ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
~イッセーside~
イッセーだ。修行はもう7日目に入った。真一さんも加わってより濃密な修行をした、だが……。
「俺には何もない。」
そうなのだ。俺には木場のような剣術の才能も小猫ちゃんのような徒手空拳の才能も朱乃さんやアーシアの様に魔力の才能も、部長の消滅魔法みたいな強力な自分だけのモノも、ルフトたちのような身体能力も技術も何もない。
「くそっ……!」
いらいらした俺は部屋の扉を乱暴に開ける。くっ……!
「……何か飲むか。」
そう思って俺は台所に向かう。そしたらそこには意外な先客がいた。
「あれ……お前はたしか……イッセーだっけ?」
「……真一さん?」
初日俺をボコボコにし、恐怖のどん底に突き落とした真一さんがいた。
「のど乾いたのか?よかったらコーラ飲むか?」
「あ、いただきます……。」
どうやら俺と同じでなにか飲みにきたみたいだ。俺はありがたくコーラをちょうだいした。
「……何か悩んでるのか?」
「え?何で?」
「そりゃお前よりは年をとってるし、なによりお前は昔の俺に似てるしな。」
「似てるんですか?」
「そうだよ!女に目がないところがとくに!アリスに出会ってなければ、[ハーレム王に俺はなる!]って今も叫んでただろうしな。」
「…………。」
な、何も言えない!つい最近まったく同じセリフを叫んだ俺はなにも言えない!!
「ま、なんかいってみろや。この中じゃ多分一番長く生きてるし。」
「多分って……。」
「だって俺、ルフトが前世で何歳で死んだかしらねえし。」
「ああ~なるほど。」
俺は自分の心中を誰かに聞いてもらいたかったのか、それともこの人が俺に似ているって話のせいか分からないが自分でも驚くほどのペラペラ喋った。
みんなと違って積み上げてきた努力がないこと。自分が眷族の中で才能がなくたいして強くないこと。ルフトがいれば俺は必要ないんじゃないのかと思うこと?俺はみんなの足をひっぱているんじゃないかと思うこと。
俺の話を最後まで聞いてくれた。そして真一さんは驚愕の真実を語ってくれた。
「その苦しみ……俺も少しは分かるな。俺もお前ぐらいのころは大して強くなかったからな。」
「え?真一さんが?」
驚いた……木場と剣で渡り合うだけの実力を持っている真一さんが弱かったって……。
「昔の俺は、大して強くなかった。剣術の才能も徒手空拳の才能も魔法の才能も
「…………。」
その言葉に俺はさっきとは別の意味で何も言えない。俺は真一さんとちがい赤龍帝の籠手を持ってるもんだから……。
「それでもアリスやリリス、ルフトたち家族を守れるだけの力があればいいと思っていた……。けど、あの日俺は何もできなかった。」
「あの日?」
「家がはぐれ悪魔祓いに襲われたときのことだ。ルフトがいなかったら今頃俺たちはこの世にいなかったな。」
「……そんなことが。」
「守るべき家族に守られるってのがいやだったからな。俺はルフトに修行を頼み込んだんだが……その時きついこと言われてな。」
「きついこと?」
「[親父、あんたには秀でた才能がない]ってな。」
「……きっつい物言いですね。」
俺もそうだと思うとやるせないな。
「自分で分かっていてもきつい言葉だったな。それでも俺は頑張ったけどな。つっても今の強さを手に入れるのに5年かけたけどな。」
「5年……か。」
真一さんがあの強さに至るのに5年か……俺はいけるのか?
「さぁな1年でいけるかもしれないし俺と同じく5年かかるかもしれないしひょっとした30年かかかるかもしれないが……。」
……ナチュラルに心読まれたよ。
「俺から言えることはただひとつ、努力しても必ず実るとは限らないが、努力しなければ前にも進めない。かな。」
「……!」
「ま、ようは努力してから考えろってこと、君はまだまだ若いし頭もそんなによくないだろうし、その時にかんがえろよ。」
「頭そんなによくないのは余計です!」
けど確かに俺は頭そんなによくないし、そんな俺がうじうじ悩んだところで分からねえな!よし!まずは行動るのみだ!
「ハーレム王に俺はなる!」
「ははは!頑張れよ。でもかつてそれを目指した先人である俺から言えることは……。」
「いえることは?」
「ルフトのほうが先にハーレム築きあげそうだな。あいつモテるしな。」
「……ちっくしょーーーー!!!結局最後にはあいつが立ちふさがるんかい!くそうルフトに負けてたまるか!俺も頑張ってやる!」
絶対に絶対にだぞこんちくしょう!
~エスへお一世sideout~
やっぱりこれかよ!?いい加減いつになったらやめてくれるんだ!?