ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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第76話 下種の要望

〜ルフトSide〜

 

下種オドラが部室にに来たので、おれたちはテーブルから立ち上がりすみに移動した。テーブルに座ってるのはリアスと下種オドラ、顧問のアザゼルと副顧問の黒歌だけだ。ただし覇気の使えないアーシアとギャスパー以外は下種オドラを鋭い目つきで睨んでいる……どうやら奴からの下劣な感情を感じ取ったようだな。ん?なんでアザゼルもわかるんだ?経験か?そしてそんな空気の中下種オドラは話始める。

 

「リアスさん。単刀直入に言います。僧侶(ビショップ)のトレードをお願いしたいのです。」

 

トレード……ライザーも使ってた、(キング)同士で駒となる眷属を交換できるシステムか……。だがそんなもん、リアスが受けるとは到底思えないな。

 

「いやん!僕のことですか!?」

 

誰よりもへヴァ反応し、身を守るように構える……。おい。もっともエスオがすぐに頭をはたいたが。

 

「なわけないだろう。」

 

全くだ。そんな中、下種オドラは話を進める。

 

「僕が望むリアスさんの眷属は……僧侶、アーシア・アルジェント。こちらが用意するのは……。」

 

下種オドラが自分の下僕が載っているであろうカタログらしきものを出そうとするが、間髪いれずリアスが言い放つ。

 

「だと思ったわ。けれどゴメンなさい。その下僕カタログみたいなものを見る前に言っておいたほうがいいと思ったから先に言うわ。私はトレードをする気はないの。それはあなたの僧侶と釣り合わないとかそういうことではなくて、単純にアーシアを手放したくないから。……私の大事な眷族悪魔だもの。」

 

やっぱりな。リアスが自分の家族とも言うべき存在を手放すはずがない。しかし下種オドラは淡々と尋ねる。

 

「それは能力?それとも彼女自身が魅力だから?」

 

「両方よ。私は、彼女を妹のように思っているわ。」

 

「部長さんっ!」

 

アーシアは口元に手をやり、瞳を潤ませていた。まあリアスのことだから、能力がなくても文句はなかっただろう。つーかアーシアみたいな居るだけで和ませるタイプを手放すやつはいない。

 

「情が深くなって、手放したくないって理由はダメなのかしら?私は十分だと思うのだけれど。それに求婚した女性をトレードで手に入れようというのもどうなのかしらね。そういう風に私を介してアーシアを手に入れようとするのは解せないわ。あなた求婚の意味を理解しているのかしら?」

 

口ではそう言ってるが、リアスももちろん感じ取ってる。下種オドラの下劣な感情を……。そのおかげできれてやがるな。

 

「……分かりました。今日はこれで帰ります。けれど、僕は諦めません。」

 

下種オドラは立ち上がると、アーシアに近寄り、跪き、手を取ろうした。

 

「アーシア。僕はキミを愛しているよ。だいじょうぶ、運命は僕たちを裏切らない。この世のすべてが僕たちの仲を否定しても僕はそれを乗り越えてみせるよ!」

 

こいつ……馬鹿か?運命とかてめえが勝手に思い込んでるだけでアーシアはそうは思ってない。そして下種オドラはアーシアの手の甲にキスしようとする。させるか!

 

《ガシッ!》

 

下種オドラの左肩をおれが、右肩をエスオがつかんだ。

 

「放してくれないか?薄汚いドラゴンくんたちに触れられるのはちょっと……。」

 

あまりの物言いに怒ったおれは肩を握りつぶそうとするが、その前に……。

 

アーシアのビンタが下種オドラの頬に炸裂した。驚いた……アーシアが手を上げるとは……。

 

「酷いことを言わないでください!」

 

下種オドラの頬はビンタで赤くなっていた。

 

「なるほど。わかったよ。……では、こうしようかな。次のゲーム、僕は赤龍帝の兵藤一誠を倒そう。そうしたら、アーシアは僕の愛に応えて欲し《ドゴォン!》いがあ!?」

 

そいつは最後まで言い切ることはできなかった。おれがぶんなぐったからな。

 

「思い上がりも腹正しいな……おまえごときがおれらに勝てるわけなかろうが。」

 

直接的な戦闘力では恐らくリリスにすら勝てないだろうな。それほどこいつは弱い。本当によく勝てたものだな。

 

「ぽっとでの上級悪魔ごときがアスタロト家の僕を殴るなんて……死にたいのか?」

 

そう言って殺気立った目で睨み荒い口調で言う下種オドラ……。しょぼいがな。

 

「……それが本性か?随分と変わったな。」

 

そんな中、アザゼルが話しかける。

 

「そこまでにしとけ。そんないきりたったお前らに良いニュースだ。。ゲームの日取りが決まったぞ。……五日後だ。」

 

そう告げると下種オドラが身なりを整える。取り繕ったつもりか?

 

「ふん……寿命が延びたな。」

 

お前のな。

 

「ゲームは覚悟しておけよ?……後悔させてやる!」

 

その言葉を残し、下種オドラは帰っていった。全く……。

 

「濁った下劣だったな。透き通った下劣のエスオとは大違いだ。」

 

「透き通った下劣ってなんだよ!?」

 

「文字通りだ。あいつは悪い意味で下劣で濁ってるが、お前はいい意味で下劣で透き通っている。ようは純粋ってことだ。」

 

「下劣に良いも悪いもあるのか!?」

 

そんなおれたちのコントをオカルト研究部のみんなは笑ってみていた。そこにはさっきまでのは汚れていた空気は消えていた。

 

〜ルフトSideout〜

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