ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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散々悩んでこの結果になりました……。ごめんなさい。


第69話 海軍サラブレッド対海賊サラブレッド

~NoSide〜

 

集合して全員がフロアに集まり、開始の時間を待っていた。そして開始時間。アナウンスが流れる。

 

『開始のお時間となりました。なお、このゲームの制限時間は三時間の短期決戦形式を採用しております。それではゲームスタートです。』

 

リアスが椅子から立ち上がり、気合の入った表情で言う。

 

「指示はさっきの作戦通りよ。イッセーと小猫、ルフトの二手にわかれるわ。イッセーたちが店内からの進行。ルフトは立体駐車場を経由しての進行。ギャスパーは複数のコウモリに変化しての店内と駐車場の監視と報告。進行具合によって祐斗とゼノヴィアの組と、私と朱乃の組が別のルートを通って進むわ。……ルフト、勝てるわね?」

 

その問いに対するルフトの答えは決まり切っていた。

 

「勝つさ。おれはお前の将軍(ジェネラル)だぜ?」

 

「そう……。」

 

そしてリアスは皆に向かって宣言をする。

 

「今度も勝つのは私たちよ!」

 

「「「「「「「「おお!」」」」」」」」

 

 

 

そして十分後、ルフトが一人で行動している。今回は初めから人獣型だ。ただしその体躯は普段よりもさらに小さく2mぐらいしかない。どうやら行動しやすくなるように体を縮めているようだ。するとそこにアナウンスが入ってくる。

 

『リアス・グレモリーさまの僧侶(ビショップ)一名、リタイヤ。』

 

「リタイヤだと……?へたれ二世か……だがどうして……?」

 

ルフトはへたれ二世がリタイアしていたことに驚いていた。それは実力からではなく、性格によるものだった。

 

「へたれ二世はその名前の通り臆病だ……それは逆に言えば逃げ腰ってことだ……今の状況なら危険な目に合う前に逃げ出すと思ったが……違ったのか?」

 

「理由をしりてえか?」

 

「!」

 

ルフトが声のしたほうを見る。するとそこには既に武装闘気を纏ったエースがいた。それを確認したルフトは素早く武装闘気を纏う。

 

「もう来たのか……それにしても理由ってなんだ?」

 

「ああ、簡単だ。ニンニクをぶつけたらしいぜ?」

 

「うおい!」

 

ルフトが思わずどこにいるのかも分からないギャスパーに突っ込む。世界でメジャーなヴァンパイアの弱点をつかれたらしい。

 

「あのへたれヴァンパイアめ……覚悟しとけよ?帰ったらお前の食事は全てにんにく料理だ……。ん?へたれヴァンパイア……決めた。あいつはへヴァだ。」

 

どうやら新しいあだ名を決めたようだ。

 

「まあそう言ってやるなよ?おれらだって前世はカナヅチだっただろ?」

 

「……確かにそうだがな。」

 

ルフト自身も忘れかけているが元々悪魔の実の能力者はその能力と引き換えに海に嫌われカナヅチになってしまうという弱点があった。基本殆どが海の世界においてこのデメリットはかなりきついものがある。

 

「ええい!それはもういい。エース!お前はここでリタイアだ!」

 

「お前はおれに勝てると思ってるのか?ルール上本気がだせねえだろお前?」

 

「その言葉、そっくりそのままお前に打ち返すぜ。本気がだせねえのはお前も同じ……いやむしろお前のほうがきついだろう?」

 

確かに周りへの影響という点では自然(ロギア)系であるエースはかなりきつい。その点動物(ゾオン)系であるルフトは周りへの影響は比較的少ない。全力を出せない勝負ではエースでは分が悪い。

 

「へっ……それはどうかな!?火閃!」

 

「な!?」

 

エースはいきなり火のレーザーを放つ。ルフトはそれをかわすがその表情は驚愕していた。その視線はレーザーが当たったはずの壁に向けられていた。

 

「な……!?」

 

本来なら貫通する筈の威力を持つ火閃は壁に当たったのにそのまま消滅したのだ。壁には焼けた跡すらない。

 

「……何をした?」

 

「驚いたみたいだな。おれは周りに影響を与えないために色々特訓したんだ。それで生み出したのがこれだ。」

 

するとエースの周りに炎が発生する。しかしその炎は地面や壁を一切焼かない。

 

「目標のものしか焼かない炎だ。これなら周りに気にせずいけるぜ?」

 

「ああそーかよ……。」

 

そういうルフトは少し慌てていた。当たり前だ。これではルフトのほうが本気を出せない。そうなってしまえばルフトの勝ち目は薄い。

 

(……正直言って甘くみてたな。本気を出せない勝負ならおれの勝ちだと思ってたが……それに今回は電撃決戦……時間はかけられない……大技は使えねえし……いきなり奥の手を使うしかねえか。)

 

するとルフトは右手を突き出すように構える。その様子を見たエースは怪訝な顔をする。見たこともない構えだったからだ。

 

(……何だありゃ……?)

 

「さあ……初お披露目だ!出ろ!七星の籠手(セブスター・ギア)!!!」

 

するとルフトの右腕に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)によく似た籠手が現れる。違う点は色が白いことと、宝玉はなく代わりに小さな宝石みたいな代物が7つ埋め込まれているということだ。

 

「お前……それは!?」

 

「そうだ。アザゼルにおれの七星剣を人造神器(セイグリッド・ギア)に改良してもらったんだよ……。」

 

「へえ……けどそれがどうしたんだ!?」

 

再び火閃を放つものの、それは七星の籠手に防がれあっさりと消滅する。さきほど壁に当たった時と同じ現象だ。

 

「……あれ?」

 

「やはりな。対象以外燃やさない炎なら、その後に追加された装備は別だと思っていたが……正解だったな。」

 

「まじでか!?そんな欠点があったのか!?」

 

「気づいてなかったのかよ!」

 

ルフトが再び突っ込む。何気にツッコミ体質だ。

 

「あ〜。また練り直しかよ……けどそれは……お前を倒してからだ!」

 

すると空中に両腕をルフトに向かって構える。

 

「火閃‘十奏’!!!」

 

「何!?」

 

すると今度は両手の指すべてから火のレーザーが放たれる。そのすべてをルフトは籠手で防ぐかかわす。しかしその表情は明るくない。

 

「やっぱな!今のおれの火力でもお前にダメージは与えられそうだぜ!」

 

そう今のエースの炎は武装闘気を纏ったルフトにすらダメージを与えられるのだ。

 

「くっ……調子に乗るな!剃!」

 

ルフト特殊な歩法でエースに素早く近づく。そのスピードは地面が砕けることを恐れて全速力ではないもののエースとの距離を詰めるには充分だった。

 

「斬腕!」

 

「うお!」

 

「!」

 

しかしルフトが攻撃を繰り出した瞬間エースも高速で離れる。それはルフトがよく使用していた歩法だった。

 

「こいつ……剃を……!」

 

「火閃‘十奏’!!!」

 

「しまっ……!」

 

ルフトが動揺した隙を突き、十本の炎レーザーが一斉にルフトを襲う!

 

《ドスゥウ!ドスゥウ!ドスゥウ!ドスゥウ!ドスゥウ!ドスゥウ!》

 

「ぐおおお!?」

 

さすがのルフトの悲鳴を上げ、膝をつく。

 

「おいおい……いまの不意打ちでも半分ちょいしか当たらねえのかよ……ちょっとショックだぜ。」

 

「それはこっちのセリフだ……まさか剃を真似されているとはな……。」

 

「ああ、これか。お前が使うところは何度か見てるしな……コツも分かったしな。真似するのは決して無理じゃない。」

 

(だからってこいつ……独学で剃を……想像以上の格闘センスだ!見誤っていたな。)

 

ルフトは戦いのルールを聞いた時からどこか油断をしていた。自分と相手の相性なら自分のほうが上だという自信があった。しかしそれはいつの間にか自惚れに切り替わっていたようだ。

 

「くっ……生命帰還“魔再生”!」

 

魔力を用いて傷をふさぐルフト。

 

「エース……今おれが持てる全力で貴様を仕留めにいく……死ぬなよ?」

 

「へっ……やってみろよ……。今のお前のスピードならギリギリ避けられる。」

 

「マネしたからっていい気になるなよ……?剃!!!」

 

再び高速で突っ込むルフト。しかしエースも高速で後退する。

 

「やはり後ろに回避したか……。」

 

「何!?」

 

「まだまだ未熟!咄嗟の時には前後にしか使えないんだろうてめえは!?」

 

「!!!」

 

そう。エースの剃はまだ未熟で咄嗟の時には前後しかできないのである。

 

「ここからさらに……激剃!!!」

 

「な!?」

 

するとルフトは剃で加速している途中でもう片方の足で剃を使いさらに加速した。そのスピードは一気にエースとの距離を詰めた。

 

(まずい……!いまあいつの一撃を食らえば……!いちかばちか!でえい!)

 

「な……!」

 

なんとエースはルフトと同じようにもう一度剃を行いさらに加速する。もっともそのせいでバランスを崩してしまうが。たった一度見ただけで真似するとは恐ろしいセンスである。

 

「くっ……これで……!」

 

「甘い!」

 

するとルフトはエースに向かって右腕を構える。その腕はほんの僅かだが届かない。

 

「届かねーよ!これで……。」

 

「終わりだ!七星の籠手!」

 

《ドスウ!》

 

「な……!?」

 

すると七星の籠手から剣が飛び出し、それがエースの腹を貫いていた。

 

「これは元は剣だ……元の機能は組み込んであるんだよ。」

 

「いや……そんなことじゃ……ねえ!」

 

しかしエースの目にはそれよりも驚愕の字体が目に映っていた。いつの間にかルフトは武装闘気を纏っておらず、その剣には武装闘気よりも密度の高いものを纏っていた。それをエースは知っていた。それは……。

 

「武装……魔闘気!?」

 

「まだほんの少しだがな……だが今はそれで十分……第三地獄魔法……飢餓地獄!」

 

すると剣の光がエースの中に入る。それが収まってもエースの見た目に変化はなかった。見た目に。

 

《ぐ、ぐぎゅるるるるるー。》

 

「……ひゃ、ひゃらが……ふぇ、ふぇった。(は、腹が……へ、減った。)ひょれにのひょも……(それに喉も……)。」

 

「どうだ?お前にとって一番辛い地獄だろう?飢えと渇きはかなりきついはずだ。まともに炎を発することもできまい?」

 

ひ……ひくしょう(ち……ちくしょう)!」

 

「時間が押してるんだ……悪いがこれで終わりだ……獣厳“双挟”!」

 

ルフトは同時にエースの腹と背中を殴りつける。その衝撃はエースの中で爆発を起こす。

 

「がっ……は……。」

 

『ソーナ・シトリー様の将軍、リタイア。』

 

エースは光となって消えた。それをルフトはしばらく見つめていたもの急に膝をつく。

 

「くっ……まさかあのコンディションで炎を出すとは……いや半分暴走していたようなものか……そこらへんも焼けてるし……。」

 

確かに当たりを見回すと所々に焦げ跡がついていた。どうやら最後に解除してしまったようだ。

 

「それでもここまで追い詰められるとは……ルール無用だったら果たしてどうだったか……。」

 

そういうルフトの両腕、両脚は焼けだれていた。最後に殴ったとき反撃を受けたようだ。

 

「ちっ……なんだこの炎は……うまく治療できねえな……仕方ねえな。生命帰還“髪包帯”」

 

ルフトの両腕は髪の毛に包まれる。するとルフトのそのまま倒れこむ。どうやらダメージは相当でかいようだ。

 

「くっ……まずいな……リアス……早くきてくれよ……。」

 

『リアス・グレモリー様の将軍、リタイア。』

 

~Nosideout~




オリジナル技
火閃‘十奏’
エースの火閃を両手の全ての指を使って放つ技。指を動かすことで奏でるかのようにレーザーを動かす。

激剃
剃で加速している途中でもう片方 の足で剃を使いさらに加速する技。

獣厳“双挟”
獣厳で挟み込むように殴る技。衝撃が対象の内部で爆発する。

第三地獄魔法飢餓地獄
対象を餓えと渇きで追い詰める魔法。
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