サモンナイト 星屑の記憶   作:銟七屋

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#00 召喚

......「コウ、またな」

 

「あぁ、キースこそ」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はぁ......」

 

親友のキースと別れた僕は

真っ直ぐ寮には帰らなかった

小高い丘の上にある広場

ここで考え事をする様になったのは確か

士官学校に入ってしばらく経ってからだった。

 

「何時からなんだろうな...」

 

僕は何と無く...そう、物足りない気持ちを感じていた。

決して毎日がつまらない訳じゃない。

士官学校は厳しいけど楽しいし、

キースや...先輩の皆とも上手くいけている。

 

「だけど、本当にこれで良いのかな」

 

このまま連邦の士官になって、

皆と同じ様に生きていけば、

それなりに幸せなのかもしれない。だけど...

 

「それじゃあ、なんか嫌だよなぁ」

 

決められた道を進んでいくだけじゃ、

その横にある大切なものに気付く事はできない。

 

けれども、そんなものがあるという保証だってないだろう。

 

「うぅん...」

 

可能性に賭けてみる事も、諦める事も出来ず、

僕はただこうして、迷い続けている。

 

...僕が此処に存在する価値。

僕が此処に存在する意味。

 

それを、知りたい。今すぐに-------

 

「ふぅ、無茶苦茶だよな。こんなの...」

 

そう、呟いて、苦笑する。

そんな事が簡単にわかれば、

誰だって自分の生き方に迷ったりしないのだから。

 

「...帰ろう」

 

そう、コウが歩みだしたその時だった。

 

 

......助けて...

 

「え...?」

 

 

......誰か、助けて...

 

「頭の中で、誰かの声が聞こえる...? ...気の所為、だよな? 僕は、ニュータイプじゃないから......。でも、何なんだろう、この声は」

 

......このままだと...壊れてしまう...

 

......何もかも...消えてしまう...

 

「ぐぅっ!...頭が痛い...あなたは誰なんですかっ...どうなってるんですかっ!!」

 

 

......運命を止めて.........この世界を助けて!!

 

 

「う、うぅっ...、うわぁああっ!!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「う、うぅーん......今のは一体...?って、うわぁ!なんだこれ!」

 

コウは辺りを見回す。朧げな記憶で分かるのは、ここが先程いた場所ではない、という事だ。

 

「何かの穴みたいだ...でもなんで、こんな所に?」

 

この場合、どう対処するべきか...。コウの頭の中は、逆に冷静であった。

 

「とりあえず、ここから出よう。現実かどうかはわからないけど、逃げていてもどうしようもないよな。」

 

この場からの脱出。決心したコウは少しづつ、穴を登り始める。

 

「ん?なんだこれ?宝石...じゃないよな。色んな色があちこちに飛び散ってるけど...」

 

コウが見付けたのは、よくわからない、綺麗な色をした石の様な物だった。

 

「無造作に散らばってるのが変だけど、一応持って行こうか。何かの役に立つかもしれないしね。」

 

「ん?...あそこにも何か落ちている...。......これ、途中で曲がってるけど、もしかして...剣かな?こんなの、本でしか見た事ないよ...」

 

次に見付けたのは剣であった。それも、本などで見る様な中世の剣だ。

 

「なんでこんな所に剣があるんだ?じゃあこの上には一体何があるっていうんだ!?」

 

コウは、また登り始める。穴の上へと...。

 

だが、コウが見た光景はあまりにも強烈なものであった。

 

「っ!...何なんだよこれはっ...!まるでMS戦が行われたあとみたいじゃないかっ!!」

 

コウは恐怖した。自分が見た光景は、MSでの戦争が行われた後の光景、そのものであったからだ。

 

「この人達は...やっぱり死んでるんだ...よな?死んでなきゃ...おかしいよな?こんなの...こんなの...っ....人が、沢山人が死んでるなんてっ!」

 

沢山の人の死体を前にしたコウの頭は、色んな感情に支配されていた。恐怖...悲しみ...恐れ...複数の感情が混ざった、不思議な感情だった。

 

「う、ううぅっ...うっ、うわぁあぁあぁぁあっ!!!」

 

コウは走り出した、無我夢中に...。溜まった感情を爆発させるかのように、もしくは、その感情を生み出したモノから逃げる様に...。

 




次から街に...
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