「貴様の目的は何だ?」
スーツを着た男が訪ねてくる。
もしこんな場面に直面したら確かこう言えって友人が言ってな。
「禁則事項です☆」
空気が死んだ。
「……ふざけているのか?」
あれ?怒っぞ?なぜだ?
「いやいや、真面目だって」
手を振って真面目だとアピールするが、
「……そうか、もういい死ね」
なぜそうなるの!?
光の槍のような物を握りながら凄い剣幕で睨んできてるんだけど!?
「先手必勝!」
黙って殺られる気は無いのでクラウチングスタートで一気に近付こうと走る。
「やべ!」
身体能力を強化をしたのは良いがなにも練習しておらず、スーツの男の横を通りすぎて校舎にぶつかりそうになる。
「いぃぃよっ!」
無理やり体を回転させ両足で校舎の壁に垂直に着地する。
頭を上げてスーツの男を確認する。
どうやら見失っているようだ。
「ライダーキック!!」
校舎の壁を蹴って、やってみたかったライダーキックをスーツの男にする。
校舎の壁を蹴った際に壁が凹んだ気がしたが気のせいだろう。うん。
「ガハッ!」
スーツの男は勢いよく校舎へめり込み土煙が舞う。
・
・
・
反応がないな。そういえば友人がこの場面では「これを言うのがお約束だ!」って言っていたっけ?
「やったか?」
「まだだ!」
あれ!?土煙からスーツの男が俺を光の槍で刺そうと勢い良く飛んできたんだけど!?
懐に潜り込むように光の槍を避け拳を突き上げるようにスーツの男の腹に拳をぶつける。
スーツの男は上空へと飛んでいく。
「ぐっ!」
片方の手に折れた光の槍を持っているからソレで防いだようだ。
「死ねぇ!!」
スーツの男は黒い鳥のような黒い翼を広げて空中で止まると二本の光の槍を作ると此方へ投げる。
「[止まれ]」
能力で光の槍を止める。
『な!?』
空中でピタッと静止した光の槍に俺以外の全員が驚く。
さっきから気になっていたけど、アレはなんだろうか?
光っているしスーツの男は武器にしていたし。てか翼生えてるし。
結論、マネちゃえ☆
「[俺は目の前にいるスーツの男と同じ力を持っている]」
お、頭に情報が流れてくる。
なるほど、光力って言うのか。
手元に光の刀をイメージすると、光の刀が現れた。
「なぜ貴様が我々堕天使と同じ力を!?」
ここでまさかのスーツの男が堕天使だった事実。
「とりあえず再戦といこうや。[回れ右]」
静止していた光の槍が180℃右に回る。
「[飛んでいけ]」
光の槍はスーツの男へと投げた時よりも早く飛んでいく。
「くそっ!」
スーツの男は横へ移動し一本を避けもう一本を光の剣で弾く。
防がれるのは想定済みなので追撃をする為に軽く地面を蹴って上に跳ぶ。
「オラ!!」
光の刀を両手で握り、叩きつけるように斬りつける。
「くっ!」
スーツの男は光の剣で防ぐが力で負け地面へとクレーターを作って落下する。
地面へ着地し追撃しようとした時
「そこまでだ」
空から聞いた事のない声が聞こえた。
そして空から一直線に白い閃光が伸びる。
その正体は、白く輝き、全身を白い鎧に体の各所に宝石を埋め込み、背中に光の翼を生やしていた。
「……『白い龍(バニシング・ドラゴン)』か」
スーツの男は起き上がり白い龍を想わせる存在にそう言った。
なんかメンドそう。
ちょっと気になるけどこの場に居続けると面倒ごとに巻き込まれそうなので逃げよう。
「[俺は兵藤家のリビングにいる]」
ボソッとそう呟くと、一瞬で馴染みのある兵藤家のリビングに移動した。
「はー、あの白いのカッコよかったなぁ」
呟きながら猫へと姿を変えた。