「ここら辺は、ほぼ狩り尽くした様だな」
その日の夜中、カタナはタツミとラバックとチェルシーの四人チームで動いていた。
「ええ。さっきから何の反応も無いし・・・」
ラバックは帝具[クローステール]を周囲を糸で囲み、チェルシーも鬼呪帝具[四鎌童子]の能力で、周囲を探知しているが、何の反応も無い。
「チェルシーちゃんもそうなら、ここはハズレかな」
ラバックがそう言う。しかし、
「でも気をつけなくちゃな。何処に敵が居るのか、わからないし・・・」
少し過剰気味に、ビクビクしてる。
「ラバは少し過剰気味じゃないか?」
タツミが言うと、
「はあ?いいか、臆病さってのは殺し屋には必須なんだぜ。ナジェンダさんだって、そう言ってた。よく覚えとけよゴラ」
「そう言えば、ラバはナジェンダのことをナジェンダさんって呼ぶのね」
そう言えば、とチェルシーが聞く。そう言えば確かにそうだ。ラバックは少し恥ずかしそうに、
「あ、気づいちゃった?ま、あの人とは帝国軍時代からの付き合いだからな」
ラバックが昔の話をし出した。
「俺は地方の大商人の息子でさ。ま子供の頃から不自由なくて、器用だから何でも出来て、世界が退屈だった」
そこまで聞くと、
「うわ、お前、最低な奴だな」
「人間のクズね」
「お前、嫌われ対象だぞ。生きてて恥ずかしくない訳?」
「タツミ兎も角、カタナとチェルシーちゃん酷くね!?特にカタナ!これから泣けるんだから、聞けよ!」
上からタツミ、チェルシー、カタナとラバックに罵倒を放つ。それに泣きそうな顔で叫ぶラバック。また話し始める。
「はあ。そんな中、村に派遣されてきたのが、ナジェンダさんだったんだ。一目で惚れたね。それから持ち前の器用さでナジェンダさんの部隊まで上がっってきたんだ」
「じゃあ、ラバがナイトレイドに入ってるのだって」
「あの人への愛故、かな。でも恵まれないんだ。泣けるだろ」
悲しい顔でそう言う。
「「「ラバ・・・」」」
タツミが近づく。そして、ラバックの肩に手を置いた。
「じゃあまず他の女の風呂を覗こうとするなよ!!!」
最もらしいツッコミだ。
「ハアアアアアア!?お前馬鹿なの!?恋心と欲求は別だっての!!」
「そんなだから恵まれねえんだよ!!」
「なにをぅ!!」
「ヘエエエエエエエエ・・・」
後ろから物凄い殺気がする。後ろを向くと、
「ヘエエエ~。フウウウン。そうなんだ~。良いこと聞いちゃったな」
チェルシーが物凄い殺気を放っている。
「ねえ。私の風呂、覗いてない?」
「の、覗いてませんよ?」
「え?覗いた?そう。なら、殺さなきゃね?切り落としちゃうから、覚悟して?」
「何をですか?!」
「しーちゃん、こいつ懲らしめて?」
チェルシーのラバック処刑が開始される。それを無視しつつ、
「タツミ、どうする?」
「うーん。ちょっくら見に行ってくるわ」
そう言うと、タツミはインクルシオを解放し、上へと飛んでいった。
三十分経った。まだ帰ってこない。
「ねえ。タツミまだ帰ってこないの?」
チェルシーが四鎌童子を担いで、こちらに来る。
「お、終わったか」
「うん。また今度女性陣にスイーツ奢るってことで、話しはついたわ」
「・・・・・・・・・・鬼だ。鬼だよ、チェルシーちゃん」
ラバックはまあ、放っておこう。タツミが帰ってこない・・・・・
「!!下から何かが上がってくる!!?」
「カタナ、四鎌童子に反応!この速さ、尋常じゃない!!」
ラバックとチェルシーから報告。できるだけ探知されたくない。
「隠れてやり過ごそう!!」
しばらくすると、反応は消えた。
「何だったんだ、奴は・・・」
ラバックが言う。するとチェルシーが
「ねえ。タツミ、遅くない?」
と言う。
「そうだ・・・・・!?」
タツミが遅いため、探しに行こうとすると、上の方で光が上がる。あの方向は・・・・
「タツミ!!?」
阿朱羅丸を展開、山を駆け上がる。
「ちょ、カタナ!?」
「上を見に行ってくる!二人は待ってて!!」
チェルシーが止めるが無視し、カタナは上へと登っていった。