」
先っき撮影したばかりのはずなのに何故出来ている?
「さあ、いっくん。今度は大人のいっくんの写真集をつくるから白式を起動・・・」
それは箒以外に需要があるのだろうか?
「やだぁー」
叫んで逃げるいちか君。束の邪まな考えを察知したようだ。
「待ってよ、いっくん~」
追いかける束。何か犯罪者に見えてくる。
「いちかを追いかけたい。しかしこの写真集も見たい・・・」
走っているいちか君と写真集を交互に見る箒。写真集に写っている本人がいるのだから、いちか君を追いかけた方が良いのでは?
この後、女将の清州さんが追いかけられているいちか君を助けた。そして束を正座させお説教するのであった。束にお説教したりと、この人はできた女将だけではないようだ。
束曰く。
「あの人は覇〇色の使い手だね」
とのこと。それはないでしょ?
水着に着替え浜辺でそれぞれ遊ぶ生徒達。いちか君はセシリアと一緒に砂のお城を作っていた。
「こうやってー」
一生懸命に砂のお城を作っているいちか君を笑顔で見ているセシリア。
「(こうやって、いちかさんと遊でいると微笑ましい気持ちになりますわね)」
ひょっとして母性に目覚めつつ・・・。
「(それにあのもみじの様な手でサンオイルを塗ってもらえたら)」
顔が緩むセシリア。母性には目覚めていなかったようです。
「出来たー」
「お上手ですわ」
二人が喜んでいると。
「甘いわよ、いちか。砂のアートはこう作るのよ!」
鈴の高らかに声をあげる。鈴の後ろには砂で作った、サイズは小さいが『万里の長城』があった。どうやって作ったとか色々と疑問があるが・・・。
「鈴お姉ちゃんが作ったの?すごーい!」
「ふふっ。このくらいあたしにかかれば大したことないわ」
自信ありげに笑う鈴。
「芸術にも秀でた代表候補生なんてあたしだけでしょうね」
それは芸術なの?もはや芸術ではないような・・・・。
「聞き捨てなりませんわね・・・・」
セシリアはゆっくりと歩き出し。
「はっ!」
掛け声とともにセシリアは素早く動き。
「どうです」
サイズは小さいが鈴同様に砂で作ったアート?『ロンドン塔』が出来あがっていた。
「セシリアお姉ちゃんもすごーい!」
はしゃぐいちか君。凄いと言えば凄いが本当にどうやって作っているのでしょうね。
「やるじゃない、セシリア」
「鈴さんも」
不敵に笑う二人。
「この前のラウラが乱入してきて有耶無耶になった時の続き。ここで決着をつける?」
「よろしくてよ」
こんな所でISの戦闘は不味いのでは。
「「はっ!」」
二人は掛け声とともにどんどんと砂のアートを作っていく。何の戦いが始まったのでしょう?
「お姉ちゃん達すごーい!」
喜ぶいちか君。二人が色々なアートを作るので浜辺が『札幌〇祭り』のような雰囲気になってきた。
「あ、いちか。ここにいたんだ」
「シャルお姉ちゃんとラウラお姉ちゃん」
「う、うむ」
いちか君が振り向くと、そこにはシャルとラップタオルを身に纏ったラウラがいた。見た目がてるてる坊主のようだ。
「ラウラお姉ちゃん。何でそんな格好をしてるの?」
確かに。ラップタオルって子供が学校で水着に着替える時などで使ったりするものですよね。
「む・・・・」
歯切れが悪いラウラ。
「ほーら、せっかく水着に着替えたんだから、いちかと一夏に見てもらわないと」
子供に水着を見せても・・・。
「ま、待て。私にも心の準備というものがあってだな」
「もー。さっきからそんな事ばかり言って。一応僕も手伝ったんだし、見る権利はあると思うけどなぁ」
ラウラとシャルは同室になったらしい。先月の一件ではお互いにライバルとして戦ったが、今は普通にルームメイトとし仲がいいようだ。
「うーん、ラウラが出てこないんなら僕はいちかと遊びに行こうかなぁ」
「な、なに」
「うん、そうしよ。いちか、行こっ」
言うなり、シャルはいちか君の手を取る。
「ま、待てっ。わ、私も行こう」
「その格好のまんまで?」
「ええい、脱げばいいんだろう、脱げば!」
ばばばっとラップタオルをかなぐり捨てて、水着姿のラウラが陽光の下に現れる。しかもその水着というのが。
「わ、笑いたければ笑うがいい!」
黒の水着、しかもレースをふんだんにあしらったもので、一見するとそれは大人の下着にも見える。さらにいつも飾り気のない伸ばしたままの髪は左右で一対のアップテールになっている。
「おかしなところなんてないよね、いちか?」
「うん、すっごく可愛いよラウラお姉ちゃん!」
「なっ!」
満面の笑顔で言ういちか君の言葉が予想外だったのか、ラウラは驚きに一瞬たじろいだあとそのままカーッと赤面した。今、ラウラの体温を測ったら凄いことになっているかもしれない。
「しゃ、社交辞令ならいらん・・・」
「ラウラお姉ちゃん」
「な、何だ」
「社交辞令って何?」
首を傾げて質問するいちか君。
「ほら、ラウラ。いちかは社交辞令を知らないんだよ。ということは純粋にラウラの事を可愛いって思っているんだよ」
「///////」
さらに赤くなるラウラ。
「シャルお姉ちゃんも可愛いよ」
「ふふっ、ありがと」
嬉しそうに笑うシャル。シャルの手首には、いちか君がプレゼントしたブレスレットが光っていた。
「ブレスレット、錆びたりしないの?」
「大丈夫だよ。来る前にちゃんと保護コートしてあるし、後で塩水は洗い流すから。その・・・せっかくいちかがくれたものだしね」
いちか君の頭を撫でながら言うシャル。
「いちか」
「何、ラウラお姉ちゃん?」
「ずるいぞ、それは。私にも何かプレゼントを・・・その、して欲しいのだが・・・・」
子供にプレゼントを強請るのはどうかと。いや、いちか君に強請るということは一夏に強請っていることにもなるからよいのか?
「じゃあ、次の機会にね。セシリアお姉ちゃんとも約束したし」
「ほう?セシリアの奴、抜け駆けをしていたとは。少し会談をしなければならないな。これはドイツとイギリスの国家問題だからな」
いちか君からのプレゼントは国家問題まで発展する事なんですか?
「ラウラお姉ちゃん、可愛いからもっと可愛いくなるようなものをプレゼントするね」
「なっ、かっ、くぁ、かわいっ」
ラウラはいちか君の言葉に狼狽したような反応をする。
「か、かか、かかか、可愛いと言われると、わわわ、わや、わた・・・私は。うぅっ」
先ほどより更に赤面するラウラ。今のラウラの体温を測ったら体温計を振り切るだろう。
「私はぁぁぁぁぁぁぁ!」
そう叫びながら目にも映らないような速さかもしれない速さで何処かへ走って行った。
「ラウラお姉ちゃんどうしたんだろう?」
首を傾げるいちか君。
「うーん。おりむーは小さいながらに乙女ブレイカーを持っているだね~」
いつの間にか来ていたのほほさん。そして一人納得をするのだった。
「のほほんお姉ちゃん。その格好熱くないの?」
のほほんさんが着ているのは水着ではなく着ぐるみだ。耳までついている全身すっぽり型のきつね姿だ。
「大丈夫だよ~。おりむー着てみる~?おりむーはたぬきだよ~。頭に葉っぱをのせてね~」
「ここだと暑そうだから今度着るね。それより、のほほんお姉ちゃん遊ぼう」
「いいよ~」
「僕をおいて話を進めないでよ」
いちか君、シャル、のほほんさんの三人でビーチボールで遊び始めた。三人が遊んでいると。
「いちか、ここにいたのか。探したぞ」
と、いつの間にか千冬と山田先生が来ていた。
「どうでもいい仕事を終わらせてやっと自由時間だ。さあ、いちか。一緒に遊ぶか」
若干テンションが高めの千冬。よほど、いちか君と遊びたかったのだろう。
「ぼく山田先生と遊ぶから、千冬お姉ちゃんはゆっくり休んでいてね」
そう言って山田先生の元に行くいちか君。
「・・・・・・・」
真っ白になる千冬。そして・・・・。
「いちかが姉離れしていくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
頭を抱えて転がっていく。ブリュンヒルデと呼ばれた威厳などは微塵もなかった。
「山田先生。遊ぼう!」
「はい、約束しましたからね。それじゃ、行きましょう」
貴重な自由時間をいちか君と過してくれる山田先生だった。この後、シャルやのほのほほんさんや他の生徒達を交えていちか君だった。
後日。
「ウエディングドレスや魔法少女の衣装を着たのはいちかだ。俺じゃない・・・」
ISの授業中にそんな事を言う一夏がいたとか。
彼に幸あれ!
さて、次回はどんなお馬鹿な話にしましょうか。久しぶりなのでいちか君の話し方が変になっているような気がしますが気にしません。
気にしない。
気にしてないよ。
気に・・・しないよ。
とにかくこれからもぼちぼちと更新をしていきます。
感想の返事は後日しますので、感想を書いてくださったみなさん今少し待ってください。ちょっと体力が辛くなってきたので間を開けて返事を書かせていただきます。必ずお返事をさせてもらいますのですいませんが時間をください。
次回は・・・箒が紅椿を貰えるシーンあたりですかね?お馬鹿な展開でいきますのでよろしくお願いします!