魔進チェイサー THE STORY   作:ちょいワルドラゴン

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前回までの魔進チェイサーは
その1:少女たちデリーターの目的は人間を再構成させ平和を作ること
その2:敵は生き神率いる破壊神と創造神
その3:チェイスはあくまで正義ではなく悪として戦うことを決意する。


第3話 その蹴りに思いを

《BREAK UP!!》

 

不気味なエレキギターの音色と共に紫色の稲妻と光がチェイスの身体を包み込んでいく。その光の中で青年の身体には不気味な鎧と思われるものが装着されていく。

怪人たちは一瞬瞬きをすると目の前にはもうすでに彼の姿はなく煙しか残ってはいなかった。

 

「チェイスはどこ?」

 

少女がキョロキョロと辺りを見回した時噴水の上にその姿はあった。

黒い体に紫色の金属パーツ、所々にツギハギのようにメタリックパーツが光り輝く。その姿はまさしく死神。

それこそチェイスの戦うための姿、魔進チェイサーだ。

黒と白の怪人達はその威圧的な姿に恐怖し戸惑っているように見えた。噴水の上のそれは地面に飛び降りるとゆっくりとブレイクガンナーの銃口を掲げ歩き出す。

すると白い方の怪人が啖呵を切って走り出す。飛びかかった怪人にチェイサーは目にも留まらぬ速さで弾丸を3発、右足の股関節、左胸、首に弾丸を浴びせた。

怪人の身体から黄緑色の血液のようなものが噴き出すと痛みでもがき始める。

 

「何故そいつの弱点がわかったの?」

「先ほど殴られた際に身体情報をスキャンさせてもらった。」

 

すると倒れ込んでもがく白い怪人に続けて銃撃を食らわせる。するとその怪人を助けるかのようにもう一方の黒い怪人も飛びかかってくるがチェイサーはその顔に一発パンチを食らわせる。

するとその顔に亀裂が走り今度は青い色の血液が滴り落ち始めた。

チェイサーはブレイクガンナーに車のようなものをセットする。

 

《TUNE CHASER COBRA !!》

 

その音声と共にチェイサーの背中に武器のようなものが転送されるそしてその武器が彼の右腕に移動するとその先からムチのようなものが出てくる。

 

バイラルコア

ロイミュードのコアに当たるパーツでチェイサーはこれをブレイクガンナーにセットすることで様々な武器を装備することができる。

 

チェイサーはムチのような武器で白い怪人に連続攻撃を浴びせかける。攻撃が当たるたびに血しぶきが飛び破片が飛び散る。

そして最後にムチで白い怪人を締め上げるとそのまま怪人は爆発した。

 

「強すぎる。

さすがはロイミュード000……いいえ、プロトドライブ!!

お前もいきなさい!!」

 

《TUNE CHASRE BAT !!》

 

ムチのような武装が弓のような形に変わっていく。

その一撃が黒い怪人の胸を貫き強靭な一撃を加えた。

そのまま少女の前に倒れこむと怪人はブルブルと痙攣を始める。

 

「どうやらお困りのようだな。」

「お前は!?」

 

少女の横に謎の黒い怪人がもう一体現れた。

その姿は先ほどまでいたもう一体とは異なる。目の前で倒れている怪人はシンプルな人形のような形であるのに対しその怪人は右腕はリボルバー型の拳銃のような形で左腕は巨大な鉤爪のような形になる。体全体は機械的なメタリックブラックである。

 

「マグナムイレギュラー、何故幹部のお前がここに。」

「お前が一人で楽しそうなことをしているんでな、どうやら俺の部下がヘマこいたようだな。」

 

倒れた怪人は震える手で黒いマグナムイレギュラーという怪人に近づく。

 

「あーあ、こんなにボロボロになっちゃって。」

「そいつに進化のキッカケを与えてあげてくれますか?」

「仕方ねえなぁ。

確かお前はえぐるのが得意だったな。

そしたらこいつをやるよ。」

 

マグナムイレギュラーは倒れた黒い怪人の傷口に何か金属のようなものを落とした。

その瞬間倒れた怪人の身体がボコボコと膨らみ出し内部からマグマのような紅蓮の液体が溢れ出す。すると多量の蒸気と共に中の怪人の姿が変わっていく。

銀色の身体、両腕は異様に長くその先は4叉に別れた針のようになっている。

 

「喜べ!!

お前は今日から雑兵から進化したデリーターとなった。

フォークイレギュラー、それがお前だ。」

「ギエエエエエエエエエ!!」

 

フォークイレギュラーは叫びながら両腕を振り回す。

そのフォークは電柱を切り裂きコンクリートをえぐり出す。

その瞬間時間が再び進みだした。

 

「怪物だああああああ!!」

「キャああああああ!!」

 

人々が恐怖で一心不乱に逃げ出した。

混乱する人々が溢れかえる公園でフォークイレギュラーは奇声をあげて暴れまわる。

 

《TUNE CHASRE SPIDER !!》

 

チェイサーが再びバイラルコアをセットすると右腕の弓のような武器が巨大な爪のような形に変形した。それを掲げて銀色の怪人に斬りかかるチェイサー。

だがそれを迎え撃つようにフォークイレギュラーも武器を構え走り出す。

2人は同時にお互いを斬りつけると大量の火花を散らしながら吹っ飛ぶ。だがフォークイレギュラーはすぐに態勢を立て直しチェイサーに追い打ちをかける。

斬り付けられたチェイサーは勢いよく吹っ飛ばされベンチに叩きつけられる。

 

「ぐあああああああ!!」

「結構いいじゃねえかあの野郎。」

「最適進化ということですね。」

 

チェイサーは震える体を叩き起こすと武器を構えて再び走り出す。だがその攻撃も受け止められ今度は噴水に叩きつけられる。

壊れた噴水から大量の水が噴き出し夕日が虹を描く。

 

「くっ……やるしかない。」

 

《TUNE CHASER SPIDER》

《TUNE CHASRE BAT》

《TUNE CHASRE COBRA》

 

3つの武器が合わさり不気味な弓のような武器が完成する。

チェイサーはブレイクガンナーの銃口に手を当てると武器の先に大量のエネルギーが発生し出す。

狙いを定めトリガーを引く。

 

《EXECUTION FULL TUNE》

 

武器の先から強大なエネルギーの塊が発射されるとそれはフォークイレギュラーに命中し大爆発を起こす。

倒したかのように見えただが火炎の中からボロボロのフォークイレギュラーが足を引きずりながら歩いてくる。

 

「くそっ、バイラルコアはもうエネルギーが切れかけているのに……。ん?」

 

チェイサーは大破したマッハドライバーの中に何かが入っていることに気がついた。

それはチェイサー専用のバイラルコアであるが彼の全く知らないものであった。

 

「こいつは……何なんだ一体?」

「ギエエエエエエエエエ!!

アギャギャアアアアアア!!」

「考えている猶予はなさそうだ。力を貸してもらう!!」

 

《TUNE CHASRE SCORPION !!》

 

音声がなるとチェイサーの右足にダーツのようなものが装備される。

彼は向かってくる敵に向かって走り出すと直前で高く飛び上がった。そしてそれと同時にブレイクガンナーの銃口に手をかける。するとダーツの下の部分から鎖のようなものが伸び出しフォークイレギュラーの身体をぐるぐるに巻きつける。

そして態勢を整え蹴りの体制になった瞬間トリガーにを引く。

 

《EXECUTION SCORPION !!》

 

その瞬間チェイサーのスピードは数倍加速しダーツの先の針のようなものが一気に紫色に染まる。

そしてチェイサーの蹴りがフォークイレギュラーの身体を貫くと彼の体は一気に紫色に変色しそしてドロドロに溶けた。

 

敵を倒したことを確認すると日は完全に沈み街灯に明かりが灯った。

そしてチェイサーの変身が解け元の青年の姿に戻る。

 

「ハァッ、ハァッ、次はお前達だ。」

「おっとそれは無理な相談だ。

俺たち夜は戦えないんだ。それじゃあまたな。

ヘッヘッヘ!!」

「次はこう上手くはいきませんからね。

では御機嫌よう。」

 

2人の姿は蜃気楼のように霞んで消えていった。

 

「生き神、デリーター、イレギュラー、クリエイター。

とんでもない敵だ。」

 

チェイサー初めての弱音であった。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

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