第1話 帝都へ。
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目を閉じれば思い出す。
かつての仲間と過ごした日々を。
そして、その仲間が殺される瞬間を。
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(本当に、良く覚えているな)
目を開くと、カタナは心の中で呟いた。
「あれからもう3年か・・・」
目的地である帝都に着くまで、しばらく時間がある。そのまま思い出に
浸っていると、馬車の外から大きな悲鳴が聞こえた。
急いで外へ出ると、そこには、巨大な化け物、[危険種]がいた。
(1級危険種か)
ある人に、ここらへんは土竜の住処だと聞いた覚えがある。しかし、この運転手は
聞いていなかったらしい。
「どうしてこんな所に危険種が!?」
運転手は腰が抜けてしまったらしく、上手く動くことができない。
「クッ!間に合うか!?」
カタナは愛刀の阿朱羅丸を抜刀し、土竜に斬りかかる。
上に飛んでからの切り落とし、そこから上に飛んで切り上げる。普通の人間には出来ない芸当だ。いや、1級危険種とやりあってる時点で普通の人間では無いのだが。
「グオオオオオオオオ!!!」
土竜が悲鳴を上げ、倒れた。
ふう、と一息つき、阿朱羅丸を納刀する。
「ありがとう。助かったよ。」
運転手がお礼を言ってきた。
「ううん。自分が頼んだ事ですので、ちゃんと守らないと。人として駄目でしょう?」
そう言うと、運転手さんは笑いながらこう言った。
「いや。この世の中で君のような考えを持つ人はそうそういないよ。」
「そう、ですかね」
しばらくすると、運転手さんが真剣な声で聞いてきた。
「君は帝都に行くんだよね」
「はい。」
「悪い事は言わない。あそこに行くのはやめた方がいい」
「?昔より治安が悪くなっているんですか?」
「ああ。オネストという大臣が独裁政治を行っているせいで、殺人鬼等がうようよしているらしい」
オネストーーーこの名前を聞くだけでヘドがでる。俺の仲間を直接的では無いとはいえ、殺した人間だ。
「それだけじゃ無い。最近じゃ、[ナイトレイド]という連中まで現れた」
「ナイトレイド、ですか?」
「ああ。ほれ。これが手配書だ」
自分の予想ではここに探してる人物がいるはず。・・・あった。アカメの手配書だ。
「やっぱり、革命軍に・・・」
そうと決まったら、尚更立ち止まっている場合じゃ無い。早く行かなければ。
「ここから帝都まで、どれくらいですか?」
「ああ。ここからなら・・・って、まさか歩いて行く気かい?」
運転手さんが驚いた声を上げる。
「ええ。早く行かなければならないので」
「・・・分かった。でも、せめて帝都までは送らせてくれ」
ここからちゃんとたどり着けるか心配だ、と言うのでお言葉に甘えさせてもらった。
「ここから2、30分かかる。寝ててもらって構わない」
「はい。わかりました」
カタナは再び馬車に入ると眠りに付いた。
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場所は変わり、帝都入り口。一人の少年が物珍しそうに見渡していた。
「へえ。ここが帝都か~」
少年とカタナが出会うまで、あと30分。