勉強タイムはゆるゆるっといきましょう!   作:橘田 露草

22 / 28
ゆるばんわ~!(^◇^)
くーさんこと露草です。

お久し振り……というほどでもないですよね~。
こういう中途半端な時はなんて言うべきなんですかね?
久し振り……こんにちは……はっ!

ひさこ!ひさこはどうでしょうか!!(^^♪
久し振りとこんにちはを合わせて、ひさこです!

じゃあみなさんご一緒に!!(*^^*)
ひさこーー!ひさこーーー!ひさこーーーーー!

というわけで全国の久子さんにも読んで欲しいと思います(まとめ)

では、「ゆるっと」第……えっと22話どうぞ!(≧ω≦)
あ、今回もある本を参考にしています。


ラベンダーのかほり

「藍まだ~?」

「も、もうちょっと待って!」

 

こんにちは!

高校2年生宮沢優紀です!

 

放課後の時間はいつも勉強会なのですが、今日は友達と遊びに行くのでお休み!

……ってみっくんに言いに行ったらものすごい笑顔でプリント渡されました。

『明日までにやってきてください』って、みっくんは私の勉強の出来なさを甘く見すぎだよ!

 

「ごめんな優紀、さゆ~!」

 

両手を合わせて謝っているのはクラスメートで友達の前原藍(まえはら あい)ちゃん。

通称、あーちゃん。

運動が得意で陸上部で大活躍してるすごい子なんだ!

勉強も結構できるんだけど、数学は苦手みたい。

ちなみに私は勉強も運動もどっちもできません、えっへん!

 

「全然気にしないでよ!ね、さゆちゃん」

「まあ、藍が私たちにおごるクレープの量が増えるだけだから構わないけどね」

二ヤリと笑っているのは、同じくクラスメートで友達の三木(みき)さゆちゃん。

普段はとってもいい子なんだけど、たまーにみっくん並みに黒くなるんだよねぇ……。

 

「うぇ!?さゆ意外と大食いなんだよなぁ……。頼むから手加減してくれよ」

「知~らない。藍が頑張ればいいでしょ?」

 

この2人とちーちゃんを合わせた4人でよく遊ぶんだよ。

今日はちーちゃんが小テストでひどい点取っちゃったからみっくんの許可下りなかったんだよね。

え、私?……名前は間違えなかったよ!

 

「あ、そうだ」

 

ごそごそとさゆちゃんがかばんを探ると、小さな箱を取り出した。

 

「さゆちゃんそれ何?」

「香水だよ。昨日雑貨屋さんで見つけたんだ」

 

そう答えると、さゆちゃんは香水をぷしゅっと私の手にかけた。

その途端、ふわっといい匂いがした。

えっと、この香りは……なんだったっけ?

 

「あっ、ラベンダーだ!」

「ふふっ、せーかい。いい匂いだよね」

「うん!」

 

さゆちゃんはあーちゃんの手にもぷしゅっとかけた。

 

「ああ、確かにいいなこれ。ラベンダーかー。これならタイムスリップでもできそうだな」

「あはは、さすがにそれはできないと思うけどね」

 

うん、どういう意味だろ?

気になって聞いてみようと思ったその時。

 

「うしっ!やっと終わったぜぇ~!」

 

あーちゃんが鉛筆を投げ出してうーんと背伸びした。

 

「お疲れさま。クレープは3つで許してあげるよ」

「おお、ありがと……って千円余裕で超えるじゃん!」

 

いつも通りのやり取りが始まっちゃった。

聞くタイミングを逃しちゃったなぁ。

まあ、いっかそんなに興味もないし。

 

「お~い、ゆーき!」

「優紀、行かないの?」

 

いつの間にか2人とも荷物をまとめてドアのところまで行っていた。

 

「あっ、ごめん!」

 

慌てて私も追いかける。

談笑しながら3人で帰る中、私は何となくさっきのラベンダーの香りが気になっていた。

 

 

 

 

 

次の日、朝。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ、遅刻だぁ!!」

 

私はダッシュで通学路を走っていた。

昨日帰った後、いつの間にか寝ちゃったみたいで目が覚めたらすでに家を出る時間だった。

なんでこんな時に目覚まし時計が壊れてるの~!!

 

「はぁはぁ……」

 

慌てて自分の教室、2年2組に入ると同時に鐘が鳴った。

よかったギリギリセーフだと安心して教室の中を見る。

違和感に気づいたのはその時だった。

 

「え……?」

 

クラスに知っている人が誰一人いなかった。

知っている人どころか制服も全然違うし、私の席には知らない男子が座っていた。

ちーちゃんもあーちゃんもまゆちゃんもいない。

そして、壁のカレンダーに書かれた年号。

それは7年前の年だった。

 

「ねぇ、あの子……」

 

私に気づいた子が私を見てひそひそとなんか呟いている。

何これどうなってるの!?

 

「おはようございます」

 

前のドアからやっぱり知らない先生が入ってきた。

 

「誰ですかあなた?」

 

私を見て怪訝(っていうんだっけ)そうな顔をする先生。

ってこれ完全に不審者だと思われてるよね!?

 

「お、お邪魔しました!!」

 

慌てて教室から逃げ出しそのまま学校の外まで逃げる。

ようやく落ち着いて状況を考える。

もしかして……

 

「タイムスリップってやつなのかな……?」

 

昨日あーちゃんが言っていたことを思い出して思わず呟く。

もう、昨日ちゃんと聞いておけばよかったよ!

 

「お腹空いた……」

 

逃げていたらいつの間にか公園についていた。

ベンチに座ってぼぉーとしてしまう。

 

「これからどうしたらいいんだろう……」

 

家族を頼るわけにもいかないし、そもそもこの頃の私はまだ小学生だ。

 

「うぅ……」

 

色々なことが起こりすぎて思わず涙が出てしまう。

その時だった。

 

「よっしゃ、鬼ごっこやろうぜー!」

 

小学生ぐらいの子たちが公園に入ってきた。

それをぼぉーとみていた私は一人の男の子を見て目を見開いた。

眼鏡もしてないし、すごくちっちゃいけどあの子は絶対にそうだ。

立ち上がりギュッと彼を抱きしめた。

 

「みっくん~!!」

 

突然抱きしめられて驚いた顔をしている―――――小学生の頃のみっくんがいた。

 

 

 

 

 

「……つまりお姉さんは未来から来たというわけですね」

 

あの後、みっくんをはやし立てる男の子たちから逃げるように近くの喫茶店に逃げてきた。

というか、一人みっくんに詰め寄っていた子がいたけど、あれちーちゃんだよね……。

 

「聞いてます、お姉さん?」

「ふへ?」

「……もういいです、とりあえずそれ食べちゃってください」

 

みっくんの前にはオレンジジュース、そして私の前にはサンドイッチやケーキが並んでいた。

だ、だって朝ごはん食べてないんだもん!!

 

食べながらみっくんを観察する。

なんか今とあんまり変わんない気がするなぁ。

ちょっと喋り方が堅苦しいけど、いつものみっくんと喋ってる気がしてくる。

でも気になることが一つ。

 

「みっくんってクラスで一番小さいよね?」

 

そう聞くと、みっくんはブハッとオレンジジュースを噴出した。

 

「い、いきなり何を聞くんですか!?」

「やっぱそうなんだ~!」

「え、いや、その……。も、黙秘します!」

 

か、かわいい~!!

少し悔しそうな顔してすねるみっくん超かわいいよ!!

これがいじめたくなるタイプってやつなんだね!

 

何だかんだ話しつつ最後のケーキを食べ終えると、やっと終わったというばかりにみっくんが口を開いた。

 

「しかし、未来ですか……」

「……こんなこというのもなんだけど信じてくれるの?」

 

事情を話してくださいって言われたから話したけどこんな話信じてくれるのかなぁ。

話しかけて、喫茶店に連れてきて、ジュースをおごるって……あれ、これよく考えなくても誘拐じゃない?

 

タイムスリップなんかより誘拐しちゃった事の重大さに私は頭を抱える。

どうしよう!?私って捕まるのかな!?

そんなことを考える私の前でみっくんははぁっと息を吐いた。

 

「いつもはこんな荒唐無稽なこと信じませんが、こんな嘘つく意味もないですし……」

 

そして驚く私の目をまっすぐ見た。

 

「……何となくあなたは信じられる気がしました」

 

そこまで言って恥ずかしくなったのかぷいっと顔を背けてしまった。

なんというか、ねぇ……

 

「みっくんはいつでもみっくんなんだね~」

「未来の僕がどんななのかは知りませんが、僕はそんな優しい人じゃないですよ」

「あっ、変なところで素直じゃないのもみっくんっぽい」

「……知りません」

 

やっぱりみっくんはかわいいなぁ。

後は意地悪しなきゃホントにいい子なのに。

 

と、みっくんが時計を見て僕に申し訳なさそうな顔をした。

 

「すいません、ちょっとだけ僕の用事を済ませてもいいですか?」

「え、あ、もちろんだよ!」

「じゃあ、とりあえず店を出ましょうか」

「あっ、待って」

 

伝票を取ろうとしたみっくんより先に取る。

 

「年上なんだから私に払わせてよ!」

 

こんな時ぐらい年上の威厳を見せなきゃね!

 

 

 

 

 

「……ごめん、みっくん」

「いえ、大した金額じゃありませんでしたから」

 

意気揚々とレジに向かった優紀お姉さんだったけど、財布を開いた途端顔が固まった。

というか、ダラダラ汗をかいてるんだけど。

 

横から覗いてみると、100円玉が1枚と10円と1円が少しだけ。

お札は一枚もなかった。

 

「あの……」

 

店員さんが困ったような顔をする。

はぁっとため息をついた僕はお姉ちゃんからもらった5000円札をレジに置いた。

 

「でも年上の威厳が……」

「大丈夫ですよ。お姉さんの残念っぷりはよくわかりましたから」

「ひどくない!?」

 

この短時間でこのお姉さんがものすごいポンコツだということがよくわかった。

というか、未来の僕なんでこんな人と知り合ったんだろ……。

 

「ねぇ、みっくんどこ行くの?」

 

住宅地を離れたからかお姉さんが僕にそう聞いてきた。

 

「すぐ着きますよ」

「う~ん、おもちゃ屋さんとか?」

「子供扱いしないでください」

 

子供じゃ~んとか言っているお姉さんを無視し足を進める。

当然だが、おもちゃ屋さんなどではない。

……そんな楽しいところではない。

 

 

 

 

 

「着きましたよ」

「ここって、病院?」

 

お姉さんが呟いたとおり僕の目的地は病院だった。

と、お姉さんが心配そうな顔を向けてきた。

 

「……言っておきますけど、僕はどこも悪くないですからね」

「さ、先言われた……」

「わかりやすいんですよ、お姉さんは」

 

自動ドアを抜け、受付に行く。

受付の看護師さんは僕を見てにっこりと笑った。

 

「あ、水樹くん」

「こんにちは。お見舞いに来たのですが」

「うん、わかった。いつも通り勝手にどうぞ」

「ありがとうございます」

 

しっかりとお辞儀をし、お姉さんの方を向くと。

 

「み、みっくん!助けて!」

 

そこには看護師さんに声をかけられるお姉さんの姿があった。

まあそりゃ小学生のそばに知らない女の人がいたら不審がられるに決まっている。

またため息をつき、僕は事情を説明しに行った。

 

 

 

 

 

「いやぁ、ありがとねみっくん」

「……いえ」

 

さっきは危なかったよ!

『失礼ですがあの子とどんな関係ですか?』って聞かれてどう答えたらいいのかわからなかったよ!

先輩と後輩っていうのは未来の話だし、どんな関係って言われても……

 

「あっ、恋人とか?」

「……何のことかわかりませんが、それは絶対違う気がします」

 

そんな話をしながら歩くと、一つの病室の前で止まった。

コンコンとみっくんがドアを叩く。

 

『はいどうぞ』

 

中から聞こえてきたのは、女の人の声だった。

 

「水樹です。失礼します」

 

ガラッとドアを開けてみっくんが病室に入っていく。

慌てて私も追いかける。

 

「あら、水樹くんの友達かしら?」

 

パジャマを着てベッドに座っていたのは、きれいな女の人だった。

瀬奈先生と同じ25歳くらいかな。

 

「違います。付いて来たいというから連れてきただけです」

「あっ、じゃあ水樹くんの彼女?」

「冗談でも次そんなこと言ったら怒りますからね」

「きゃあ怖い~」

 

はぁーとまたため息をついたみっくんは私の方を向いた。

 

「……僕の母です。見てのとおりめんどくさい人なので適当にあしらってください」

「ひど~い」

 

何というか、明るいお母さんだね……。

 

「……花瓶の水を変えてきます」

「は~い」

 

みっくんが花瓶を持って出ていく。

手伝おうかと声をかけたが、『母の相手をしておいてください』と言われた。

 

「改めて水樹の母の結紀(ゆうき)です」

「あっ、私も優紀っていいます!」

「あら、同じ名前ね」

 

みっくんのお母さんって私と同じ読み方だったんだ。

そんなこと言ってくれなかったし。

 

「あの子あんなだからちーちゃん……幼馴染の子以外友達がいるか不安だったんだけど、安心したわ~」

「あ、はい!私とみっくんはお友達です!」

 

間違ってはないよね?

未来では結構仲良し……だと思うし。

 

「結紀さんはずっと入院しているんですか?」

「うん、入院したり退院したりの繰り返し。でもあの子毎日会いに来てくれるのよ」

「毎日……ですか?」

 

病院まで30分近くあったし、子供だと結構大変だと思う。

それを毎日ってほとんど友達と遊べないんじゃ……。

 

「ねぇ、優紀ちゃん……」

「はい?」

 

その時、結紀さんはとても真剣な顔をしていた。

 

「もしも……水樹くんが寂しそうだったらそばにいてあげてくれないかな?」

「そばに?」

「うん、あなたにお願いしたいの。きっと……きっと私は」

 

何をと、聞こうとした時ガラッとドアが開いた。

 

「お水変えてきました。お姉さん母の面倒を見ていただきありがとうございました」

「面倒って私は子供じゃないのよ?」

「皮肉です。もうすぐ10歳になる息子がいるんですからもう少ししっかりしてください」

「ふふっ、はーい」

 

仲良しの2人を見ていたら何となく……さっき結紀さんが何を言いかけたかわかった気がした。

 

「お姉さん?」

 

花瓶を持ったみっくんが振り向いた途端、ふわっと何かの香りがした。

この香りは……なんだったっけ?

 

 

 

 

 

「はっ!?」

 

バッと起き上がると、そこは見慣れた自分の部屋だった。

 

「夢だったのかな……?」

 

夢にしてははっきりと覚えているし、壮大すぎる気がするけど。

 

「っとこうしちゃいられない!」

 

適当な服に着替え慌てて家を出る。

向かう先はもちろん。

 

「はーい「みっっっっっくん」ぐおっ!?」

 

みっくんの家のインターフォンを押し、出てきた途端飛び込んだ。

 

「みっくんだ!本物のみっくんだ!」

「ちょ、先輩なんで!?というか、胸!胸当たってますって!?」

 

10分後、騒がしさで外に出てきたちーちゃんと一緒にみっくんのリビングに入った。

 

「過去にですか……」

 

事情を話すと、いつか聞いたようなことをみっくんは呟いた。

 

「ちー姉は覚えてる?」

「ううん、みっくんを狙う子はいっぱいいたし……というか今もいっぱいいるし」

 

後半の呟きは完全に同意だ。

 

「となるとやっぱり夢だったんじゃないですか?」

「う~ん、そうなのかな?」

 

私もよくわかんないや。

でも夢じゃない気もするし……。

 

「そういえば、ラベンダーでタイムスリップする小説がありましたね」

「ラベンダーで?食べるの?」

「……お腹が空いてるなら冷蔵庫にプリンがあるよ」

「ホント!?やったぁ!!」

 

プリンと聞いてちーちゃんは台所に行ってしまった。

それを苦笑して見送るみっくん。

 

「まあ、あくまでもフィクションなのでリアルじゃないですね。恐らく夢で間違いないと思いますよ」

「そっか……」

 

夢だったら夢でいいか。

でも一つだけ。

 

「ねぇ、みっくん」

「はい?」

 

きょとんとしている大好きな人ににっこりと笑いかける。

 

「寂しかったらいつでも甘えていいからねっ!」




という感じでした(笑)

元となった本わかりました?
答えは「時かけ」こと「時をかける少女」でした(*^^*)
ラベンダーと言えばなところもありますし、簡単でしたね? 笑

水樹のお母さんについては作中であえて言及はしませんでしたが、亡くなっています。
実は最後のシーンはお墓参りにしようか迷いまして、優紀が来た1年後(水樹が11歳)に亡くなったというもう一つの物語がありました。
あ、ちなみに父親は生きてますよ 笑

次回は、前回予告した昔話シリーズか、瀬奈姉と水樹の話か……あとはなんだろ、最近読んだ都市伝説のラノベでも参考にして一本書いてみましょうか?

まあ、そんな感じでゆるーく書いていきます 笑

感想、評価、お気に入りお待ちしています(*^^*)
あ、評価に関しては低評価でも全然構いませんのでお願いします 笑

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。